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「自民圧勝」で8月株価爆騰! 衆参ねじれ解消で政策に弾み 1万6000円台も
http://www.zakzak.co.jp/economy/investment/news/20130708/inv1307081810002-n1.htm
2013.07.08 夕刊フジ
経済政策が大きな争点となっている参院選。昨年11月以降、アベノミクスへの期待感から株価は上昇しているが、参院選の結果を受けてどう変化するのかが問題だ。市場関係者は、衆参両院のねじれ状態の解消や安定政権の実現が株高の原動力になると見通しを語る。
国政選挙の際には、「政治銘柄」と呼ばれる特定の企業や、選挙に関連した銘柄が値上がりするなど個別の動きがあることは知られているが、相場全体の動きにはどんな法則があるのか。
「一般に選挙前の株価は上昇して、選挙後は下落することが多い」と指摘するのは、SMBCフレンド証券シニアストラテジストの松野利彦氏。
与党が選挙前に景気対策を打ち出すが、選挙が終わると材料出尽くしになることが多いためだ。また、野党が強い場合も、期待感が広がって事前の株価上昇を誘うが、それも選挙後に材料出尽くしとなることが多い。
「例外は選挙結果が既存政権の圧倒的な勝利となった場合。政局の安定を評価するためか、選挙後に株価が大きく上昇することもある」と松野氏。その場合も政権の安定が崩れたり、政策効果の織り込み完了となった時点でピークアウトするという。
参院選で市場関係者が注目するのは、衆参のねじれ状態が解消されるかどうかだ。6年前の参院選で前回の安倍政権が大敗して、ねじれが発生。リーマン・ショックや東日本大震災が起きたこともあるが、日経平均は1万8000円台から一時7000円を割り込む水準まで下落した。「1年ごとに首相が交代し、政策も何も決まらない状況が海外投資家に敬遠された」(外資系証券エコノミスト)
岩井コスモ証券投資調査部副部長の有沢正一氏は投資家の心理について、「現状は経済指標も、消費者や経営者のマインドも好転している。今後、ねじれが解消されて政策がスピード感を持って進められるのは大歓迎だ」と語る。
また、選挙と相場の動きについて、有沢氏はこう語る。
「今回の参院選は、2005年9月の郵政選挙の状況と重なる。当時は選挙期間中に株価が上昇を始め、選挙後にさらに株価が上昇した」
小泉純一郎政権下の日経平均の動きを振り返ると、2001年4月の発足当時の1万3973円から、銀行の不良債権問題が拡大した03年に7000円台にまで下落した。しかし、05年9月の衆院選からはほぼ一本調子で上昇し、06年9月の1万5557円まで、在任期間中に約11%上昇している。
同様に約5年の長期政権となった中曽根康弘政権では、発足当時の1982年11月に7898円だった日経平均は、87年11月の退陣時には2万2795円と約2・9倍に急上昇した。
ちばぎん証券顧問の安藤富士男氏は「当時はバブルが始まる前だったが、良好な日米関係が背景にあった」と振り返る。そして、「政権が安定すれば、成長戦略もメニューだけでなく実行に移せる。(次世代資源の)メタンハイドレートや、iPS細胞の実用化が進めば評価も好転するだろう」とみる。
それでは、今回の参院選でねじれが解消されれば、株価はどう動くのだろうか。
前出の有沢氏は、「マーケットには5月暴落の記憶が残っているが、日本の政治や経済が変われば海外勢が株を買い、国内投資家も乗り遅れるなというムードになってくる。年内に1万6000円手前をじっくり狙い、その後は第1次安倍政権当時の1万7000〜1万8000円も意識できる」と語る。
「8月にも1万6000円台に乗せることもありうる」というのは前出の安藤氏。ただ、「10月から11月は海外の機関投資家の本決算にあたるほか、米国の景気が順調なら、量的緩和の段階的縮小が実施されるので、9月から11月にかけて株価は冷やされる場面はある。その後は日米が機関車となって世界景気を牽引(けんいん)し、年内か年明けに1万8000円が視野に入る」。
前出の松野氏はこう語る。
「現在の株価は米金融政策の影響が大きく、日本株は上がりやすい環境にある。企業業績の上方修正期待などから年内に1万7000円をチャレンジする可能性がある。また、今回の流れが1985年以降のバブルを踏襲した場合、2〜3年以内に2万5000円を目指す展開があるかもしれない」
選挙結果が株価の行方を左右しそうだ。
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