08. 2013年6月20日 15:21:37
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なぜ親たちは殺されるのか 不況・超高齢化・絆…対前年26%増の衝撃 2013/02/17 20:08 衝撃事件の核心 【衝撃事件の核心】
年間約500件−。親族間による殺人事件が高止まりしている。殺人事件全体の摘発件数は減少傾向にあるが、親族間殺人はほぼ横ばいで、平成23年の1年間では殺人事件全体の半数以上を占めた。中でも親を殺害するケースは前年から26・4%の増加と深刻だ。なぜ産み育ててくれた親を手にかけるのか。大阪地裁で今月審理が行われた2件の公判では、「借金がかさんで無理心中を図った」と高齢の両親の首を絞めた一人息子と、生活保護費を勝手に酒代に使った父に暴力を加えて死なせてしまった四男が裁かれた。ある意味で世情を反映し、やりきれない事件に対し、市民から選ばれた裁判員はどんな結論を出したのか。 ■株取引失敗の果て 「堪忍な、堪忍な。待っててや、自分もいくから」 男はそう思いながら両親の首をネクタイで締めたという。 平成24年6月4日午前4時ごろ、大阪市平野区の自宅で、当時87歳の母親をネクタイで絞殺し、父親(89)の首も絞めて入院10日間のけがを負わせたとして殺人などの罪に問われたのが、無職の穐田(あきた)正人被告(62)。裁判員裁判で開かれた公判の被告人質問で、当時の心境を涙ながらに振り返った。 法廷には首を絞められ、殺されかけたはずの年老いた父親が車いすで証人出廷した。「(量刑は)なるべく小さくすむように、大きな罪にならんように思っています」と述べた。 殺人の過半数が「親族間」…背景に不況… 美代子元被告の親族ら再逮捕へ ただ、検察側は「動機は身勝手で、犯行も残酷なもの」と指弾している。 検察側、弁護側双方の冒頭陳述や被告人質問によると、事件に至ったのは被告の株取引の失敗による借金がかさんだことが原因だ。 被告は二十歳過ぎから細々と株取引を続けていた。額は平均すると30万〜40万円くらいで、特に損をすることもなかったという。 それが大きく変わったのは元年9月ごろ。両親と3人で暮らす自宅を担保に2千万円を借り入れた。両親が将来のことを考え、被告の名義にしていた住宅だった。 「それまでそんなに負けてなかったので、元手を増やせばもうちょっと増やせると思った。これまで買えなかった株にも手が届くし…」と思ったが、自宅を担保に入れたことは両親には隠していた。 そして転落が始まる。 ■「自分だけ死んでも親が困る」 「ライブドア事件の影響で株取引に陰りが見え始め」「リーマンショックではえらい目に遭った」(被告) 次第に株取引の損失が膨れあがり、借り入れた2千万円はほとんど残らなかった。20年7月には「今までの分を穴埋めして黒字化したかった」と両親の定期預金約2480万円を無断解約し、株取引などにつぎ込んだ。また、勤務先の金約290万円にも手を付け、23年に解雇された。 さらに24年になり、自宅が競売にかけられることが発覚。このままでは両親に無断で担保にしていたことを知られてしまい、家も失う。しかし、親は高齢で病気も患っている。引っ越すにも金がない。なのに被告は「(競売のことを)つい頭の隅に押しやって」しまい、先送りしていた。 同年6月、競売のことが親族に知られ、対策を尋ねられた。とっさに「業者が買うが、家賃を払って住むことができる」と出まかせを言ったが、嘘が突き通せるとは思っておらず、自殺を決意。「自分だけ死んでも、親をほったらかしにしたらかえって困らせるのではないか」と思うに至り、犯行に及んだ。 ■殺人は親族間が過半数 常磐大大学院の藤本哲也教授(犯罪学)によると、こうした親族間の殺人事件は近年、増加傾向にある。要因は、大まかにいうと(1)長引く不況(2)超高齢化社会の到来(3)家族の絆の崩壊−の3点が考えられると指摘する。 「超高齢化社会で老老介護が増え、不況で生活は困窮している。また、家族には子供をしつけたり社会から守ったりという役割を通じて犯罪を抑止する機能を持っていた。しかし、個人主義が広がって家族の絆が希薄になり、そうした機能が失われている」 親族間殺人が深刻なのは数字にも表れている。 警察庁のまとめによると、親族間殺人は摘発件数こそ減っているものの、殺人事件全体に占める割合はほぼ過半数という高止まり傾向が続いている。 10年に摘発した殺人事件の総数1222件のうち親族間のものは520件で、全体に占める割合は42・6%だった。しかし、22年には944件中494件の52・3%、23年は941件中489件の52・0%に。中でも、被害者が親であるケースは21、22年が121件だったのに対し、23年は前年から32件増えて153件となった。 藤本教授は「不況が長引き、家族のコミュニケーションが失われていっている現状では、こうした傾向はまだまだ続くかもしれない」と警告する。 ■「被害者に落ち度も」 大阪地裁では今月、もう1件の親族間殺人事件が裁判員裁判で審理された。23年9月、生活保護費を無断で使った父親=当時(63)=に激高し、暴行を加えて死なせたとして傷害致死罪に問われた大阪市東淀川区の無職、藤田敏被告(28)だ。 検察側冒頭陳述によると、被告は「父が生活保護費を飲酒代に使ってしまう」などとして保護費を管理していた。そして事件当日。父が保護費を持って外出したと思い、帰宅したところを問い詰めた。しかし、父は認めなかった。これに腹を立て、全身を手や掃除機のパイプで殴ったり、蹴ったりするなどの暴行を加え、外傷性ショックにより死亡させた。 被告は大筋で起訴内容を認め、弁護側は冒頭陳述で「父はアルコール依存症でたびたび暴力を振るったり、保護費から酒代を抜き取ったりしていた。当日も金を抜いたことを認めずけんかになり、被告にカッターナイフを振り下ろしてきた」などと主張した。 検察側は「被告は以前から金に執着していた。暴行は一方的で執拗(しつよう)」と懲役8年を求刑。しかし、大阪地裁は今月14日、「傷害致死罪の中でも悪質」としながらも、「父が財布からお金を抜き取ったことを認めず、被告に暴言を述べて挑発したのが動機で、被害者の落ち度が認められる。被告が金に執着した結果とはいえない」などとして、懲役5年を宣告した。 一方、株取引で借金を重ね、無理心中を図って両親の首を絞めた穐田被告。 大阪地裁は同15日、「無理心中を考えた理由はある程度理解できる。しかし、借金返済の問題解決を先送りにし、現実逃避して犯行に及んだ動機は身勝手」として、検察側の懲役18年の求刑に対し、懲役14年の実刑判決を言い渡した。 大もうけ携帯3社へ膨らむ不満 スマホ速度表示… 06/19 16:52 慎太郎氏、橋下市長に「終わったね…この人」 … 06/19 20:27 子供の万引きを「警備がしっかりしてないから」… 06/19 20:45 どんぶり勘定、姉弟で“ワンマン”…「和牛商法… 06/18 22:29 韓国で目元の整形手術した女性 常に「アッカン… 06/18 17:04 中国、民主主義は許さじ…「力による支配」に「… 06/19 11:04 民主・海江田氏“泣きっ面にウシ”…安愚楽牧場… 06/19 08:2 |