http://www.asyura2.com/13/hasan81/msg/196.html
Tweet |
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20130717-00000505-playboyz-bus_all
週プレNEWS 7月17日(水)10時10分配信
ヤミ金さながらの高金利で、中国バブルを破綻させる存在として注目を集めている「シャドーバンキング(影の銀行)」。今、このシャドーバンキングから資金を借りた中国企業の多数が、倒産や夜逃げに追い込まれている。
シャドーバンキングの仕組みはこうだ。国有銀行から非常に低い金利でお金を借り、それを中堅銀行にいったん預け、資金繰りに瀕している中小企業に高金利で貸す。その顧客には中小企業のほか、地方政府まで含まれており、ヤミ金の多重債務者のような状態になっているところも少なくないという。
そこに追い打ちをかけるのが、中国経済の“成長神話”に陰りが見えていること。エコノミストの中原圭介氏が解説する。
「現首相の李克強(り・こくきょう)氏は遼寧省書記だった2007年頃、中国駐在米大使に対し、『中国の各種統計の中で信頼できるのは電力消費量、貨物輸送量、銀行融資の3つ。GDP統計は割り引いて見なければいけない』と漏らした。これに基づいて今年1月から3月期の統計を見ると、公式発表されたGDPの伸び率7.7%というのは明らかに大きすぎる。実際には5%以下まで落ち込んでいるはずです」
これでは、ただでさえ資金繰りに苦しむ経営者たちが、シャドーバンキングの返済にまで手が回らなくなってしまう。
「すでに沿岸部の中小企業を中心に、倒産する企業、夜逃げする経営者が続出し、失業者がかなり増えている。公式発表はありませんが、各種統計から考えると失業者は1億人にもなると私は見ています。政府によるGDPや失業率の粉飾も限界。昨年は20万件起きたとされる庶民による暴動が、今年は30万件になるのでは……ともいわれています」(中原氏)
今後、シャドーバンキングの影響で企業が連鎖破綻するような事態になれば、民衆の暴動はますます収まりがつかなくなる。実際、共産党幹部の中には、家族と財産をアメリカなどの海外に避難させる動きもあるという。
欧州系格付け会社のフィッチ・レーティングスは6月24日、「シャドーバンキングのうち6月末に1兆5000億元(約24兆円)が償還期限を迎えるが、資金不足で一部が償還困難となる恐れがある」と指摘した。
「今後も7月末、8月末……と順次、シャドーバンキングの償還期限はやってきます。ここで貸し倒れが相次げば、巨額の不良債権が生まれることになります」(中原氏)
経済アナリストの森永卓郎氏は、こうした現在の中国の状況について、日本のバブル期と非常によく似ていると指摘する。
「日本のバブル期には自動車メーカー、家電メーカーなど金融と関係のない大手企業が資金供給をして、バカみたいな不動産開発が繰り返され、本業の利益をはるかに上回る収益を上げた。それを食い止めようと政府や日銀が急激な金利上昇(不動産融資総量規制)をやって資金供給を絶つと、次々とプロジェクトが頓挫して不動産価格が急落。株価暴落を招いてバブル崩壊に至りました。今の中国でも金融と関係のない大手企業が高利貸しに変わり、貸し倒れリスクのある債権でブクブク太っている。地方政府もムダな不動産投資、公共事業をバンバンやっている。金融当局が政策を間違えたり暴挙に出たりすれば、バブル崩壊に至る可能性もゼロではありません」
現在の中国経済と日本のバブル期の不気味な符合……。森永氏の予言が現実のものとならないことを願うばかりだ。
(取材・文/興山英雄、木場隆仁)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。