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上半期の中国経済を読み解く:成長鈍化は想定内:今年7.5%成長死守のため財政出動検討中:米国経済回復頼みは危険
http://www.asyura2.com/13/hasan81/msg/184.html
投稿者 あっしら 日時 2013 年 7 月 17 日 02:18:48: Mo7ApAlflbQ6s
 

上半期の中国経済を読み解く:成長鈍化は想定内

 注目を集める中国経済の上半期報告書が15日に発表された。国家統計局の発表したデータによると、中国の上半期の国内総生産(GDP)は24兆8009億元に達し、不変価格で計算すると成長率は前年同期比7.6%増となった。うち、第1四半期の成長率は7.7%、第2四半期は7.5%。国家統計局の盛来運報道官は中国経済の上半期の情勢を、「経済運行は全体的に安定を保ち、構造調整は着実に進展し、モデルチェンジ・アップグレードの質も着実に向上した。今年の発展目標は問題なく達成できるだろう」とまとめた。新華社が伝えた。

 ▽自発的に成長率を減速:中成長へ安定的に移行

 今年に入って以来、中国経済の成長率はやや減速し、第2四半期のGDP成長率も第1四半期を下回った。これについて盛報道官は「経済の潜在的な生産性が低下したこと、および複雑かつ深刻な国際環境などが、第2四半期の経済成長率にある程度の影響を及ぼした」と指摘しつつも、「しかし、成長率の低下は党中央、国務院による自発的な調整・コントロールの結果でもある」と強調した。

 盛報道官はまた、「今年に入って以来、新指導部は構造調整、モデルチェンジを非常に重視しており、安定成長・構造調整・改革促進に力を入れている。不動産価格の抑制など一部の措置がより一層強化され、贅沢禁止令『八項規定』は飲食業の消費に影響をもたらした。さらに、かつて打ち出された一連の景気刺激策が段階的に終了を迎えており、短期的な経済成長への影響は避けられない。しかしこれは長期的な発展に役立つものだ」とした。

 第2四半期の経済成長率の鈍化については、専門家・学者も「基本的に想定の範囲内。中国経済は今、高度成長から中成長に向け、安定的に移行している」との見方を示している。

 中国人民大学財政金融学院の趙錫軍副院長(金融・証券研究所副所長)も、「データから見ると、中国の経済成長率は上半期にやや減速したが、依然として合理的な範囲内に収まっている」と語る。

 国外を見ると、中国は依然として世界第2の経済体であり、経済成長率は相対的に見て高いと言える。国内を見ると、成長率の鈍化は雇用などにそれほど大きな衝撃を与えておらず、経済構造にも積極的な変化が見られる。
未来に目を向けると、年間成長率が7%以上を維持できれば、2020年のGDP総額を2010年比で倍増させる目標を実現できる。

 ▽困難を克服:構造調整は着実に進展

 上半期、経済の構造調整は着実に進展し、質も向上した。盛報道官は「上半期、中国の農業の基礎的地位はさらに固められ、現代サービス業と戦略性新興産業は良好な発展を見せた。企業の製品構造調整にも新たな進展があり、地域経済のバランスのとれた発展もより強化された」と指摘した。

 盛報道官によると、上半期、最終消費のGDPへの寄与度は45.2%に達し、GDPを3.4ポイント押し上げた。総資本形成額のGDPへの寄与度は53.9%で、GDPを4.1ポイント押し上げた。貨物・サービスの純輸出の寄与度は0.9%で、GDPを0.1ポイント押し上げた。これらのデータから見ると、上半期の中国経済成長は依然として内需のけん引によるものだったと言える。

 趙副院長は「下半期は、GDPの構造変化が基調となるだろう。国務院がこのほど発表した『金融による経済構造調整とモデルチェンジ・アップグレード支援に関する指導意見(金融十条)』のうち、8条は構造調整、モデルチェンジに関するものだった。下半期の中国マクロ経済は『有保有圧(奨励策と抑制策を使い分ける)』となるだろう」とする。

 実際のところ、様々な現象が証明しているように、今日の中国経済はモデルチェンジを加速している。しかし一方で、モデルチェンジの途中で直面する痛みや摩擦は、これまでのどの時期よりも突出しているように見える。

 専門家は、「近頃見られている銀行間の流動性逼迫、過剰生産能力、地方政府の債務問題、不動産バブルといった『痛み』は全て、経済構造のアンバランスが表面化したもの」と指摘する。

 中国社会科学院世界経済政治研究所の張斌研究員は「問題の根源は、我々のこれまでの成長モデルが投資と輸出に過度に依存していたことにある。経済の内在的な原動力不足が露呈したのだ」と語る。
 こうした「痛み」は今後もしばらくの間続くと見られる。国務院発展研究センター金融研究所の張承恵所長は「中国は今、経済モデルチェンジの重要な時期にある。ある程度の摩擦や矛盾が生じることは避けられないし、こうした摩擦や矛盾は時に、激しくなる場合もある」と指摘する。


 ▽基本的な経済構造は変わらず:今後の経済発展はより着実・健康的に

 盛報道官は今後の中国経済の動きについて、「中国の経済発展の基礎や原動力の構造が根本的に変わったわけではないため、楽観視できる」とし、次のような見方を示した。

 中国は依然として工業化、都市化が加速する段階にある。都市化は数の面から見ても質の面から見ても、まだまだ向上の余地がある。人間本意の都市化と新興工業化の融合により、巨大な投資・消費の潜在力が解放されるだろう。また、中国は国土が広く、中西部地域の後発の優位性は明確だ。国家統計局の総合発展指数をもとに計算すると、中部地域は東部地域より少なくとも5年、西部地域は東部地域より少なくとも10年発展が遅れている。さらに、中国は今、消費構造アップグレードの重要な段階にある。国民の消費構造は、衣食を中心とした生存型消費から、住・行(交通)・教育・観光などを含む発展型、享受型の消費に移行しつつあり、情報消費も大きな発展の余地がある。このほか、企業改革・イノベーションの歩みも速まっており、イノベーションが新たな活力をもたらし、改革が新たなボーナスをもたらす。

 これらの状況から見て、中国経済は今後も、引き続き安定した比較的速い成長を維持するための潜在力と条件を備えている----。

 学術界も、下半期の中国経済について楽観的な見方をしている。中国国際経済交流センター諮問研究部の王軍副部長は「経済成長率は第3四半期に安定化するだろう。第3四半期には地方の投資意欲が高まり、伸び幅は20%以上に達し、消費も最盛期を迎えると見られる。国外を見ると、米国経済は勢い良く回復しており、これは中国の対外貿易に積極的な影響をもたらすだろう。全体的に見て、中国経済の『三頭立て馬車(投資・消費・輸出)』はいずれも安定した状態にある」と指摘した。

 中央財経大学中国銀行業研究センターの郭田勇主任も、「中国経済は今後、成長モデルと質、中身のある成長を重視するようになり、経済構造調整、テクノロジーの進歩、産業アップグレード、内需拡大などを通じて、新たな経済成長点を形成していく。新たな経済構造調整に伴い、改革のボーナスが解放される。経済成長の中身という点から見ると、今後の経済発展はより着実で健康的なものになるだろう」と語る。(編集SN)

 「人民網日本語版」2013年7月16日

http://j.people.com.cn/94476/8328688.html


 

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コメント
 
01. 2013年7月17日 09:30:48 : niiL5nr8dQ
中国、政策緩和を急ぐべきではない=李首相
2013年 07月 17日 08:56 JST
[北京 16日 ロイター] - 中国の李克強首相は16日、同国の経済成長率が、政府が心地よいと見なす水準を維持する限り、政策転換を急ぐべきではないとの見解を示した。ただ、より大幅な減速に関しては警戒が必要と指摘した。

国営テレビによると、同首相は、政府は今年の主要な経済課題を達成できると述べ、今年の成長率目標である7.5%は依然として達成可能とする政府の見解をあらためて強調にした。

李首相は、経済成長率と雇用の「下限」を防御するとともにインフレを抑制する政府の方針を確認。経済成長率が「妥当なレンジ」内にとどまる限り、政府は経済の再生に向け、市場に基づく改革に注力すべきだとした。ただ詳細には言及しなかった。

多くのアナリストは四半期の国内総生産(GDP)伸び率が前年比で7%に鈍化した場合、政府が景気支援のため介入するとみている。

李首相はまた「一時的な景気変動を理由に、ようやく得た改革の機会に影響を及ぼす恐れのある政策転換をすべきでもないし、経済成長が妥当なレンジを下回った際に警戒や準備を欠くべきでもない」と指摘した。


02. 2013年7月17日 19:59:29 : niiL5nr8dQ
中国シャドーバンキングは100兆円規模の可能性=JBIC副総裁
2013年 07月 17日 17:56 JST  
7月17日、JBICの渡辺副総裁は、中国のシャドーバンキング(影の銀行)市場について、100兆円レベルに達している可能性を指摘し、どこかの段階で処理をしなければいけない問題であり、要注意だと語った。写真は昨年7月、武漢で撮影(2013年 ロイター)
 
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[東京 17日 ロイター] - 国際協力銀行(JBIC)の渡辺博史副総裁(元財務官)は17日、都内で開いた記者団との懇談会で、中国のシャドーバンキング(影の銀行)市場について、100兆円レベルに達している可能性を指摘し、どこかの段階で処理をしなければいけない問題であり、要注意だと語った。

ただ、損失の大部分は中国国内にとどまる可能性が大きく、システミックリスクを回避する姿勢を明確にしている中国当局の対応次第では、問題が表面化しても世界経済や国際金融市場への影響は最小化できるとの見方を示した。

中国のシャドーバンキング市場は、一部で300兆円を超える規模とも言われている。渡辺氏は「さすがに中国の預貯金の動きなどを見ると、300数十兆円というのは大き過ぎる」としたが、預金金利がインフレ率を下回っている中で「ある程度の金額が動いていることは間違いない。100兆円ぐらいのレベルでも不思議ではない」と語った。その上で、過剰生産を抱える中国経済の減速が鮮明になっている中で「どこかで処理をしなければいけない。要注意だ」と警戒感を示した。

ただ、「幸いなことに中国の市場は上海を含め、外国の投資家がどっと入ってきているわけではない」とし、「損をするのは、あくまで中国国内の人。個人か、事業法人か、国営企業か、銀行かという意味では、中国の中のゼロサムゲームのようなところがある」と指摘。中国当局も不良債権問題に伴うシステミックリスクを回避する姿勢を明確にしており、問題が表面化しても「悪影響は最小化できると思う」との見解を示した。株安など国際金融資本市場を通じた影響についても、レパトリ(本国への資金還流)などの動きは欧米や日本の市場に比べて「はるかに違うので、そこは冷静に見た方がいい」と語った。

中国経済の先行きについては、7%程度まで成長率が減速する可能性があるとしたが、「ハードランディングというほどひどくはならないと思う」と展望。もっとも、成長率が7%程度まで落ちる過程で低所得の階層にしわ寄せがいく可能性があるとし、「社会的にいろいろな意味でガタガタするかもしれない」と語った。
 

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焦点:中国の景気減速で痛手受ける外国企業
2013年 07月 17日 16:03 JST
[ロンドン 14日 ロイター] - 中国の巨大な財・サービス市場はかつてグローバル企業にとって現代版の黄金郷とみなされていたが、中国は今や成長が鈍化し、こうした企業にとって経営上の重荷になりつつある。

過去20年間の中国経済の興隆で国際的なビジネスは変貌した。しかし、その中国は最近の経済指標が示す通り、輸出の不振と銀行セクターの暴走で景気減速に見舞われている。

このため世界のファンドマネジャーは世界第2の経済大国である中国に事業を集中する企業に関して投資評価の再考を迫られている。

INGインベスト・マネジメントの投資ストラテジスト、マールテン・ヤン・バッカム氏は「中国の影響を受けやすい企業はいずれも株価のパフォーマンスが悪い。成長率に回復の兆しが見られない以上、この傾向は変わらない」と語る。INGインベストメントはこのほど、中国の事業比率が大きい企業の株式に対する投資比率を引き下げた。

市場は既にコモディティ需要の減速に備えている。しかし高級品販売の落ち込みにつながった汚職摘発の動きをはじめ、シャドーバンキング(影の銀行)の取り締まりに至るまで、中国政府の最近の動きは何もかもが国内需要を冷え込ませるものだとバッカム氏はみている。

実際に投資家が恐れているのは、成長率が7%を割り込むことよりも、銀行の本格的な信用引き締めがここ数年の銀行融資と消費の拡大を腰折れさせる事態だ。バッカム氏は「中国に対する懸念の一部が現実化するだけでも、消費が打撃を受ける」と付け加えた。

中国の売上高比率が高い50社で構成するモルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナル(MSCI)の中国エクスポージャー指数はことしに入って約10%下落した。下落分の3分の2は中国の成長見通しに暗さが増した直近の四半期に集中している。

対照的に先進国の売上高比率が高い企業で構成する指数は12%上昇し、欧米や日本の景気見通しの改善傾向が際立っている。

フィデリティ・グローバル・リアル・アセット・セキュリティーズ・ファンドのポートフォリオマネージャー、アミット・ロダー氏は、中国事業の不振を欧州の販売回復で効果的に穴埋めできる独フォルクスワーゲン(VW)を選好している。

同社の高級車部門ベントレーは今月、中国の販売が23%減少する一方、米国と欧州は12─22%増加したと発表した。

ロダー氏は「長期的なテーマは引き続き中国のような新興国市場の消費の伸びだ。短期的には米国の復活と欧州の景気底打ちの兆しもあって、欧米の事業比率の高い企業に焦点を当てるのが好ましい」と語った。

<半導体とセメント>

過去20年間に中国が年10%の成長を達成したことで、外国企業は利益拡大と株価の急騰という恩恵に浴した。中国の数兆ドル規模に及ぶインフラ整備計画に伴いブラジルやロシアから資源が流入し、ドイツや米国から半導体や建設機械が集まった。

一方、自動車メーカーやアパレル、化粧品企業は13億人の中国国民が豊かになることで利益を得た。中国の1人当たりの所得は2000年から4倍に増えている。

銀行の推計によると、米欧企業の利益のうち中国が直接占める割合は5─6%だが、資源や食品の価格面での影響を含めた間接的な割合はもっと高くなる。

中国の景気減速はすでにコモディティ取引に影響を及ぼしている。

シティ・プライベート・バンクでマネージドインベストメントのグローバルヘッドを務めるデビッド・バイリン氏は「コモディティや原材料の事業比率が高い企業の投資には関心がない。結局のところ、中国の需要は明らかに減退している」と述べた。

消費が中国経済に占める比率は35%強にすぎず、隣国インドのほぼ半分の水準だ。中国では3億人超が中間層とみられ、スマートフォンやブランド服の需要は当面不安がない。

しかし中国の経済発展と雇用は貿易と密接に関連している。輸出の不振にインフレのほかシャドーバンキングの取り締まりによる借り入れコストの増加が重なり、すでに可処分所得にも影響が及んでいる可能性がある。

例えば、スイス製時計の輸出はことし第1・四半期に25%減少した。輸入関税が免除されるため多くの中国人が購入に訪れる香港では19%落ち込んだ。

モルガン・スタンレーによると、欧州の高級ブランドや半導体、エネルギー関連企業及び自動車などのメーカーはいずれも売上高の10%以上を中国で稼いでいる。同社は先週、顧客向けノートで、中国と新興国の事業比率の高い銘柄に警戒するようアドバイスした。

ドイツ銀行によると、米国企業は利益の約5%を中国が占めるが、ピザ・ハットやケンタッキーフライドチキンなどを中国で展開する外食店チェーンのヤム・ブランズのように50%に達する企業もある。

このため中国の景気鈍化は企業収益のほか、中国の顧客に依存する新興国市場にも悪影響を及ぼす。

しかし中国の景気減速の意味合いはユーロ圏の景気回復にまで波及すると、JPモルガン・アセット・マネジメントのグローバルストラテジスト、ダン・モリス氏は指摘する。同氏は「ドイツ経済は欧州危機の最中にも堅調だったが、数字の上ではその多くが輸出の寄与によるもので、中でも中国向けが最大だった。今や中国政府による景気対策は期待できず、ドイツの成長率は他国並みになるだろう」との見方を示した。

(Sujata Rao記者)

 
 

 

 

 

 

 
中国経済の失速を示すものではない=成長率見通し下方修正でADB総裁
2013年 07月 17日 19:42 JST
[東京 17日 ロイター] - 中尾武彦・アジア開発銀行(ADB)総裁(前財務官)は17日、都内で講演し、ADBが中国の2014年の経済成長率見通しを8.0%から7.5%に下方修正したことについて、「経済の失速を示すものではない」との見解を示した。

足元で広がる「中国リスク」について、短期的に大きな問題になるとは思っていないとした。

ADBは16日、中国の2013年の実質経済成長率の見通しを7.7%、14年は7.5%に、いずれも4月時点の予想から0.5%ポイント下方修正した。最近の輸出入の減速や金融引き締めを反映したものと説明した。

<中国の金融引き締め、「短期的に大きな問題になるとは思っていない」>

足元では、影の銀行(シャドーバンキング)と呼ばれる銀行融資以外の金融取引に対する不透明感から「中国リスク」への警戒感が広がっている。

中国リスクについて中尾氏は「短期的には、ノンバンクのバブル的状況を抑えようと、人民銀行が信用の量を少し締めた結果、短期金利が振れ、人民銀行のやり方としてどうかという議論や引き締めが強化されればさらに減速するなどとの議論は確かにあり得る」としながらも、中国政策当局者には「成長は大事だが、消費を喚起し、不動産や民間の設備投資に偏らないバランスのとれた成長」に対する明確な意識があると強調した。

金融政策の手法についても「偏った形でノンバンクが発達し、消費者保護の観点からも放置できない問題になりかねない。中小企業にカネがうまく回る形になっていない」ことに対して「明確な形で行動した」と述べ、引き締めによって「短期的に、大きな問題になるとは思っていない」とした。

一方で、輸出の減速傾向は明確で、中国の主要輸出相手である欧州経済が低調なため「これまでのような輸出の勢いはないかもしれない」と見通した。

<米出口戦略と資金フロー問題を注視>

米国の量的緩和の出口戦略と新興国への資金フローの問題では、インドネシアでの株価の下げなどを挙げ、「資金の巻き戻しの恐れを感じ、彼らが注意していることは確かだ」としながらも、「リーマン・ショック後のような大きな動きになっているかというと、今までの困った経験から、各国の中銀によく注意しておかなければならないとの意識がある」と語った。

<アジア共通通貨構想、アジェンダとする考えない>

アジア共通通貨構想については「アジア開発銀行として、いまアジェンダとして取り上げて進める考えはない」と語った。

(吉川裕子 :編集 内田慎一)
 

 

 

 
 
 

 

 

 

 欧州株が下げに転じる、英中銀議事録を嫌気
2013年 07月 17日 19:39 

7月17日、欧州株式市場は、英中銀の議事録公表を受けて下げに転じている。写真は2010年1月、ロンドンのトレーダー(2013年 ロイター/Stefan Wermuth)

[ロンドン 17日 ロイター] - 17日の欧州株式市場は、英中銀の議事録公表を受けて、下げに転じている。英中銀がこの日公表した7月の金融政策委員会の議事録では、全委員が量的緩和の拡大に反対票を投じていたことが明らかになった。

0950GMT(日本時間午後6時50分)現在、FTSEユーロファースト300指数.FTEU3は0.35%安。英国株.FTSEが議事録公表直後に急落したことが背景。

議事録によると、これまで追加緩和を主張していた複数の委員は、将来の金利に関する明確なガイダンスを提示するかどうか決めるまで、追加緩和を控えることは理にかなっているとの認識を示した。

チャールズ・スタンレーのアナリスト、ジェレミー・バトストンカー氏によると、市場は6対3で量的緩和の維持が決まると予想していた。
 
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 英失業者数、6月は3年ぶりの大幅減少−回復の勢い増す
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  7月17日(ブルームバーグ):英国では6月に失業者 数が3年ぶりの大幅な減少となった。景気回復が勢いを増していることが示された。
英政府統計局(ONS)が17日発表した失業保険申請ベースの6月の失業者数は、前月比2万1200人減の148万人。減少幅は2010年6月以来で最大だった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト23人の調査では中央値で8000人減が予想されていた。
同時に発表された国際労働機関(ILO)基準の3−5月失業者数は5万7000人減の251万人。失業率 は7.8%だった。
インベスティック・セキュリティーズ(ロンドン)のエコノミスト、フィリップ・ショー氏は「そこそこ良い出来事が重なった。労働市場の数字はポジティブで、上期の経済で良好だった部分を反映している」と述べる一方で、「所得の伸びがインフレ率を下回っている状態で、回復には依然として疑問符が付く」と付け加えた。
記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Svenja O’Donnell sodonnell@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Craig Stirling cstirling1@bloomberg.net
更新日時: 2013/07/17 18:57 JST
 


 
 

 


 


 
 

 

 コラム:米国「リハビリ終了」が告げる株高ドル高=上野泰也氏
2013年 07月 17日 15:31 JST
上野泰也 みずほ証券 チーフマーケットエコノミスト(2013年7月17日)

米国の経済・金融動向を見ていく上で、米連邦準備理事会(FRB)が6月6日に発表した統計が非常に重要なメッセージを送っていたことに留意する必要がある。機関投資家向けセミナーなどで、筆者が常々強調していることだ。

問題の統計は、今年1―3月期の米国の財務勘定である。従来は資金循環という名称だったが、今回から改称された。家計(含む非営利団体)の純資産は前期比3兆ドル増加し70.3兆ドルとなり、住宅バブル崩壊前の2007年7―9月期に記録したピーク(68.1兆ドル)を、ついに上回った。

従来のピークからその後に記録したボトム(09年1―3月期の52兆ドル)まで、米国の名目国内総生産(GDP)を上回る約16兆ドルという「大きな穴」が、住宅バブル崩壊とその悪影響の拡大によって、家計のバランスシートに開いた形になっていた。それから4年。FRBによる大量の流動性供給を足場にした株価の大幅上昇に、昨年からは住宅価格の上昇も加わり、マクロ的にはその「穴埋め」がついに終了したのだ。

わかりやすく言うと、病院で長い間、治療・リハビリを続けていた米国経済が、ついに「退院」したということである。

構造的な重石が軽くなったため、米国の景気回復は今後いっそう鮮明になる可能性が高い。給与税減税が昨年末で打ち切られ、3月からは歳出の強制削減が発動されているにもかかわらず、米国経済が底堅く推移している理由はここにある。

昨年までと異なり、今年は春から夏にかけて景気指標の「中だるみ」がほとんど見られず、量的緩和の縮小・停止に向けて、FRBが「地ならし」を行うまでの状況になっている。

<最初の利上げは最速で15年半ばか>

5日に発表された6月の雇用統計は、量的緩和縮小の9月開始を目指していると見られるFRBにとって、「文句なし」の良好な内容となった。

非農業部門雇用者数を見ると、全体の増加ペース(6カ月後方移動平均をとると5カ月連続でプラス20万人超)、業種別内訳(バブル崩壊でダメージを受けた代表的な業種である「小売」「建設」「金融」は足元で増加)のいずれも、米国経済の回復基盤が一段強まったことを明確に示している。

むろん、景気に加えて物価の動向もにらみながら、米連邦公開市場委員会(FOMC)で最終判断が下されるわけであり、9月の量的緩和縮小開始が100%確実というわけではない。ただ、米国の家計によるバランスシート調整が全体としては終了し、景気回復の力強さが一段増しつつあることを考えると、スケジュールの大きな後ずれは考えにくい。

14年1月末で退任すると見られるバーナンキFRB議長としては、金融政策の正常化に向けた第一歩である量的緩和の縮小は、自らの任期中に決めておきたいところだろう。また、月850億ドルというハイペースの資産買い入れによるFRBのバランスシート拡大圧力について、米中央銀行当局者はおそらく、本能的とも言えるような恐怖感やリスク認識を抱いているだろう。

このままバランスシートが膨らみ続けると将来何が起こるか分からないという恐怖感があるからこそ、ハト派に属するはずの複数の地区連銀総裁からさえも量的緩和の縮小・停止に前向きな発言がいくつも出てきていると推測される。

ただし、FOMCの議事録などから確認できるように、量的緩和の縮小・停止はあくまでも追加緩和のペースダウン・停止ということであり、金融引き締めそのものである利上げとは明確に区別して考える必要がある。

量的緩和の停止は最速で14年半ばになるだろうと筆者は予想しているが、それから最初の利上げまで最低でも1年ほどは待つのではないか。米国の超低金利の「時間軸」は、12年10月のFOMC声明文までは、カレンダー型で提示されていた。具体的には「少なくとも15年半ばまで」というものである。

FOMCはその後、失業率6.5%などの数値基準を「時間軸」に採用して現在に至っているが、それにより「時間軸」が短縮した、すなわちFOMCの大勢が見込む利上げの時期が前倒しになったとは考えにくい。

これは、FRB理事・地区連銀総裁による6月時点での最新金利見通し(適切な利上げ開始時期についての集計結果)からも明らかである。適切な利上げ開始時期についての回答で最も多かったのは「15年」で、14人。3月の前回集計時から1人増えていた。

それでも、最速で15年半ばと見込まれる最初の利上げまでのインターバルが2年を切ってきたため、この先は時間の経過とともに、米2年債利回りは満期到来前の利上げの織り込みを増す形で、テクニカルに水準を切り上げる可能性が高い。

一方、日本の場合は、黒田東彦日銀総裁の任期中の5年間は利上げがないと予想されるため、2年債利回りの上昇余地はきわめて限られる。したがって、局面によってはドル円相場に影響を及ぼすことがある日米2年債利回り格差は、時間の経過とともに拡大していくと考えられる。

<ドル円は数年内に110円前後へ上昇も>

また、日米の長期・超長期ゾーンの国債利回り格差についても、米国の金利上昇が主導する形で徐々に拡大していくことが十分予想される。これについてもドル円相場へのインプリケーションは、円安ドル高である。

米国の10年債や30年債の利回り水準は、一頃よりは上昇したものの、米国のファンダメンタルズに沿って考えた場合、まだかなり低い水準にとどまっている。「リスクオフ」による超過需要・金利低下圧力がないという前提で言えば、米10年債は3%台、30年債は4%台が「居心地がよい」水準だというのが、以前から筆者が抱いている金利観である。

長期金利の水準形成で構成要素になると考えられるのは、今後予想(期待)される実質経済成長率(潜在成長率)、予想(期待)インフレ率、そしてリスクプレミアムの3つである。

米国の場合、潜在成長率は2%台前半というのが多数説である。実際、FRB理事・地区連銀総裁の最新の経済見通しにおいて、実質GDPの「長期(longer run)」は、2.3―2.5%になっている。

一方、予想(期待)インフレ率は、米国の場合、本来は2%のインフレ目標ということになる。FRB理事・地区連銀総裁の最新の経済見通しでも、個人消費支出(PCE)デフレーター(総合)の「長期」は2.0%となっている。

ただし、PCEデフレーターの実勢がこのところ目標からかなり下振れていること(5月分は総合が前年同月比プラス1.0%、コアが同プラス1.1%にとどまった)を考え合わせると、市場における長期金利の当面の水準形成においては、インフレ目標2%よりも低い水準が織り込まれやすいと言うことができる。

したがって、潜在成長率を2%台前半、予想インフレ率を1%前後から2%と見て両者を加えると、3%台前半から4%台前半という金利水準になる。

この間、米国の財政収支が順調に好転していること、格付けが最上級でかつ流動性が高い米国債の購入需要がしっかり存在していること、欧州や中国のリスクが意識される中での「質への逃避」的な米国債需要の存在といった諸要因に鑑みると、少なくとも当面は、長期金利の水準形成・変動において、リスクプレミアムは大きな役割を果たさない、すなわちプラス方向の上乗せはほとんどないと見ることに無理はあるまい。

以上を踏まえた筆者の米国市場についての大枠の予想は、米国株のさらなる上昇(ダウ工業株30種平均は1万6000ドルに到達)、米国債利回りの一段の上昇(米10年債利回りは3%台、米30年債利回りは4%台に上昇)、為替市場でのドル高円安(1―2年内に110円前後)というものである。

*上野泰也氏は、みずほ証券のチーフマーケットエコノミスト。会計検査院を経て、1988年富士銀行に入行。為替ディーラーとして勤務した後、為替、資金、債券各セクションにてマーケットエコノミストを歴任。2000年から現職。


03. 2013年7月18日 08:20:05 : niiL5nr8dQ
中国、健全な成長維持には一連の改革を=IMF年次審査
2013年 07月 18日 04:02 JST
[北京/ワシントン 17日 ロイター] - 国際通貨基金(IMF)は17日、中国経済に関する年次審査報告書を発表し、国内のリスクが拡大する中で健全な経済成長を確実に維持するためには一連の「断固とした措置」が新たに必要になるとの見解を示した。

報告書では、中国経済は投資、信用、財政刺激策などによって支えられてきたが、そうした形の成長は持続不可能だと指摘。「より均衡のとれた持続可能な成長を確実にするためには、リスクの拡大を抑制すると同時に、より消費者主導型で包括的かつ環境に配慮した成長路線に経済を移行させるための一連の改革が必要になる」とした。

また「中国には依然として衝撃に耐え得るバッファーがかなりあるが、安全の余地は狭まりつつある」と警告した。

2013年の成長率見通しは7.75%に据え置いたが、下振れリスクにも言及した。

第2・四半期の国内総生産(GDP)伸び率は前年同期比7.5%に鈍化し、アナリストの間では、四半期統計で成長率が7%を割り込めば政府が介入するとの見方も出ている。

IMFは、「ハードランディング」の兆候はほとんど見られないことから、成長率に関する個々の統計についてはそれほど懸念していないとし、対中調査団代表のマーカス・ロドラウアー氏は記者団に対し「(政府による)追加刺激策の実施は成長が一段と大幅に減速した場合に限り正当化される」との見方を示した。

IMFはまた、中国にとって当面の優先課題は全体的な信用の伸びを抑制し、金融セクターにリスクが一段と積み上がるのを防ぐことだとし、銀行を介さない金融取引である「影の銀行(シャドーバンキング)」の拡大に言及した。

マーカス・ロドラウアー氏は、この問題によるシステミックリスクついてIMFとして現時点では懸念していないとする一方、「長期的に問題に対処し、正式な銀行規制をう回することへのインセンティブを解消することが重要だ」と述べた。

報告書は地方政府債務の拡大も懸念材料として挙げ、2012年の地方政府債務について、予算に組み入れられていない資金を含め、国有企業の債務を除外したベースで対国内総生産(GDP)比45%にのぼったとの試算を初めて示した。

中国の課題としては、金融部門改革の加速、地方の財政再建、一段と市場原理に基づく為替相場への移行および介入の削減、市場への競争原理の導入拡大、資本勘定の自由化を含むべきとした。

その上で「移行に成功すれば、中国は何年にもわたり健全なペースで成長できるだろう」とし、「経済活動は若干減速する可能性もあるが、中長期的な所得の大幅増という利点のためには十分価値のあるトレードオフであり、世界経済にとっても良好な成長軌道になる」との見方を示した。

IMFはまた、雇用の軸足をサービス部門にシフトさせる政府の取り組みを評価した上で、同セクターの規制緩和を継続する必要があると指摘した。

IMFの中国部門責任者スティーブン・バーネット氏は、中国サービス部門の雇用が全体に占める比率について、拡大して来ているものの、同様の所得水準の国と比べて依然として低いとした一方、労働市場の状況については引き続き安定しているとの見解を示した。

 
 

 


 


 
 

 
丸紅会長:中国経済、実感は統計数字以下−回復は来春か

  7月18日(ブルームバーグ):丸紅 の朝田照男会長は経済成長の伸びが鈍化している中国について、実感としては統計数字よりも低いと指摘した。2008年のリーマンショック後に実施した大型の景気刺激策は今回は取られず、景気回復には来春ごろまでかかる可能性があるとの見方を示した。
16日にブルームバーグ・ニュースとのインタビューに応じた朝田会長は、中国の貨物の荷動きは足元でかなり落ち込んでいると説明。4−6月期の国内総生産(GDP)は前年同期比7.5%増と1−3月期の7.7%増から小幅鈍化した。
市場としての中国についても、鉄鋼などに代表されるように過剰な生産設備を抱えていることから、事業で生み出すマージン(利ざや)はかなり縮小してきており、海外企業にとっては「極めて厳しい」との認識を示した。
一方、中国の穀物需要は増加を続けるとして、丸紅が強みを持つ穀物事業の拡大には期待を示した。昨年、中国向けに輸出した大豆は約1200万トン。中国が輸入した大豆約5500万トンのうち約2割を取り扱ったといい、今年はさらに拡大する見込み。
丸紅は今月、米穀物大手ガビロンの買収を完了した。ガビロンが持つ穀物供給源を得たことで、中国向けのほか中近東や北アフリカ向けなどの取引拡大を進めていく考えを示した。特にエジプトは、現状は政情不安が続いているが、将来的には大きな市場であると強調した。
主にメキシコ湾や北海で持つ原油・ガスの持ち分権益生産量は現在の日量約4万バレルから2−3年後には6万−7万バレルに拡大する見通しを示した。米国や英国でのさらなる権益取得にも意欲を見せた。米国でのシェールガス権益の拡大を狙うとともに、パイプラインから石化プラントまで一環した事業展開を図りたい考えという。
原子力比率20%は必要
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 鈴木偉知郎 isuzuki@bloomberg.net;東証 Yuriy Humber yhumber@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:大久保義人 yokubo1@bloomberg.net
更新日時: 2013/07/18 06:00 JST

 
 

 


 


 
  
 


 


 
 

 

ドルが反発、米FRB議長の議会証言受け=NY市場
2013年 07月 18日 07:15 JST
[ニューヨーク 17日 ロイター] - 17日終盤のニューヨーク外為市場では、米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長の議会証言を受けてドルが主要通貨に対して買われた。予想通りに米国経済が成長すればFRBが金融緩和策の縮小を年内にも開始するとの市場期待を裏付ける内容となった。

下院金融委員会の証言に先立ち証言原稿が公表された直後に、ドルは主要通貨に対して3週間ぶりの安値から反発した。トレーダーによると、朝方発表された6月の米住宅着工件数が市場予想を下回ると、ドルの売り圧力が一時的にやや強まっていた。

議長の議会証言での発言は当初、ハト派的な内容と受け止められ、ドルや債券が売られて株が買われる場面もあったが、アナリストは資産買い入れの規模を年内に削減し始めるとのシナリオに変更はないとみている。

終盤のドル/円は0.5%高の99.58円。一時、99.93円まで上昇した。

ロイターのデータでは終盤のユーロ/ドルは0.3%安の1.33123ドル。午前の取引では1.3083ドルまで下げる場面もあった。

主要6通貨に対するドル指数.DXYは0.2%高の82.655。

 
 

 


 


 
 

 

米株小反発、緩和縮小時期めぐりFRB議長が柔軟な姿勢
2013年 07月 18日 07:13 JST
[ニューヨーク 17日 ロイター] - 17日の米国株式市場は小反発。バーナンキ米連邦準備理事会(FRB)議長が議会証言で、量的緩和縮小の行程は事前に定まっていないと表明したことを好感した。

FRBが地区連銀経済報告(ベージュブック)で、6月から7月初めにかけて米経済が控えめから緩やかなペースで拡大を続け、大半の地区で製造業が拡大したとの認識を示したことも地合いの改善を支えた。

個別銘柄ではバンク・オブ・アメリカ(バンカメ)とヤフーが大きく上昇した。

バーナンキ議長はこの日、下院金融委員会で半期に一度の証言を行い、年内に資産買い入れ縮小に着手するとのシナリオをあらためて示す一方、縮小の行程は景気の動向次第だと述べた。

フェデレーテッド・インベスターズのポートフォリオマネジャー、ローレンス・クリーチュラ氏は「議長は今後の措置について依然としてかなりあいまいな説明をしているが、それは目的にかなっているのだろう。議長は、政策変更による市場への影響を最小限に抑えようとしている」と語った。

ダウ工業株30種.DJIは18.67ドル(0.12%)高の1万5470.52ドル。

ナスダック総合指数.IXICは11.50ポイント(0.32%)高の3610.00。

S&P総合500種.SPXは4.65ポイント(0.28%)高の1680.91。

ヤフー(YHOO.O)は10.3%急伸し、終値で2008年5月以来の高値をつけた。前日発表した決算はおおむね精彩を欠いたものの、同社が出資する中国アリババALIAB.ULの好調な業績などが支援材料となった。

好決算を手掛かりに、バンカメ(BAC.N)が2.8%、バンク・オブ・ニューヨーク・メロン(BK.N)が1.9%、それぞれ上昇し、金融株を主導した。

一方、アメリカン・エキスプレス(アメックス)(AXP.N)は1.9%安。欧州委員会がデビットカードやクレジットカードの取引手数料に対する規制を提案する方針を示したことが重しとなった。

ニューヨーク証券取引所、ナスダック、NYSE MKTの3市場の出来高は57億株と、今年の平均の約64億株を下回った。

騰落銘柄比率はニューヨーク証券取引所が約2対1、ナスダックはおよそ3対2だった。
 
 

 


 


 
 
NY外為:新興市場通貨が上昇、FRB議長発言で緩和継続観測 
  7月17日(ブルームバーグ):17日のニューヨーク外国為替市場ではブラジル・レアルやメキシコ・ペソなど、新興市場通貨が対ドルで上昇した。バーナンキ米連邦準備制度理事会(FRB)議長が米国経済は依然として緩和策が必要だと示唆したことから、高利回り証券に買いが入った。
主要10通貨に対するブルームバーグのドル指数は伸び悩んだ。バーナンキ議長は下院金融サービス委員会で証言し、当局の資産購入について、「事前に方針が決まっているわけでは決してない」と言明した。
ニューヨーク時間午後5時現在、メキシコ・ペソは対ドルで1.3%高。ブラジル・レアルは対ドルで1.2%上昇。
ドルは対ユーロで0.3%高の1ユーロ=1.3125ドル。ドルは対円で0.5%上昇して1ドル=99円59銭。ユーロは対円で0.2%高の1ユーロ=130円69銭。  

テクニカルな要素
ソシエテ・ジェネラルのシニア為替ストラテジスト、セバスチャン・ゲーリー氏(ニューヨーク在勤)はバーナンキ議長の証言を受けてドルが対ユーロと対円で変動したのは、テクニカルな要素が影響した可能性があると指摘した。

ゲーリー氏は「流動性がより高い状況でポジションを動かそうと、参加者の一部は議長の証言を待っていたようだ」と述べ、「そのプレッシャーが今はなくなった」と指摘した。
ブルームバーグのドル指数 は0.2%上昇して1032.36。一時は0.5%上昇した一方で、0.1%低下した場面もあった。
連邦公開市場委員会(FOMC)としては現在月額850億ドルで実施している債券購入の規模を縮小する前に、経済および労働市場が十分勢いをつけているとの確証を得たい考えだが、バーナンキ議長のこの日の証言もそうした認識を示唆した。
議長は経済が予想より速いペースで改善し、インフレ率が当局の目標2%に向けて「明白」な形で上昇した場合は、「資産購入は縮小ペースがやや速まる可能性がある」と説明した。
その上で、当局は「物価安定の下での最大限雇用への復帰を推し進めるため、必要になれば、購入ペースを一時的に速めることも含め、あらゆる手段を講じる準備を整えることも考えられる」と続けた。  
バーナンキ議長は18日に上院銀行委員会で証言する。 

野村ホールディングスの外国為替ストラテジスト、チャールズ・サンタルノー氏(ニューヨーク在勤)は「バーナンキ議長がいつ緩和策を縮小するのかを明確に示すと期待されていたが、それは実現しなかった」と述べ、「緩和縮小について議長は若干、タカ派的だったが、その一方で景気をより心配していたようだ」と話した。

ベージュブック
FRBが発表した地区連銀経済報告(ベージュブック)によると、経済はここ数週間「緩慢ないしまずまず」のペースでの拡大が続いた。住宅や製造業の分野で改善が見られた。
JPモルガン・チェースのグローバルFXボラティリティ指数は10.11%と、6月6日以来の低水準に落ち込んだ。6月24日には1年ぶり高水準の11.96%をつけた。
米銀が決済機関デポジトリー・トラスト・アンド・クリアリング(DTCC)へ提出したデータをブルームバーグがまとめたところによると、外為オプションの店頭取引は合計340億ドル。前日は270億ドルだった。
原題:Emerging-Market Currencies Gain After Bernanke; DollarAdvances(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク John Detrixhe jdetrixhe1@bloomberg.net;ニューヨーク Joseph Ciolli jciolli@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Dave Liedtka dliedtka@bloomberg.net
更新日時: 2013/07/18 06:53 JST
 

 
 米国株:反発、量的緩和の行方はデータ次第とFRB議長発言

  7月17日(ブルームバーグ):米株式 相場は反発。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は当局の資産購入について、「事前に方針が決まっているわけでは決してない」と言明した。
バンク・オブ・アメリカ(BOA)とバンク・オブ・ニューヨーク・メロンはともに収益が予想を上回り、株価は上昇した。利益がアナリストを上回ったヤフーは大幅高。一方、アメリカン・エキスプレスは下落。欧州連合(EU)提案の手数料制限が利益を圧迫するとの見方がアナリストの間で広がった。キャタピラーも安い。空売りする投資家として知られるジム・チャノス氏はキャタピラーが商品需要の低迷の影響を受けていると指摘した。
S&P500種株価指数は前日比0.3%高の1680.91で終了。ダウ工業株30種平均は18.67ドル(0.1%)上げて15470.52ドルで終えた。
ラッセル・インベストメンツのチーフ市場ストラテジスト、スティーブン・ウッド氏は「量的緩和プログラムがいつ、どのようにして終わるかに関し、金融当局は恣意的な定義を設定しないとの事実に市場は反応している。当局は政策の柔軟性を維持することを望んでいる」と語った。
バーナンキ議長は今後の資産購入について「経済統計に応じて判断する」とし、「データが予想より強ければ(購入縮小に)より迅速に動く」と述べた。一方で経済指標が「経済の先行きに関する当局の予想と一致しない場合は、縮小プロセスを遅らせるか、一時的に購入を拡大させることもあり得る」と続けた。

ベージュブック
FRBが17日公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)によると、経済はここ数週間「緩慢ないしまずまず」のペースでの拡大が続いた。
ベージュブックでは「居住用不動産および建設活動は、全ての地区で緩やかないし力強いペースで上向いた」とし、「製造業活動は前回の報告以降、大半の地区で拡大した」と記した。
6月の住宅着工件数 は予想外に前月から減少し、約1年ぶりの低水準となった。商務省の発表によると、6月の住宅着工件数(季節調整済み、年率換算、以下同じ)は前月比9.9%減の83万6000戸と、2012年8月以来で最低だった。ブルームバーグ・ニュースがまとめたエコノミスト予想の中央値は96万戸だった。前月は92万8000戸と、速報値の91万4000戸から修正された。
S&P500種のセクター別では10業種のうち9業種が上昇した。通信サービスや素材、金融株の上げが目立った。

決算
EベイやIBMなど21社がこの日、決算を発表。ブルームバーグがまとめたデータによると、これまでに第2四半期決算を発表したS&P500種構成企業のうち約71%が予想を上回った。
BOAは2.8%高。前年同期比で63%の増益となった。引当金の縮小やコスト削減が功を奏した。
モイニハンCEOは年間費用を2014年末までに80億ドル減らし、問題のある住宅ローン関連で100億ドルをその1年後に減らす目標を示している。
バンク・オブ・ニューヨーク・メロンは1.9%上昇。株価上昇で資産が増加し、管理する資産の手数料収入も増え、79%の増益となった。
ヤフーは10%高の29.66ドルと、2008年2月以来の高水準。4−6月期は一部項目を除く利益が1株当たり35セントだった。アナリストの予想平均は、利益が1株当たり30セントとなっていた。

原題:U.S. Stocks Rise as Bernanke Says Data Will DetermineStimulus(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ニューヨーク Alex Barinka abarinka2@bloomberg.net;ニューヨーク Nikolaj Gammeltoft ngammeltoft@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Lynn Thomasson lthomasson@bloomberg.net
更新日時: 2013/07/18 06:44 JST

 


 


 
 


 


 


 
 


 


 


 
 

FRB議長、緩和縮小時期に柔軟姿勢:識者はこうみる
2013年 07月 18日 06:27 JST
[ワシントン 17日 ロイター] - 米連邦準備理事会(FRB)のバーナンキ議長は17日、下院金融委員会で半期に一度の議会証言を行い、資産買い入れ縮小を年内に開始するとのシナリオをあらためて示す一方、経済見通しが変化すれば変更の余地もあると述べた。

市場関係者の見方は以下の通り。

●柔軟性強調、市場に安心感

<リバティービュー・キャピタル・マネジメントのプレジデント、リック・メクラー氏>

バーナンキ議長は、事前に決まった(縮小の)計画はなく、柔軟に対応する方針であることを(冒頭発言で)あらためて表明した。一般的に市場はこれを歓迎する。

(議長は量的緩和を継続することが可能だが)これは必ずしも新しい材料ではない。ただ、議長がこの点を明確にし、繰り返し表明するたびに市場では安心感が広がるようだ。

●裁量余地残したことを評価

<コモンウェルス・フォーリン・エクスチェンジのチーフ・マーケットアナリスト、OMER ESINER氏>

誰にとってもそれなりに意味のある発言だった。経済状況次第で政策を実施する余地をかなり残したという点で評価できる。今後数カ月の緩和縮小について公平に述べており、私はドル買いだ。

●量的緩和終了が即座の利上げを意味しないことを明確化

<PNCフィナンシャル・サービシズのシニアマクロエコノミスト、ガス・ファウチャー氏>

量的緩和という点では、想定通りに事態が展開すれば、2014年半ばに終了させるというのが計画だ。

議長は金利について、これまで言ってきたことを再度強調し、債券の買い入れを終了するからといって、即座に利上げが行われるわけではないことを明確化した。これは市場にとっては安心材料。

●買い入れ終了後もMBS・国債保持との発言に注目

<ウエルズ・ファーゴ・ファンズ・マネジメント(ウィスコンシン州)の首席ポートフォリオ・ストラテジスト、ブライアン・ジェイコブセン氏>

この日発表された統計で住宅着工や住宅ローン申請が減少したことからも分かるように、住宅ローン金利の上昇が住宅市場の回復にリスクとなることが浮き彫りになるなか、バーナンキ議長は発言の冒頭で、住宅市場が景気回復に果たす役割の重要性に触れた。今後FRBは景気回復の勢いをいかに維持していくかが問われるだろう。バーナンキ議長自身、資産買い入れプログラムは経済の勢いを変えるために用いられるとし、住宅ローン金利の上昇は経済の勢いを確実に緩めたと認めている。

バーナンキ議長が今回、買い入れプログラム終了後もモーゲージ担保証券(MBS)と国債の双方を保持すると述べたことは注目に値する。6月19日時点で議長はMBSには触れたものの国債には言及しなかったからだ。FRBの出口政策に関して、議長は投資家の期待を上手に引き出しているといえよう。買い入れ縮小は実現しても段階的で、かつ経済指標次第ということであり、買い入れが終了した後も金利が過度に上昇しないよう、FRBは国債とMBSを保有していくということだ。

●緩和縮小は指標次第と強調

<ジョン・ハンコック・アセット・マネジメントのシニア債券トレーダー、マイケル・ロリジオ氏>

冒頭発言の内容は、これまでの議長発言、とりわけ前週ボストンで行われた講演の内容と大きく変わるところは何もない。直近の連邦公開市場委員会(FOMC)声明よりも経済に関してやや弱気な見方が強まったような印象を受けた。

議長が伝えようとしているのは、連邦準備理事会(FRB)の政策が経済指標次第であること、またFRBは量的緩和縮小の時期とペースを把握しており、今後発表される指標に応じて対応していくということだ。

●議長の計画が一段と明確化

<BMOプライベート・バンクの最高投資責任者(CIO)、ジャック・アブリン氏>

(冒頭発言により)議長の計画がわずかながらも一段と明確になったと考えるのが妥当だろう。恐らく一般的な投資家が期待していたことだ。ここしばらくの発言では最も明快なものだった。何回かうまく伝わらなかったことがあったため、議長としては疑問点を全て払しょくしたかったのではないか。この点では良かったといえる。

●早期の緩和縮小と利上げのリスク区別

<スコシアバンクのの為替ストラテジスト、カミーラ・サットン氏>

バーナンキ議長の冒頭発言はこれまで通りハト派的で市場はそれに反応した。FRBは(資産買い入れを)の縮小を早く始め過ぎるリスクと金利上昇のリスクを区別しようとしている。

発言は先週の講演と整合的だ。しかしきょうの発言に至ったリスクの一部はすでに払しょくされており、FRBはインフレと経済の下振れリスクに焦点を当てている。


 
 

 


 


 
 

 

米地区連銀報告:経済は緩慢ないしまずまずのペースで拡大 

  7月17日(ブルームバーグ):米連邦準備制度理事会(FRB)が17日公表した地区連銀経済報告(ベージュブック)によると、経済はここ数週間「緩慢ないしまずまず」のペースでの拡大が続いた。住宅や製造業の分野で改善が見られた。
ベージュブックでは「居住用不動産および建設活動は、全ての地区で緩やかないし力強いペースで上向いた」とし、「製造業活動は前回の報告以降、大半の地区で拡大した」と記した。
一方、「雇用は大半の地区で横ばいもしくは緩やかなペースの伸びにとどまっており、調査先の一部は正社員の採用に消極的だと指摘した」。
今回の報告は8日までに回収した調査結果を基にセントルイス連銀がまとめた。
ベージュブックは「銀行活動の状況は全般的に改善された」と指摘。「信用の質が改善された一方、信用基準については概して変化がなかった」加えた。
前回6月5日に公表したベージュブックでも、経済の拡大ペースについて12地区中11地区で「緩慢ないしまずまず」と表現していた。
原題:Fed Beige Book Says Economy Growing at ‘Modest toModerate’ Pace(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ワシントン Joshua Zumbrun jzumbrun@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Chris Wellisz cwellisz@bloomberg.net
更新日時: 2013/07/18 04:04 JST


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