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中国製 イノベーション不足が問題に:「世界の工場」称号の裏側で資源浪費・労働者搾取・かつてない環境悪化と自省だが
http://www.asyura2.com/13/hasan80/msg/637.html
投稿者 あっしら 日時 2013 年 6 月 28 日 18:48:35: Mo7ApAlflbQ6s
 


 現在の中国は大きな端境期にあり、その先にある歴史が「先進国」なのか「苦悩し続ける中進国」なのかが見えない状況だと思う。

 低迷する経済成長にどのような手を打つかという問題も、中国共産党内部に大きな対立があるようだ。
 昨年秋の党大会が1ヶ月遅れたのも、尖閣諸島絡みの日中対立が主要因だとしても、経済状況認識と経済政策をめぐる対立も、それなりのウェイトであったと推測している。

 習体制というか昨年春頃からだと思うが、中国共産党は、現状を打破し先進国に突き抜けていく道をなんとか見つけようと躍起になっているようだ。

 今回の短期金利を上昇させてまでの金融制度改革や過剰生産力の調整も、そのような模索のなかで打ち出された政策であろう。賃金の大幅引き上げ政策もその一つだが、それらは現状の改善手段でしかなく、それらが先進国への道を造成するわけではない。逆に、下手をすれば、それらの政策は現状を悪化させかねないものでもある。

 「和諧」政策を意識しながらの輸出と投資の主導による成長政策で、現在の2倍の一人当たりGDP1万ドルまでは到達できると考えているが、そこを突き抜けて韓国レベルの一人当たり2万ドルレベルまでGDPを大きくするのは並大抵のことではない。

 比喩的に言うなら、中国が一人当たりで2万ドルのGDPレベルになるということは、世界全体が先進国になることに匹敵するような話だからである。


 様々な現状認識と脱皮策も、理論的にはその通りなのだが、焦りすぎという印象が否めない。
 経済政策で対立があるなかで生まれた習体制であることを考えると、経済政策の失敗は、習体制にとって命取りになりかねない。


 転載する記事に書かれている「中国製は過去30年に渡り世界で覇を唱え、大国経済の台頭という奇跡を創造した。しかし「世界の工場」という称号の裏側には、資源の消耗、労働力からの搾取、そしてかつてない環境悪化がある。2013年初旬、北京などの各都市が有害物質の含まれる濃霧に包まれたが、これは大自然の我々に対する報復である」という自省は重要だと思うが、大自然の報復を避ける道とお金(所得)が少しでも増える道のどちらを選択するかと問われれば、たぶんだが、お金を選択する人が多数派ではないだろうか。

 記事はさらに、「低水準の組立、高排出の生産、粗悪品の氾濫という「中国製」は、すでに終わりを迎えている。盲目的に成長を求めるという心理が、人々の見方を短期的にし、金ばかりを重視させ、手っ取り早い方法ばかりを選択させている。イノベーションに対する投入と重視が不足しており、投入と重視を考えている人も「パクリ文化」により諦めてしまっている。中国のイノベーションは、これにより基盤が脆弱になっている」と書き進めているが、“言うは易く行うは難し”である。

 日本も、先進国に到達したのは、明治維新から100年後である。戦争は、人的物理的に大きな損失を招いたが、技術の進歩には貢献するものだから、先進国に到達するのがいかに困難な道であるかがわかる。

 先日も書いたが、一人当たりGDPが5千ドルレベルの国家が、思いとして秘めておくのはいいとしても、「盲目的に成長を求めるという心理が、人々の見方を短期的にし、金ばかりを重視させ、手っ取り早い方法ばかりを選択させている」と“高尚”なことを現実の政策にしてしまうと足下をすくわれてしまう気がする。

 日本経済史を省みれば、“低水準の組立、高排出の生産、粗悪品の氾濫”という苦しい時代のなかから世界にとどろくブランド企業が飛翔したことがわかる。
 19世紀から20世紀初期のアメリカとて同じである。

 付加価値の低い生産(経済)活動を意図的に排除するのではなく、高度化を進めるなかで徐々に自然に消え去るものでなければ、足が地についたイノベーション力も育まれず、“中進国の罠”に囚われてしまう可能性がある。


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中国製 イノベーション不足が問題に

 iPhoneのバックパネルには、「Designed by Apple in California Assembled in China」(アップルがカリフォルニアでデザイン、中国で組立)と英語で記されている。経済参考報が伝えた。

 「デザイン」と「組立」を同列すると、同じく重要なように見えるが、その利益には天地の開きがある。iPhone5を例とすると、16GB版の米国市場での販売価格は649ドルで、アップルが「デザイン」により得る利益は約400ドルに達するが、中国「組立」のコストは20ドル(定価の3%)に過ぎない。

 薄利は「中国製」の苦しみを際立たせている。中国製は過去30年に渡り世界で覇を唱え、大国経済の台頭という奇跡を創造した。しかし「世界の工場」という称号の裏側には、資源の消耗、労働力からの搾取、そしてかつてない環境悪化がある。2013年初旬、北京などの各都市が有害物質の含まれる濃霧に包まれたが、これは大自然の我々に対する報復である。

 低水準の組立、高排出の生産、粗悪品の氾濫という「中国製」は、すでに終わりを迎えている。盲目的に成長を求めるという心理が、人々の見方を短期的にし、金ばかりを重視させ、手っ取り早い方法ばかりを選択させている。イノベーションに対する投入と重視が不足しており、投入と重視を考えている人も「パクリ文化」により諦めてしまっている。中国のイノベーションは、これにより基盤が脆弱になっている。

 「中国のイノベーション」が、「中国製」と同じ名声を獲得するためには、社会全体の共同の努力が必要だ。企業は人々の注目を集める商品、新たな経営理念とモデルを創造しなければならない。政府は人々のイノベーションの雰囲気を盛り上げ、同時に緩和的な社会環境を維持しなければならない。これらのすべてが、体制改革の中で突破口を見出し、「中国のイノベーション」に制度面からの保障を提供する必要がある。

中国のイノベーションはまた、単なる商品の創造だけではなく、文化の革新でなければならない。韓国の「江南スタイル」は世界を風靡し、ハリウッド映画が世界で覇を唱えているが、これは文化イノベーションの重要性を示している。文化イノベーションは経済革新を促し、一国の全体的な実力(ソフトパワー、ハードパワーを含む)を引き上げることができる。中国は5000年の輝かしい歴史を持つ大国であるが、我々は文化伝播の面で先人に顔向けできない。

 過去30年間の中国経済の発展は世界を驚嘆させたが、中国のイノベーションの少なさは、中国人を恥じ入らせている。ワシントン・ポスト紙は一面の記事で、「クイズです、中国のブランドを思い出してください。日本にはソニーが、ドイツにはBMWが、韓国にはサムスンがありますが、中国には何がありますか?」と書いたことがあった。

 ワシントン・ポストが中国を皮肉るのも無理は無い。世界に出しても恥ずかしくない中国企業は、どれほどあるだろうか。レノボはそのうちの一つだが、その生産高、イノベーション力、国際的な影響力などは、サムスンやアップルに遠く及ばない。レノボでさえそうなのだから、その他の企業は話にならない。しかし中国は世界でなぜ無名であり、世界第2位の経済大国・世界一の輸出大国という地位に相応しくないのだろうか。

 英メディアの分析は、中国に警鐘を鳴らしているかもしれない。それはすべてが正しいとは言えないが、事実と異なるとも言えない。「中国企業の役員について分析したところ、彼らが政府関係者に費やす時間は、顧客に費やす時間をはるかに上回っている。前者は中国企業の収益にとって極めて重要だが、後者は国際的な成果を獲得するためのキーポイントだ」(編集YF)

 「人民網日本語版」2013年6月28日


http://j.people.com.cn/94476/8303681.html

 

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コメント
 
01. 2013年6月28日 19:44:25 : qHTi35woZY
中国も頑張ってスマホをアメリカで直接売ればよいのだ。下請けに甘んじることはない。


02. 2013年6月28日 19:50:25 : nJF6kGWndY

あれだけ競争が厳しい韓国ですら、未だに実質生活水準では、遥かに日本以下だ

中国が今の先進国並みになるのは、可能だとしても、まだまだ時間がかかる

ただしその時に、今の豊かさを欧米日先進国が維持している可能性も低いか



03. 2013年6月28日 20:20:26 : e9xeV93vFQ

妥当な融資方針を維持するよう金融機関に指導へ=中国人民銀行総裁
2013年 06月 28日 15:10 JST
[上海 28日 ロイター] - 中国人民銀行(中央銀行)の周小川総裁は28日、上海での金融フォーラムで、妥当な融資方針を維持するよう金融機関に指導する方針を示した。また、人民銀行は適切な方法で市場の流動性を調整するとした。

中国の短期金利が先週急上昇して以来、総裁が公の場で発言するのは初めて。総裁は資金ひっ迫には直接言及せず、現在の金融政策は適切との考えを示し、人民銀行は中国経済を改革する必要性と経済の安定成長を維持する必要性のバランスを取っていく、と語った。

総裁は「中国の経済成長は減速しているが、依然として妥当なペースにある」と指摘。「中国の現在の経済および金融のオペレーションと消費者物価はおおむね安定しており、これらすべては慎重な金融政策が適切で、良い成果をもたらしていることを示している」と述べた。

人民銀行は先週、短期金融市場のタイト化を容認し、短期金利は歴史的水準を記録。人民銀はその後、信用収縮をめぐる懸念の払しょくに動いたが、金融状況が引き締められつつあることを明確にし、金融機関は資金管理と融資慣行を改善すべきだと指摘していた。

周総裁は、当局は競合する要求のバランスを取ると表明。具体的には、人民銀行は妥当な信用の伸びを維持しつつ、実体経済の構造改革と改善を支援するため、債務と満期の構造を適切に調整するよう金融機関に指導する一方、市場の安定維持のため、適切な時期に市場の流動性を調整するさまざまなツールを十分に活用し、安定した金融市場と経済発展に適した金融環境を創出する、と説明した。


 

 

コラム:アベノミクスの前途、米出口戦略とチャイナリスクが大きく左右
2013年 06月 28日 15:33 JST
田巻一彦

[東京 28日 ロイター] 28日の東京市場は日経平均.N225が一時、前日比500円超の大幅高となり、アベノミクス効果の再来に対する期待感が盛り上がりつつある。

だが、その前途には米量的緩和第3弾(QE3)の出口模索や、不透明感を増す経済・市場動向を含めた「チャイナ・リスク」の存在が立ちはだかる。米中2大経済大国の変動要因次第では、強い横風を受け、日本経済と安倍晋三政権が変調をきたすリスクが残る。

<台頭するリスクオン再浮上への期待感>

28日の市場で広がりつつあるのは、株高/円安傾向によるリスクオン心理の再浮上に対する期待感だ。要因は2つある。

1つ目は、米連邦準備理事会(FRB)幹部による「市場にやさしい発言」。ニューヨーク連銀のダドリー総裁が27日、市場の早期利上げ観測は連邦公開市場委員会(FOMC)声明や大半のFOMCメンバーの見通しからかけ離れているとの見方を表明。パウエルFRB理事も講演で、資産買い入れ縮小ペースに関するFRBの見通しに市場は過剰に反応し、利上げ開始時期の予想がかなり前倒しされているとの見解を明らかにした。

2つ目は中国株が落ち着きを取り戻している点だ。中国人民銀行の周小川総裁は28日、適切な方法で市場の流動性を調整していく考え方を表明。同日の上海総合指数.SSECは続落して始まったものの、プラス圏に転じ、これが東京市場での安心感につながった。

<国内的対応だけでコントロールできない日本株と円>

ただ、5月22日以前の「大幅な株高と円安の進展」というアベノミクス効果が、再び全面的に展開されると予想するのは早計だと考える。

もはやアベノミクスという国内的な対応だけで、日本株やドル/円の動向に大きな影響を与えることは難しくなっているためだ。

では、何が大きく作用するのだろうか──。それは28日の市場で安心材料とされた米中2大経済大国にかかわる問題だと指摘したい。

<FRBの緩和縮小観測の後退、願望先行の色彩>

まず、FRBの出口戦略に関し、早期の緩和縮小は後退しつつあるとの市場の受け止め方だが、いささか「願望先行」の色彩が濃いのではないか。

ダドリーNY連銀総裁はまず、市場の早期利上げ観測は連邦公開市場委員会(FOMC)声明や大半のFOMCメンバーの見通しからかけ離れているとの見方を示した。

また、米国の経済成長と労働市場が予想より弱かった場合、バーナンキ議長が前週に示した見通しよりも積極的な買い入れ規模になる可能性があるとの見解を表明した。

だが、このところ続いている住宅などを中心にした好調な経済指標の発表が続いた場合でも、緩和縮小の時期を先送りするとは、全く言及していない。経済が下振れした場合に、出口戦略の発動を遅らせる可能性に言及しただけだ。

<9月に資産購入削減スタートの可能性>

私は、米経済に大きな変調がなければ、9月にはQE3に基づく月間850億ドルの資産購入の削減を始めると予想する。ゼロ金利は依然として維持されるが、資産購入量の削減は、自動車の運転に例えば「エンジンブレーキ」の作動と同じ効果が出てきそうだ。それは「リスクマネーの活動を抑制する」方向で機能するだろう。

新興国からの資金流出が足元で表面化しているが、FRBの資産購入削減を想定した動きであり、今年9月から始める削減が進み、2014年半ばから後半に買い入れがゼロになる(ゼロ金利政策だけが残る)時期が近付けば、さらにリスク性資産の価格が下がるだろう。

<業績相場への移行、米出口が圧迫要因に>

日米では、株式市場で金融相場から業績相場の移行が起きるとの予想が広がっているが、超緩和で押し上げられていた部分は、多くの市場関係者の想定を大きく上回っていた可能性が大きい。したがって業績相場への移行は、株式市場の水準を下方に押し下げる可能性があるだろう。

このことを日本株に当てはめると、大きな経済的ショックがなくても、日経平均の天井はかなり下がってしまったと予想できる。5月には年末に日経平均が2万円を回復すると予想する声が少なくなかったが、かなり様相が変わったというのが、偽らざる印象だ。

<くすぶる中国市場への懸念>

もう1つの懸念材料として、中国経済と金融市場における先行き不透明な情勢を上げることができる。

米欧を中心に指摘されている中国経済におけるシャドーバンキングの膨張と、そのマネーが関与している理財商品と呼ばれる金融商品をめぐり、バブルが弾けて中国の金融機関の経営にも波及するのではないかという観測が浮上している。

実際、今週に入って上海総合指数.SSECなどは下げ基調が一時鮮明になって、市場がこの問題で身構えていることを浮き彫りにした。

中国人民銀行は、周総裁はじめ幹部が適切な流動性供給に努めると繰り返し発言しているものの、今後の中国金融システムが受けるリスクについて、不透明感が払しょくされずにいる。

<中国成長に急ブレーキ観測>

こうした金融システムへの懸念とあいまって、中国の実体経済が急減速するのではないかとの懸念も急速に台頭している。ニューズウイーク誌は「中国経済3.6%成長の衝撃」という特集を組んでおり、発表されている経済指標の結果とは、違った実態があるのではないかとの見方が、中国の外側から出てきている。

もし、このまま中国経済が大幅にスローダウンすることになれば、日本企業の受ける影響もかなりの大きさになるだろう。当然、中国への依存度が大きい企業の株価は下押し圧力を一段と受け、日経平均全体も業績相場への軟着陸が危ぶまれる展開になりかねない。

<日本のマクロ政策対応、切り札不在の構図>

このように米中の変動要因が顕在化すれば、安倍内閣が秋の臨時国会で成長戦略の法案化を進めても、そのプラスの波及効果を相殺し、マイナスにさせるほどのインパクトが押し寄せる可能性を予め、想定しておく必要があると考える。

さらに考慮しておくべきことは、米出口戦略の発動や中国経済の急減速などに対し、日本にはあまり有効な政策カードが残されていない点だ。日銀の黒田東彦総裁は戦力の逐次投入はしない方針を表明しており、財政健全化の関連で追加財政措置の大盤振る舞いも、なかなか期待できそうもない。

仮にジリジリと株価が下がる展開になっても、「切り札」をすかさず切って対応するという対応はかなり難しそうだ。

<ショック発生なら、政策総動員へ>

日本が乾坤一擲(けんこんいってき)の政策対応をする可能性があるのは、チャイナリスクがチャイナショックになるようなリーマンショック並みの経済的なショックが発生した時だろう。そういうケースでは、財政・金融の可能な手段を総動員して、経済が谷底に転落するのを防止しようとするだろう。

ただ、そのようなショックが発生した場合は、アベノミクスの推進に大きな打撃が生じるだけでなく、その後の政策対応余地が奪われるような深刻な事態に直面しかねないだろう。

その意味で中国政策当局が、金融市場や金融システムで大きな負担がかかるような決断をしないことを望みたい。
 
(ロイターニュース 田巻 一彦)

 


 


 

コラム:米国が直面する「賃金危機」
2013年 06月 28日 15:38 JST
By Richard L. Trumka and Christine L. Owens

米国の勤労世帯は現在、「賃金危機」にある。仕事の質は低下し、低賃金労働者層は増加、そして米国の賃金格差は紛れもなく恥ずべきレベルにある。

皮肉にも、公正労働基準法(FLSA)が制定されてから6月25日で75周年を迎えた。現在では米国での大半の職種や労働者に適用されるこの法律が、制定当初の1938年に定めた最低賃金は時給25セント。2009年以降は時給7.25ドルにまで上昇した。

しかし、最低賃金の価値はかつてとは異なる。1960年代後半の最低賃金は平均賃金の約半分であり、最低賃金でも正規雇用者1人の年間所得で、3人世帯を養うことができた。だが、今は違う。最低賃金は平均賃金のわずか37%で、それだけでは貧困線を下回る生活を余儀なくされる。

もし最低賃金が1969年以降の物価上昇を反映していれば、現在約10.70ドルに、生産性上昇を加味していれば約18.72ドルに、最富裕層1%の賃金上昇に一致させるなら28.34ドルになる。

このように最低賃金の価値が下がる一方で、最富裕層の実質賃金は過去30年で275%増と天井知らずだ。

最低賃金の価値が低下しているだけではない。低賃金労働者の仕事の質も低下している。1979―2007年は、全体として賃金は上昇、労働時間も増加したが、最低所得者に限ってみれば、労働時間は最も増加しているにもかかわらず、賃金上昇率は最低だった。

また、労働者の平均年齢と教育水準が上がっているにもかかわらず、年間給与が3万7000ドル以上で年金や医療費も給付される「良い仕事」に就いている労働者の割合も減少した。

2008年の金融危機と最近の不況は米国からまともな中間層の職を奪い、深刻かつ持続的な犠牲を強いている。雇用増加が見られるのは、そして今後10年で増えるだろう仕事の6割は、低賃金職だ。

米国の所得格差は先進国の中で最も大きいばかりか、多くの発展途上国のそれも上回っている。さらに悪いことに、米議会予算局(CBO)の推計によると、米国の所得格差は少なくとも2034年まで拡大し続けるという。

要するに、米国政府が基準賃金を軽視しているツケを勤労世帯が支払わされているということだ。米シンクタンクの経済政策研究所によると、過去30年にわたる最低賃金労働者と中間層との所得格差の大半が、最低賃金の実質的な減少で説明できるという。

幸いなことに、この賃金危機を解決するのは簡単だ。最低賃金を上げること。(1991年以降、時給2.13ドルという恥ずべきレベルで凍結されている)チップが収入の一部となる労働者の最低保障賃金を上げること、そして全体の賃金を物価に連動させることだ。

これらを実現すれば、労に報いて労働者の消費を増やすといった喫緊かつ重要な課題が解決されるのだ。何よりも、納税者に負担を強いることがない。

オバマ大統領は最低賃金を上げることを支持している。民主党議員らも同じ考えだ。トム・ハーキン上院議員とジョージ・ミラー下院議員が提唱する「Fair Minimum Wage Act of 2013」は、最低賃金を時給10.10ドルまで段階的に引き上げ、チップ労働者の賃金を最低賃金の70%まで保障するほか、最低賃金の価値が下がらないよう物価上昇に合わせて調整することを定めている。

この法案で最低賃金の問題全てが解決するわけではないが、かなりの埋め合わせはしてくれる。労働者3000万人に恩恵をもたらし、320億ドルを米国経済に投入し、14万人分の雇用が新たに創出される。それも財政赤字を膨らませることなしにだ。

最も不利益を被ってきた人たちが適正な賃金が得られる仕事に就くことは、強い経済を再建する重要な一歩となる。これは、世界で最も裕福な国ができる最低限のことである。

[25日 ロイター]

*筆者リチャード・L・トラムカは米労働総同盟・産別会議(AFL‐CIO)の会長。クリスティン・L・オーエンズは低賃金労働者の擁護団体「全米雇用法プロジェクト」のエグゼクティブ・ディレクター。


04. 2013年6月29日 07:32:19 : S4APjApFIs
答えは → 台湾・香港だな。
百度の翻訳サイトって面白いわ、中国人の話してる事を読んでると瞬間的に解決方法が頭に浮かぶw

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