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http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130604-00000515-san-soci
独立行政法人「労働政策研究・研修機構」の「高年齢者の雇用・就業の実態に関する調査」(平成22年)では、7割近くの男性が「65歳以上も働きたい」と回答している。この高い就労意欲を生かすにはどうしたらいいのか。年齢にかかわらず細く長く働く方法はないのだろうか。高齢者の働き方をリポートする。
「仕事がない。やっぱり甘かったかな」
営業職を求めて求人を探すが、なかなか見つからない。東京都新宿区の川越良勝さん(65)=仮名=は4年前の経験を振り返る。川越さんは大手広告代理店を55歳で早期退職。知人の人材派遣会社に6年間勤めたが、ここも退職。61歳から半年間、失業給付を受けながら仕事探しに奔走した。
◆「辞めたら次はない」
結局、掃除が好きだった川越さんは清掃の研修を受け、派遣業者に登録。3年前に都内の私立大学の契約社員になった。毎日の校舎の掃除や電球の交換、大学の夏休み期間などは大掃除や教授の部屋の引っ越しなどが主な業務だ。
午前8時から午後5時まで月24日間働いて、月収は税込み18万円。大学には緑が多くストレスはないが、月給は正社員時代の半分以下。有給はなく、職員や学生との会話は禁止。あるとき、教授の部屋で経済の話をしていたら学校側から注意を受けた。
「学校側は『嫌ならいつ辞めてもいいよ』という態度。清掃スタッフの平均年齢は70歳ぐらいで、ここを辞めたら次はない。みんなできるだけ波風立てたくないというのが本音です」と自嘲気味に話す。
◆「会社にしがみつけ」
改正高年齢者雇用安定法の施行で4月から、60歳の定年以降も65歳までは希望者全員を継続雇用することが企業に義務付けられた。人口の4人に1人が65歳以上の高齢者となり、今後も高齢化が進み、労働力不足が懸念されるため、国は「生涯現役社会」の実現を目指す。
しかし、現実は厳しい。60歳以上の仕事として多いのは駐輪場やマンションの管理人や警備、清掃などのパートや契約社員。70歳に近づくとさらに就職は難しく、これまでのキャリアとのギャップや体力面の不安から就職を諦める人は少なくない。川越さんの現役の会社員へのアドバイスは「できるだけ今の会社にしがみつけ」だ。
◆大きいギャップ
一方、年金で生活が保障されたとしても『することがない』ために陥る弊害もある。病院の精神科には、定年を機にアルコール依存症に陥った人、インターネットの出会い系サイトにはまった人、パチンコなどのギャンブルに依存してしまった高齢者が訪れる。
『定年性依存症』の著書がある神奈川県藤沢市の岩崎メンタルクリニック院長、岩崎正人(まさんど)医師(精神科医)は「仕事がいきがいだった人は、その仕事がなくなったときのギャップが大きい。夫婦間のすれ違いが続いていた場合、家での居場所がない。エネルギーを向ける先がお酒だった場合、最悪のケースでは命を落としてしまう」と警告する。
■「適当な仕事がない」が4割
「高年齢者の雇用・就業の実態に関する調査」は平成21年8月、55〜69歳の男女5000人に実施。55〜69歳の就業率は男性72.2%、女性48.5%で、男性の場合、65〜69歳の2人に1人(52%)が働いていた。
生涯現役希望は男女とも3割。仕事をしたい理由(複数回答)は、「経済上の理由」(男性78.7%、女性64.4%)、「いきがい・社会参加」(男性19.6%、女性26.1%)が多かった。一方、仕事をしていない理由(同)は「適当な仕事が見つからなかった」(41.4%)、「自分の健康上の理由」(27%)、「家族の健康上の理由」(13.2%)と続いた。
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