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「第3の矢」でコケた? アベノミクス成長戦略追加策の中身 (Economic News) 
http://www.asyura2.com/13/hasan80/msg/484.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 6 月 16 日 23:10:00: igsppGRN/E9PQ
 

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20130616-00000067-economic-bus_all
エコノミックニュース 6月16日(日)20時2分配信

 アベノミクスの限界が見え始めている。さきごろ全容が発表された成長戦略「第3の矢」が迫力不足で、株価が急落。慌てて7月の参院選後にも追加策を打ち出す方針を示した。

 ところが、その内容がお粗末。今のところ明らかになっているのは、企業の投資減税と、ベンチャーの資金調達の円滑化だが、どちらも、「実体経済の底上げにはほとんど効果がない」という声ばかりが聞こえてくる。

 まず、企業の投資減税。方針では企業が老朽化した設備を廃棄し、新しい設備を導入する際に設備投資額の一部を法人税から控除できるという内容になっている。現在は、2015年3月までに行った投資の3%を控除できる。検討するのは、この期間を延長するか、控除額を拡大するかということのようだ。

 しかし、せっかくの方針も、赤字企業には関係ないし、黒字企業にとっては、支出したおカネのごく一部が減税になるだけで、法人税を払わなければならないことに変わりない。

 ベンチャーの資金調達はもっとお粗末。政府は、日本政策金融公庫の創業者向け融資で元本を返済する猶予期間を今の半年から1年に延長するという。しかし、この制度では無担保・無保証人で最長貸出期間の10年間おカネを借りた場合、金利は年3.80%。これならば、貸出条件に多少の違いがあるにしても、東南アジアなどの大手銀行の日本支店から調達したほうが、金利が安い場合もある。こういった外国銀行は、日本の銀行では二の足を踏むような高リスクの貸出も、先進国でのビジネス拡大を最優先する考えから引き受けているのである。

 場合によっては、ベンチャーキャピタルに頼むという手もある。「大手の有名なベンチャーキャピタルならば厳しいが、規模の小さなベンチャーキャピタルは自分たちのことしか考えていないところが少なくない。ファンドの管理手数料さえ入ればいいという考えで、成長が読めないベンチャーにも平気でおカネを出す」(金融関係者)。

 こんなベンチャーキャピタルにおカネを出す投資家こそ“いい面の皮”だが、おカネを出してもらうベンチャーがまじめにがんばって成功すれば、投資家もハッピーになれる可能性もゼロではない。

 「市場が期待しているのは、法人税税率の大幅な引き下げ」という声をよく聞くが、財務省の反対で進みそうにない。税金収入の減少が困るというのなら、ムダな支出を削るのが先だろう。市場の期待に応える一番の方法は、ムダの根源である国会議員と現業以外の公務員の大幅削減なのではないだろうか。(編集担当:柄澤邦光)

Economic News


 

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01. 2013年6月17日 12:59:03 : e9xeV93vFQ
G8 課税逃れ「協議自体が抑止力」クリップする
SankeiBiz 2013/6/17 08:15

特許やブランド権を使った課税逃れ
[拡大]
 英国・北アイルランドで開かれる主要8カ国(G8)首脳会議(ロックアーン・サミット)では、多国籍企業が各国の税率の違いを利用した「課税逃れ」問題を議論する予定だ。サミット議長国の英国で課税逃れをした企業の不買運動に発展するなど社会問題となっており、G8各国首脳が協調して厳しい姿勢を打ち出せるかが注目される。
【租税回避の実態】日本でも? 「スタバ納税を」支払わず異例声明
 課税逃れは、複数国にまたがる関連会社間での取引の多い多国籍企業で行われた手法だ。法人税率の比較的高い国に本社を置く親会社が税率の低い国(軽課税国)に100%出資子会社を設立し、特許やブランド権など知的財産権を譲渡する。子会社は他国にある孫会社に知的財産権の使用許諾をして使用料を受け取り、軽課税国で納税する。問題は親会社が知的財産権を譲渡した際、子会社から十分な対価を得ていない場合だ。
 親本社は本来より支払う税金が安くなり、子会社も低税率のため税金が少なくなる。違法ではないものの欧米を中心に「不公平」との批判が出ている。昨年、米コーヒーチェーン大手スターバックスの英現地法人は、納税額が低すぎるとして英議会で批判を浴び、不買運動が起きた。米議会の公聴会でも5月、電子機器大手アップルのティム・クック最高経営責任者(CEO)が「課税逃れをしている」と指弾された。
 課税逃れの背景には、リーマン・ショック以降、欧州各国が景気対策として税制面で優遇競争を始めたことがある。ただ、各国とも税収不足で財政事情が悪化し、これ以上の優遇措置が難しくなった。公共サービスを利用して利益を上げていながら納税義務を十分果たしていないとして、英国などは多国籍企業に対して厳しい姿勢で臨んでいるようだ。
 G8では、課税逃れを防止するための具体策はテーマにならない。ただ、各国首脳が協議するだけで「今後の課税逃れの抑止効果になる」(政府関係者)と期待されている。先進国でつくる経済協力開発機構(OECD)は昨年からプロジェクトを立ちあげており、7月に開催される20カ国・地域(G20)財務相会合で行動計画の提出を目指す。
 日本では、課税逃れの問題は表面化していないものの、OECDでこの業務を担当する租税委員会議長は浅川雅嗣・財務省国際局次長が務めており、「積極的に議論に参加したい」(同省)としている。(平尾孝)
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最終更新日:2013/6/17 12:15


02. 2013年6月18日 09:36:17 : e9xeV93vFQ
住宅買うなら「今」の声、アベノミクスで金利上昇や地価先高観 (1) 
  6月18日(ブルームバーグ):会社員の阿部嘉琳(あべ・かりん)さん(26)はこの4月、都内のマンションを購入した。もともとは家を買うのは30歳を過ぎてからと考えていたが、「今が買い時」と予定を大幅に前倒しした。「消費増税や住宅ローン金利が上がる前に買っておいた方が節約になる」と感じたからだ。
デフレ脱却を目指す安倍政権下で長期金利が上昇に転じ、住宅ローン金利もにわかに上がり始めた。アベノミクスで台頭する地価先高観や来春の消費増税と相まって、住宅販売は駆け込み需要から活況になっている。
住宅ローン金利の指標となる長期金利 は、日銀が金融緩和した4月上旬以降上昇に転じ、住宅金融支援機構と大手銀行は今月までに、2カ月連続で住宅ローン金利を引き上げた。同機構の長期固定型「フラット35」の6月の適用最低金利(期間21年以上35年以下)は年2.03%となった。過去最低だった4月は1.8%。三井住友銀行の超長期固定型(10年超15年以内)は2.58%と、2011年8月以来の水準だ。
富士通総研の上席主任研究員の米山秀隆氏は、「金利がこれから上がるという時に需要が増える」と述べ、「今は駆け込み需要が一番起こりやすい」との見方を示した。今年度の新設住宅着工戸数は94万戸と前年度の約89万戸を上回り、4年連続の増加を見込む。
実際、住宅ローンへの関心は高まっている。5月18、19日の同機構のローンセミナー来場者数は1299人。政府が緊急経済対策で10年に優遇金利幅を0.3%から1%に拡大した時以来の賑わいだった。経営企画部広報グループの和田光代氏は、「金利先高観などにより、住宅取得意欲が高まっていることが背景にあるのでは」と話す。
三菱地所レジデンス経営企画部の高木剛室長によると、首都圏でのモデルルームの来場者数は「年明けから好調」で、5月単月では前年同月比8割増、契約件数は5割増だった。不動産経済研究所によると、5月の首都圏マンション発売戸数は前年同月比49.2%増の4967戸となり、同月としてはリーマンショック前の2007年以来の高水準。
アベノミクス
富士通総研の米山氏は、「アベノミクスの後に長期金利の上昇とか、地価上昇の動きがはっきり出てきたので、消費者はその影響に敏感になっている」とし、消費増税だけでなく、アベノミクスの影響が駆け込み需要をもたらしているとの見方を示す。
長谷工アーベストのアンケート調査(首都圏居住者対象)によると、「住宅が買い時」と思う人の比率は4月は35%と、08年のリーマンショック以降最も高い水準になった。理由として「現在の金利が低い」(67%)を挙げる回答が最も多く、次いで「来年4月予定の消費増税」(65%)だった。
また、マンション価格の先行きについては、「徐々に上昇」とみる人が42%(前回1月は27%)に増えている。今年第1四半期(1月1日−4月1日)の国土交通省の地価動向報告によると、全国主要150地区のうち、3カ月前と比べ地価が上昇した地区(80地区)の全体に占める割合は約53%。過半数超えは、リーマンショックの前年の07年第4四半期以来だ。
アベノミクスを背景とした資産効果も「億ション」の売れ行きを後押ししている。建設中の三井不動産レジデンシャルの「パークコート千代田富士見ザ タワー」は約430戸のうち半分以上が1億円以上だが、想定より早く3月に完売。同社営業推進部の保立伸一グループ長は、高額物件の売れ行きが好調な背景について「株が上がったから株を売ってマンションを買うというお客様もいる」と話す。
日経平均株価 は5月23日に、07年12月以来の高値となる1万5942円60銭を付けた後は急落。今月17日の終値は1万3033円12銭まで落ち込んだが、三菱地所レジデンスの高木氏は、高額マンションの販売について「今のところ影響は出ていない」という。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 桑子かつ代 kkuwako@bloomberg.net;東証 Kathleen Chu kchu2@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Andreea Papuc apapuc1@bloomberg.net;Rob Urban robprag@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net
更新日時: 2013/06/18 09:07 JST


 


債券は下落スタート、米債安・株高や20年債入札控えて売り先行 
  6月18日(ブルームバーグ):債券相場は下落。前日の米国市場で債券安・株高となったことや20年債入札を控えて売りが先行した。
東京先物市場で中心限月の9月物は前日比8銭安の142円63銭で取引を開始し、一時は142円62銭まで下落した。現物債市場で長期金利 の指標となる新発10年物国債の329回債はまだ取引が成立していない。
東海東京証券の佐野一彦チーフ債券ストラテジストは、米国市場は逆風で、米連邦公開市場委員会(FOMC)待ちの感も強まっているとし、きょうの相場は「素直に軟調」と予想。20年債入札については「1.7%前後の利回りなら一定の需要に期待できる」としている。
17日の米債相場は下落。米10年国債利回り は前週末比5ベーシスポイント(bp)上昇の2.18%程度となった。一方、米国株は上昇し、S&P500種株価指数は同0.8%高の1639.04。FOMCは19日の会合終了後に金融政策に関する声明を発表する。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は声明発表後に記者会見に臨む。
財務省はこの日午前、20年利付国債(6月発行)の入札を実施する。発行額は前回債と同額の1兆2000億円程度。表面利率(クーポン)は前回債より0.1ポイント高い1.7%が見込まれている。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 山中英典 h.y@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:大久保義人 yokubo1@bloomberg.net;Rocky Swift rswift5@bloomberg.net
更新日時: 2013/06/18 08:54 JST

 

 
ドル・円は94円台半ば、世界的な株高受けて円売りやや優勢 
  6月18日(ブルームバーグ):日本時間朝の外国為替市場では、ドル・円相場は1ドル=94円台半ばで推移している。前日の世界的な株高を背景に円売りの動きがやや優勢となっている。
午前8時27分現在のドル・円は94円53銭前後。17日のニューヨーク市場では、同日の円安値となる95円22銭を付けた後、一時94円台前半まで戻した。
三菱東京UFJ銀行米州金融市場部マーケティンググループの村尾典昭マネジングディレクター(ニューヨーク在勤)は、前日のニューヨーク市場のドル・円の動きについて、「一瞬ドル買いになって、高値の95円22銭を付けたが、株価が落ちるのに反応して94円台の前半まで下がった」と指摘した。
フィナンシャル・タイムズ紙はバーナンキ米連邦制度理事会(FRB)議長が量的緩和の縮小を示唆する可能性が高いが、その一方で追加措置は経済情勢次第だと示唆するだろう報じた。同紙の記者はその後ツイッターで、金融当局者から確認を得たわけではないとコメントし、投資家に落ち着くよう求めた。
FRBは18日から2日間の日程で米連邦公開市場委員会(FOMC)定例会合を開く。上田ハーロー外貨保証金事業部の吉松武志氏は、この日の相場見通しについて、「FOMCを控え投資家は様子見姿勢を強め方向感の出難いレンジ相場が予想される」と指摘。ただ、米経済指標で強い結果となれば、「リスク回避の動きが強まりやや円高傾向になりやすいと思われる」とみている。
ブルームバーグがまとめたエコノミストの予想中央値によると、米商務省が発表する予定の5月の住宅着工件数 (季節調整済み、年率換算)は95万戸と前月の85万3000戸から増加した見通し。この日はまた、米消費者物価指数など米国の景況感を見極める上で注目の経済指標が発表される。
一方、前日のユーロは主要16通貨すべてに対して上昇するなど、堅調に推移した。4月の域内貿易黒字が過去最高近くになったことがユーロ買いの背景となっている。欧州連合(EU)統計局によると、4月のユーロ圏の貿易黒字 は161億ユーロ。3月は181億ユーロ(改定値)と、1999年のユーロ導入後で最大だった。
この日のユーロ・ドル相場は1ユーロ=1.33ドル台半ば付近、ユーロ・円相場は1ユーロ=126円台前半で推移している。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 崎浜秀磨 ksakihama@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Rocky Swift rswift5@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net
更新日時: 2013/06/18 08:43 JST

 

当座預金残高75.5兆円と最高更新へ−日銀がきょうの予想を発表 
  6月18日(ブルームバーグ):日本銀行が午前に発表したきょうの当座預金残高の予想は75兆5000億円となり、過去最高を更新する見込み。
これまでの同残高の過去最高は6月14日(確報ベース)に記録した74兆4100億円だった。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 山中英典 h.y@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Rocky Swift rswift5@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net
更新日時: 2013/06/18 08:00 JST


 


日本株は反落へ、米QE3縮小警戒と円高止まり−輸出に売り 
  6月18日(ブルームバーグ):東京株式相場は3営業日ぶりに反落する見通し。米国の量的金融緩和第3弾(QE)の早期縮小が警戒されている。為替の円高止まりも嫌気され、自動車や電機など輸出関連株を中心に売りが先行しそうだ。
米シカゴ先物市場(CME)の日経平均先物9月物(円建て)の17日清算値 は1万2955円と、大阪証券取引所の通常取引終値1万3060円を105円下回った。17日の日経平均株価 終値は1万3033円12銭だった。
SMBCフレンド証券投資情報部の松野利彦シニアストラテジストは、「今週開催される米連邦公開市場委員会(FOMC)に関するニュースフローに振り回される」と指摘。きょうは、米量的緩和に伴う資産購入額の減額時期が近いとのシグナルが出るのでは、との警戒で「多少の調整が見込まれる」と言う。
英紙フィナンシャル・タイムズは17日、米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長が19日のFOMC会合後の会見で、緩和縮小に近づいていることを示唆する可能性が高い、と報じた。
18、19両日開催のFOMCをめぐり、思惑が交錯している。UBSのエコノミスト、モーリー・ハリス氏などは成長・インフレ見通しの不透明感を理由に、早期緩和縮小の見方を抑えようとするだろうと、14日付のリポートで予想。FOMCは明確な表現は控え、むしろ雇用や消費に関する最近の明るいデータに留意しつつ、低水準で下がっているインフレ率についての懸念表明を強めよう、と指摘した。
18日朝の東京外国為替市場では1ドル=94円70銭付近、1ユーロ =126円50銭近辺と、17日の東京株式市場終了時とほぼ同水準で推移している。5月22日には103円74銭まで円安が進んだが、その後は運用リスクが相対的に低い通貨とされる円への買い圧力が強まり、円高方向へ反転傾向にある。きょうは、収益の上振れ期待が後退する自動車や電機、精密機器、機械など輸出関連株には売りが先行する公算が大きい。
17日の米国株は、ダウ工業株30種平均 が前週末比109.67ドル(0.7%)高の15179.85ドル、S&P500種株価指数 は0.8%高の1639.04と上昇。ニューヨーク連銀が発表した6月の製造業景況指数が7.8と、3月以来の水準に上昇したほか、6月の米住宅市場指数は52と、2006年3月以来の高水準に上昇。経済指標の改善を好感する買いが入った。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 河野敏 skawano1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Nick Gentle ngentle2@bloomberg.net
更新日時: 2013/06/18 07:59 JST

G8首脳:世界経済の最悪期は過ぎた−英当局者 
  6月17日(ブルームバーグ):主要8カ国(G8)の首脳は世界経済の最悪期が過ぎたとの認識を示した。17日に北アイルランドのエニスキレンで2日間の日程で開幕したG8首脳会議(サミット)の雇用と成長の促進に関する討議の後にキャメロン英首相の側近が明らかにした。
側近によると、経済見通しは依然として弱いものの、日米やユーロ圏の当局による行動や新興国経済の回復力に支えられて下振れリスクは弱まったとの認識が示された。米国と欧州連合(EU)の自由貿易協定(FTA)交渉の来月開始も初日会合で発表された。
さらに、金融市場の好調が大方の先進国の経済活動や雇用の改善にまだ結びついていない点や、日本が信頼できる中期的財政計画を明示する課題に取り組む必要性についても話し合ったと、側近は説明した。
原題:G-8 Leaders See Worst Over for World Economy, U.K.Official Says(抜粋)
記事に関する記者への問い合わせ先:ロンドン Kitty Donaldson kdonaldson1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:James Hertling jhertling@bloomberg.net
更新日時: 2013/06/18 05:38 JST


03. 2013年6月18日 10:28:01 : e9xeV93vFQ

首都圏マンション発売49%増…6年ぶり高水準

 不動産経済研究所が17日発表した5月の首都圏(東京、神奈川、埼玉、千葉)のマンション発売戸数は、前年同月比49・2%増の4967戸と2か月ぶりに増加した。


 5月としては2007年(5343戸)以来、6年ぶりの高水準だった。都内の販売が好調だったほか、埼玉、神奈川を中心に戸数が多い大型物件の発売が相次いだためだ。

 地域別では、23区以外の都内が前年同月比147・9%増の543戸と最も伸びたほか、23区が同44・7%増の2164戸、埼玉県同69・2%増など千葉県を除く全地域が増加した。

 また、発売した月に売れた物件の割合を示す契約率は同2・5ポイント上昇の78・1%と、好不調の目安とされる70%を上回った。同研究所は、「住宅ローン金利上昇への不安に加え、地価や鋼材価格の高騰でマンション価格が上昇するとの懸念から、なるべく早く買いたいと考える消費者が多い」と分析している。

(2013年6月18日09時12分 読売新聞)  
【ニュース】昨年の土地取引、9年ぶり増加…前年比6%増 (6月12日) 

首都圏マンション発売5月は49.2%増、金利先高観が需要押し上げ
2013年 06月 17日 14:01 JST


 


 

近畿のマンション契約率5月82% 15カ月連続で7割超  
 不動産経済研究所(東京・新宿)が17日発表した5月の近畿2府4県のマンション市場動向調査によると、発売月に契約した戸数の割合を示す契約率は、前年同月比7ポイント上昇の82.3%となった。好不調の目安となる7割を超えるのは15カ月連続。住宅ローン金利やマンション価格の先高観などから、消費者の購入意欲が高まっており、大阪市内のタワーマンションから郊外のマンションまで幅広く売れている。

 発売戸数は1989戸と、前年同月比3.4%減少した。デベロッパー各社が、好調なマンション市況を背景に2、3月に前倒しでマンション供給したことが大きい。ただ、4月よりも5割近く販売戸数は増えており、「春商戦の話題物件の販売が始まり、市況は好調な状態」(不動産経済研究所・大阪事務所の笹原雪恵氏)という。

 消費増税前の駆け込み需要もあり、販売在庫数は1696戸と2000戸を割り込むなど、バブル期以来の低水準が4月末時点から続いている。5月に即日完売したのは、近鉄不動産が兵庫県西宮市で手がける「ローレルコート門戸厄神」1期1・2次など、6物件214戸に達した。

 三井不動産レジデンシャルが大阪市中央区で開発中の「パークタワー北浜」は大型の話題物件だが、すでに1期1〜4次で192戸を売り出し、うち8割に相当する154戸が売れた。

 新日鉄興和不動産が堺市で開発中の「リビオ堺ステーションシティ」1期1〜4次は96戸の発売で90戸が契約済み。「マンションを購入する層も、エリアもかなり広がってきている」(笹原氏)ようだ。


04. 2013年6月18日 15:24:56 : e9xeV93vFQ
 
成長戦略には失望!法人税減税といびつな税制を改革せよ
2013/6/18
 今月5日に発表された成長戦略は、残念ながら、大胆な規制緩和や法人税を下げるなどの抜本的な対策は見送られました。市場も「成長戦略は期待外れだ」と失望し、その日の日経平均株価は大幅に下落したのです。その後も株価は乱高下をしています。

 アベノミクス3本目の矢の成長戦略は、第2弾が秋に出るとのことです。第1弾が市場の期待にこたえられなかったこともあります。第2弾では、大胆な規制緩和と税制改正を期待したいものです。財政が厳しい中、減税を先行させることは難しいと思いますが、世界的にも高い法人税を下げることが、国内外の企業が日本国内で投資することにはぜひ必要なことだと思います。ただ、私は法人税率を下げることと同時に、税制を改革すべきなのではないかと考えています。

 今回は、前半部分では、日本のいびつな税制について私の考えを述べたいと思います。後半部分では、アベノミクスに関連し、微妙な動きをするこのところの日本経済について説明します。

国内での設備投資を増やさなければ意味がない

 このコラムでは何度もお話ししていますが、本格的な景気回復は、企業の設備投資に火がつくか否かに懸かっています。今月3日に発表された2013年1〜3月期の法人企業統計によると、「設備投資」は前年同期比5.2%減。2四半期連続のマイナスとなりました。日本の景気は底上げしつつあることは間違いありませんが、設備投資が増えてくる段階までは至っていないということです。

 それに関連して、2013年6月3日付けの日本経済新聞朝刊に、以下のような記事がありました。

「設備投資、国内1割増 13年度 全体は12%増
小売り・不動産、内需けん引 製造業 円安でも海外シフト」

 日本経済新聞社がまとめた2013年度の設備投資動向調査によると、全産業の当初計画は12年度実績比12.3%増になる。増加は4年連続。政府の景気刺激策を受け不動産や小売りなど内需型企業が積極投資に動き、国内投資は1割増とリーマン・ショック後で最も高い伸びとなる。(略)

 製造業では海外投資が約2割増の2兆7390億円となり海外比率は初めて4割を超えた。(2013年6月3日付 日本経済新聞朝刊より)

 今年度の設備投資が、昨年度より増える見通しだということです。しかし、この記事で注意しなければならないのは、「製造業では海外投資が約2割増の2兆7390億円となり海外比率は初めて4割を超えた」という点です。国内でも約1割増加していますが、海外での増加幅の方が大きいのです。円安であっても、海外に設備投資をしようとする傾向には今のところは変わりないということです。

 冒頭でも触れましたが、国内経済の本格回復は、企業が将来に対して確信を持ち、国内での設備投資や雇用を増やすかに懸かっています。

 そこで、アベノミクス3本目の矢である成長戦略の内容に注目されていますが、5日に発表された素案は、不十分な内容でした。これだけでは、企業は国内で設備投資を増やそうとは考えません。市場も失望し、株価の下落に拍車をかけました。

>> 税制を変えれば、消費税増税を回避できる可能性も

 こうした事態を受け、安倍首相は今秋、企業の設備投資を促すための減税を盛り込んだ「成長戦略第2弾」をまとめると発言しています。どういう内容になるかは分かりませんが、いずれにしても、これまでになかった規制緩和や法人税を半分にするなどの「異次元の成長戦略」を出さなければ、国内産業を活性化することはできません。

 言い方を変えますと、よほど思い切った内容を示さなければ、失望感の方が強くなってしまいます。そうなりますと、ますます株価の調整が進んでしまう可能性があるのです。

税制を変えれば、消費税増税を回避できる可能性も

 それでは、なぜ法人税を下げられないのか、という点について考えてみます。

 一つは、日本は財政の問題が深刻だからです。今年度予算93兆円のうち、税収で賄えるのはたったの42兆円。財政状況がすこぶる悪く、これからも年々、社会保障費が増えていきます。

 そこで、来年には高い確率で消費税が増税されますが、消費税を上げて法人税を下げますと、「大企業を優遇しているのではないか」という批判が起こる可能性があります。この調整が難しいというのが、もう一つの理由です。

 ただ、法人税について議論する場合、注意していただきたい点があります。それは、税務申告上、企業の約7割が赤字だということです。均等割の事業税などは払っているはずですが、中小企業や零細企業の約7割は税務署に赤字申告をしていますから、法人税を払っていないのです。

 しかし、大多数の大企業は当然のことながら、法人税を支払っています。もちろん、中小企業でも利益を出して法人税を支払っている企業も少なくありませんが、大企業には優遇税制もあります。ですから、法人税を下げると、得をするのは主に大企業であると言えるわけです。

 なぜ、このようなおかしな状況になるのでしょうか。私は、日本のいびつな税制がひとつの大きな原因だと考えています。

>> 所得税を払うという二重課税が起こる

所得税を払うという二重課税が起こる

 どういうことか、少し詳しく説明します。まず、会社は税法上の利益が出た場合には、法人税を支払います。

 さらに、会社の利益の一部を株主へ支払う「配当」は、通常は税引き後の利益(正確には利益剰余金)から支払われますが、受け取った配当金は、中小企業からの場合には個人所得に合算されますので、所得税が発生します。つまり、法人税を払った上に、個人として所得税を払うという二重課税が起こるのです。

 このような二重課税を防ぐため、上場株の配当には優遇制度があります。「上場株の配当金に対する課税は分離課税で2割でいいですよ」と決められているのです(現状は特例で、さらに優遇税率が適用されています)。しかし、上場していない企業には、そういった優遇措置がありません。

 その結果、どういうことが起こるかと言いますと、このような二重課税を回避したいと考える中小企業経営者が、配当をしない前提で、利益を出さないように赤字申告をするのです。つまり、「法人税で課税後、さらに所得税でも課税される配当で取るより、企業が給料で払う形をとるほうが得だ」と考えて、その配当の分は、個人所得として取ってしまう経営者がいるということです。配当でもらうのではなく、給料としてもらえば、税務上は会社のほうはいくらでも赤字にできますからね。

 しかし私は、このやり方は好きではありません。なぜかと言いますと、給料は労働の対価ですから、会社の中での責任と仕事のバランスによってもらうべきものです。一方、配当というものは、資本を出したリスクに対する対価です。ですから、二重課税を避けるためとはいえ、配当と所得を一緒にしてしまうことは、企業経営上健全な形ではないと思うのです。

 日本の法人の約7割が法人税を払わない原因の一つには、こうしたいびつな税制があるのではないかと私は考えています。ですから、二重課税をされないように、中小企業や零細企業にも配当に対する優遇措置を設ければ、法人税を支払う会社がもっと増えるのではないでしょうか(税法上、配当控除の制度がありますが、その額はわずかなものです)。

>> 上場株のキャピタルゲインへの課税が甘い

上場株のキャピタルゲインへの課税が甘い

 海外では、こんな二重課税は行われていません。そもそも、上場企業の優遇税制とは、「優遇」しているのではなくて、世界の基準から見れば「二重課税をしない」という一般的な潮流に乗っているだけの話なのです。

 このように税制を改革して、中小企業もきちんと法人税を払うようになれば、税収が増え、経営も健全になる上に、消費税の増税額を少なくすることができるかもしれません。こうして税収が増えていけば、その次のステップで法人税を下げれば、財政の問題も大企業優遇批判も避けられるのではないでしょうか。

 税制について、もう一つ、おかしい点があります。働いて稼いだお金に対する税率は高い一方で、上場株のキャピタルゲイン(株や土地などの価格変動によって得た収益)に対する課税が甘いということです。

 例えば、働いて得たお金に関して、最高税率を払っている人は、稼いだお金のある一定額以上は所得税45%、住民税10%、合計55%を支払わなければなりません。なおかつ、社会保障費も徴収されますから、収入のかなりの部分が何も言わずに持っていかれてしまうわけです。しかし、株などで儲けたお金に対する課税は甘い。これでは、勤労の意欲をなくしてしまいます。こちらも併せて、改革が必要だと思います。もちろん、サラリーマンだけが100%所得を捕捉されていて、源泉課税されているというのも公平性の観点から問題があります。

 日本の税制は、多くの点で問題を抱えているのです。法人税を下げることも必要だとは思いますが、その前に、税制について議論すべきではないでしょうか。

>> 今後の国内景気の行方は? 消費が冷え込む可能性も ..今後の国内景気の行方は? 消費が冷え込む可能性も

 最後に、これからの国内景気を予測する上で、注目すべきポイントを指摘していきます。前回も説明しましたように、株価はこれまで急ピッチで上がりすぎましたから、しばらく調整が続くでしょう。ただ、それによって、今後は消費に影響が出てくる可能性があるのです。

 それはなぜか。これまでは資産効果によって高級品の売上が増え、個人消費を押し上げていました。特に「全国百貨店売上高」は、3月の売上が前年比3.9%とこれまでにない伸びを見せたのです。4月は、前年比0.5%のマイナスですが、それでも宝飾品や家具などは高い伸びを示しています。


 この時は株価が一本調子に上昇していたからこそ、高額商品の売り上げが伸びていたわけですが、現在(6月7日時点)の日経平均株価は、ピークから15%以上も下落してしまいました。

 すると、投資家の中には、含み益が減ってしまった人や、高値で掴んで大きな損失を抱えてしまった人が少なからずいます。つまり、心理的な面でも資産額という面でも、大きなダメージを受けている人がいると考えられるのです。その結果、これまで増えていた高級品の売り上げが落ち込んでくる可能性があります。街角ウォッチャーによる「街角景気」も、株価が下落後は少し陰りが見え始めています。

 株価の動きとともに、高級品の売上げに深く関連する「百貨店売上高」や「消費支出2人以上世帯」の今後の数字に注意が必要です。

 それからもう一点、注意したいポイントがあります。


 「消費支出2人以上世帯」は、3月、4月と前年比プラスが続いていましたが、「小売業販売額」は前年比マイナスが続いています。「現金給与総額」も、4月はかろうじてプラスに転じたものの、これまでは低迷し続けていました。

 これと、先ほど触れた「百貨店売上高」の動きと併せて考えますと、高級品は売れているものの、一般の小売商品、つまりコンビニやチェーンストアなどの売り上げが減少していることが考えられるのです。実際には、日本フランチャイズチェーン協会が発表するコンビニ売上高は、4月までで11カ月連続で前年実績を下回っています。

 株価が下落していることで、今後、消費にどのような影響が及んでくるのか。日本の個人消費は、GDPの約55%を支えていますから、消費が落ち込めば、景気が減速しはじめる恐れがあります。景気を見極めるためにも、消費に関する指標の動きに注意することが大切です。

(つづく)
>> 本連載は、BizCOLLEGEのコンテンツを転載したものです

◇   ◇   ◇

小宮一慶(こみや・かずよし)


経営コンサルタント。小宮コンサルタンツ代表。十数社の非常勤取締役や監査役も務める。1957年、大阪府堺市生まれ。81年京都大学法学部卒業。東京銀行に入行。84年から2年間、米国ダートマス大学エイモスタック経営大学院に留学。MBA取得。主な著書に、『ビジネスマンのための「発見力」養成講座』『ビジネスマンのための「数字力」養成講座』(以上、ディスカバー21)、『日経新聞の「本当の読み方」がわかる本』、『日経新聞の数字がわかる本』(日経BP社)他多数。最新刊『ハニカム式 日経新聞1週間ワークブック』(日経BP社)――絶賛発売中!

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05. 2013年6月18日 20:41:27 : e9xeV93vFQ
村上尚己「エコノミックレポート」
 
現実と思惑の乖離〜FRBの出口戦略〜

5月後半から日本株が大きく調整、為替市場では円高が進み、ほぼ1ヶ月が経過しつつある。この相場の激変は何が原因だったのか、いくつか要因が挙げられる。一つはFRBの出口戦略(具体的には量的金融緩和の規模縮小)への思惑だが、現在メディアでは最も大きな要因であるように言われている。

もちろんFRBの金融政策が重要なことは、改めて指摘するまでもないが、最近の金融市場の動きやメディアの報道を見ると、これが過大に喧伝されているのではないかと考えている。先週は、新興・資源国の通貨安や株安が、FRBの出口政策が引き起こしたとされているが、果たして本当にそうなのか?

FRBは、FOMCにおいて今年年初から量的緩和縮小についてずっと議論を続けている。その間、様々なFOMCメンバーの発言が報じられる度に、出口に対しても思惑が揺れ動き、それがまだ続いている。そして、19日に判明する今週のFOMCとその後のバーナンキ議長の会見で、出口に一歩踏み出すことが示されるかどうか、注目が高まっている。

ただ、実際、2013年に入ってFRBの金融政策を取り巻く経済環境が大きく改善したかといえば、そうではない。米国株市場は高値を更新し「バブル」などといわれるが、米国経済は「緩やかに」回復しているだけである。雇用や住宅はまあまあ回復しているが、GDP成長率は想定よりもやや弱く、かつインフレ率も目標を大きく下回る伸びに低下している、という状況だ(グラフ参照)。

外部環境をみると、2012年までの様に欧州は混乱こそしていないが、引き続き南欧経済は厳しい縮小にさらされている。そして新興国(インド、ロシア、ブラジルなど)で成長減速が目立つ。最近の新興国の通貨安や株安は、FRBへの思惑よりも、各国経済の停滞を反映している面が大きい。外部環境の中で、FRBの想定よりも良いのは日本経済だけだろう。

そうした状況で、FRBの政策の思惑で、新興国の通貨安や株安が引き起こされたとされている。金融緩和終焉(それは相当先のことだが)でマネーの行き先が変わるという懸念である。ただ、FRBは昨年まで欧州リスクを強く警戒したのと同様、仮に新興国の景気変調が深刻なら、そのリスクに配慮し政策判断を行うだろう。

でも、最近の報道は、FRBの出口到来が「所与の前提」となり、それを起点に市場の変動を説明しているが、実際には思惑だけが入り乱れている面も大きいのではないか。そもそも、量的金融緩和縮小は金融緩和の終焉ではなく、FRBが金融緩和政策を続けることに変わりはない。2006年に一挙に金融引き締めに転じた日銀の失敗を、FRBは教訓とするだろう。

今週のFOMCでは、FRBは、2013年のGDPやインフレ見通しを若干引き下げるだろう。そうした状況を踏まえ、バーナンキ議長は、量的緩和縮小時期を予見する発言は行わず、「経済指標次第で判断する」と述べるに止めると予想している。


 


2013年06月18日
第64回 OPECによる原油市場調整の行方

2013年5月31日、OPEC(石油輸出国機構)は通常総会で、現行の生産目標(日量3,000万バレル)の据え置きを決定しました。世界の原油需給は緩和傾向にありましたが、原油価格は1バレル当たりWTIで90ドル超、ブレントは同100ドル超で概ね推移していました。OPEC諸国にとってこの価格は容認できるものであり、生産枠の据え置き以外の選択肢は積極的に考え難い状況にあったと思われます。

原油とそれ以外の主要天然資源の違いの一つに、生産量のコントロールが可能な主体の存在があります。通常、需給は価格によってバランスに向かって調整されます。供給過剰になれば価格が下がり、需要の増加と開発の抑制を促します。逆に供給不足は価格を上昇させ、需要を抑えるとともに、開発の促進につながります。原油はOPECが世界の生産量を需要量に合わせてある程度調整しています。しかし、それ以外の主要資源には、資源メジャーによる市場原理に沿った生産調整はあるものの、OPECのように計画的かつ短期間に生産量の変更を可能とする目立った機能はありません。

OPECは1960年に、石油メジャーから産油国の利益を守るため、中東を中心とした産油国により結成されました。いわゆる資源ナショナリズムの先駆けです。その後、銅、ボーキサイト、鉄鉱石など、他の資源においても生産国や輸出国による連盟や機構が誕生しました。しかし、市場占有率の低さや加盟国の思惑の違いなどから、これらによる生産調整は機能せず、いずれもOPECほど需給や資源価格に対して影響力を持つには至りませんでした。

OPECは、今後も原油市場の調整者であり続けるのでしょうか。OPECの原油価格に対する影響力は、以前に比べて低下しているようです。最大の理由は、原油をはじめとするコモディティの金融商品化です。需給以外に、世界の景気や資金供給量、為替変動などによる投資資金の動きが、資源価格に大きな影響を与えるようになっています。

また、OPEC内の足並みの乱れも指摘されます。2年前の2011年6月のOPEC総会では、各国の思惑の違いが埋まらず、公式声明の発表が見送られました。その後、生産枠の合意なしに、サウジアラビア、クウェート、UAEが増産に踏み切ったのは記憶に新しいところです。最近では、米国シェールオイルなど非OPECにおける非在来型原油生産の増加にどう対応するかについて、温度差が広がっているようです。

過去を振り返ると、OPECはかつて、調整者の役割を放棄しています。1985年、原油需給が大幅な供給過剰となる中、OPECは増産に転じました。当時、OPECの大幅減産にもかかわらず原油価格の下落が止まらず、輸出収入が大幅に減少したためです。増産の結果、3割まで落ち込んでいたOPECの世界生産シェアは4割超へと回復しましたが、原油価格は長期に亘り低迷することになりました。今後も、歳入が減少し、自国の経済が立ち行かなくなるような局面に陥るような場合には、OPEC諸国が生産調整を続けることは難しくなるかもしれません。

今後の原油市場の見通しですが、2012年11月、国際エネルギー機関(IEA)は、シェールオイルの増産によって、2017年までに米国がサウジアラビアを抜いて世界最大の産油国になるとの見方を示しました。しかし、サウジアラビアは生産能力で米国に抜かれる訳ではありません。非OPEC諸国の生産量増加に伴い、OPECの盟主であるサウジアラビアの生産調整が見込まれるため、生産量で米国がサウジアラビアを上回るという訳です。仮に、サウジアラビアをはじめとしたOPECが減産しない場合、原油は供給過剰となり、価格が大きく下落する可能性が高くなります。市場はOPECに、生産を調整し価格の安定を保つ役割の継続を期待しているようです。

OPECが需給の調整者として機能するためには、OPECが容認できる原油価格が必要となります。それは現状ではブレントで1バレル100ドル程度とみられています。金融要因の影響拡大やOPEC内の足並みの乱れは懸念されますが、市場が原油供給や価格の安定を望む以上、OPECの生産調整機能は今後も維持されると思われます。その場合、原油価格が現状から大きく下落する可能性は低いのではないでしょうか。

コラム執筆:村井美恵/丸紅株式会社 丸紅経済研究所

 

 

 

第66回 ドル円相場三役逆転で下落トレンド入り確定?!FOMCがポイント 【大橋ひろこのなるほど!わかる!初めてのFX】

ドル円相場も日経平均株価も先週の下落で一目均衡表の雲の下限をろうそく足の実体を持って確りと割り込んでしまいました。これで@転換線が基準線を下抜ける(上から下へクロスする)売りサイン。A遅行スパンがろうそく足を下抜ける(上から下へ突き抜ける)売りサイン。Bろうそく足が雲を下抜ける(価格が抵抗帯下限を突き抜ける)売りサインの3つが揃う「三役逆転」となり、下落トレンド入りが確定しました。雲の下限でろうそく足が支えられて反騰する期待もあったのですが、「三役逆転」が出たということは、上昇トレンドにおける調整の域を超えてしまったということ。しばらくは上昇トレンドに回帰するのが大変難しいということになります。

先週は日銀の金融政策決定会合で「日本版LTRO」と呼ばれる固定金利オペ期間延長導入を見送りました。日銀が市場の期待に応えず「ゼロ回答」だったことへの失望が日本株売り、円の買戻しを大きくさせてしまったのです。

固定金利オペとは日銀が民間金融機関に、政策金利と同じ0.1%の「固定金利」で、最長1年間の資金供給を行うものですが、その期間を3年程度に延長することが期待されていました。そうすることで残存年数が3年までの国債利回りが0.1%近くまで低下しますので、それを受けて長期金利の低下も見込まれるという思惑が一部にあったのです。5・23ショックの引き金となったのが日本国債10年物(長期金利)が1%の大台に乗せたことだという指摘もあり、長期金利が意図せず上昇してしまうことは、金利を抑えてデフレを脱却しようとする日銀の政策の失敗を意味しています。

また、日本株やドル円相場の下落だけではなく、ブラジルやトルコ、インドなどの新興国通貨が大きく下落しています。これまでの過剰流動性相場でじゃぶじゃぶに溢れたマネーは新興国市場に流れ込んでいのですが、米国の出口論議がこうした資金の逆流に繋がっていると見られます。何かが起こった時には、流動性が低くボラティリティが高い新興国マーケットから崩れます。崩れる前に手仕舞って安全資産とされる円に避難して置こう...。リスク回避の円買いが入っているとの指摘もあります。

景気回復が謳われている米国発でリスク回避の円買いとは。「米国が緩和縮小に踏み切るかもしれない」ことがリスクなのです。これまで米国の出口論議は米ドルの引き締め連想からドル買いに繋がるとして、今年は出口論議が持ち上がれば「ドル高円安」が進行すると考えられてきました。しかし、新興国に投資された資金が引き揚げられ新興国株や通貨が下落することから「リスク回避の円買い」が強まるというシナリオが浮上してきたのです。

アベノミクスは成長戦略第3弾が失望され、日銀の異次元緩和は長期金利抑制に動かずで市場の失望を招いてしまいました。日経平均のボラティリティは一向に低下していない状況でまだまだ落ち着きが取り戻せずにいる所に、米国の出口戦略を巡ってのリスクオフ相場が発動しようとしています。まずは週明けのG8、そして18〜19日のFOMCがここからのマーケットを占う上で大変重要なイベントとなるでしょう。出口への工程が示されることとなれば、リスクオフの動きが加速、日本株やドル円相場の下落に拍車がかかることとなります。果たして日本株、ドル円相場の今後は「三役逆転」が示す下落のサイン通りとなってしまうのでしょうか。

ここからは個人的な展望ですが、7月に参院選を控えて日経平均が12,000円を下回ってしまうような株価の下落やドル円相場が80円台にまで下落してしまうような流れになってしまうことを政府当局が放置するとは思えないのです。GPIFによる運用計画が先週末に発表されましたが、郵貯・簡保などの運用方針の見直しが飛び出すかもしれません。投資減税と含む法人減税のカードも残されています。日銀には先週見送った固定金利オペの期間延長や付利の撤廃など、まだまだやれることはあります。FOMC経過でリスク回避の動きが加速するようなことがあれば、緊急でこうしたカードが切られることでの急騰も想定しなければならないと思っています。また、FOMCにおいても出口論議が後退していることが確認されるのではないかという見方もあります。米国にとってもリスク回避の流れが米株下落にまで波及することは容認できるものではありません。

日本株、ドル円ロング派にとって現在の環境は決していいとは言えませんが、これまでアベノミクス相場はテクニカル派の「そろそろ押し目を形成する」という見通しを凌駕し続けて上昇するとんでもない相場でした。テクニカルの好転、暗転だけを目安にトレードするのは危険な大型相場です。FOMCで、あるいは緊急で本邦当局からどんな発表があって地合いが一変しても困らないようなポジショニングでデイトレなどのトレーディングに徹する時期かと考えています。

コラム執筆:大橋ひろこ


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