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ゴールドマン・サックスも中国工商銀行株をすべて売却 Photo:Imaginechina/PANA
バブル崩壊間近!中国経済を蝕む「影の銀行」の正体
http://shukan.bunshun.jp/articles/-/2881
週刊文春 2013年7月11日号
中国政府系シンクタンク・国務院発展研究センターが「7月バブル崩壊説」を予言する内部資料を作成し、市場を震撼させている。実際、上海株式市場は連日、最安値を更新。6月27日には4年6カ月ぶりの安値をつけた。
金融機関が資金を融通し合う短期金融市場では、金利が13%台まで急騰したのが引き金となり、中小銀行の資金繰りが悪化。金融危機への懸念が広がった。
なぜ中国経済はこれほど急速に悪化したのか? 原因は「影の銀行(シャドーバンキング)」である。
中国の金融機関は政府系企業を重視し、中小企業向けの金融システムは未発達だ。しかも、正規の融資では預金金利が3%、貸出金利が6%と厳しく規制されており、銀行と組んでビジネスを展開するのは事実上不可能だ。これを嫌った民間資本が、巨大なアングラ金融市場を作りあげた。それが「影の銀行」の正体だ。
中国人富裕層は、年利10%をうたう高利回りの理財産品(財テク商品)をこぞって購(あがな)い、そのカネが影の銀行を経由し、中小不動産業者や地方政府傘下の投資会社などに流れた。地方政府の傘下といっても名ばかりで、債務保証などなく、正規の融資はとても受けられない会社だ。
これぞまさにバブル経済。米国の著名な投資家、ジョージ・ソロス氏は4月に海南島で開かれた投資フォーラムで「米サブプライム問題と不穏なほど類似点がある」と警鐘を鳴らした。
これに対し、李克強首相は「李コノミクス」を打ち出し、「経済成長を短期的に犠牲にしてでも、構造改革を優先する」と影の銀行の退治に乗り出した。
だが、影の銀行の市場規模は400兆円以上。中国のGDPの50%以上に相当する。これが破裂すると、その破壊力は計り知れない。アベノミクスは「世界経済は失速しない」との前提に立っているから、日本経済にも甚大な影響が及ぶ。とりわけ中国に依存度が高い輸出メーカーは壊滅的な打撃を被るだろう。
中国経済に詳しいアナリストは「今回の金利急騰は内臓悪化のサインの吹き出物のようなもの。吹き出物を治療しても内臓そのものが良くなるわけではない」と警告する。
中国経済の危機の根は太く、そして深い。
文有森 隆 (ジャーナリスト)
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