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2013/6/14 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
日本の現状を分かっていない
満を持して打ち出したはずの「第3の矢」は市場から総スカンのようだ。産業競争力会議が成長戦略を取りまとめた翌日(13日)、株価はドカンと下がった。日経平均株価は843円の大幅下落。為替市場も円急騰で、波乱の一日となった。
ムリもない。なにしろ成長につながらない政策がずらりと並んだのだ。例えば、女性の活用は結構だし、子育て支援は重要である。だが、これは国家として当然やるべき政策であり、成長戦略のカテゴリーに入れるものではないだろう。
何かと話題になっている大衆薬のネット販売解禁も、はたしてどんな成長につながるというのか。途端に病人が増えるわけではないだろうから、ネットと既存店でパイを食い合う格好になる。それで店舗が減っていけば、あぶれる薬剤師も出てくるだろう。雇用にとってマイナスでしかない。
そもそも何の相談もせずに薬を買う危険性は、どうやって排除するのか。
「なるほど」と膝を打つ政策は皆無。あちこちからネタを寄せ集め、適当に数字で化粧し、形にしたという代物だ。市場の信認を得られるわけがない。
安倍首相は12日、「改革に終わりはない。成長戦略は進化し続ける」と強調した。3本目で終わりにせず、次々に矢を放つと言い出したのだ。次の目玉は、「設備投資減税」らしい。テレビ番組に出演した際も「思い切った投資減税を決めたい」と話しているそうだ。
この発想には呆れるしかない。日本の現状への認識が決定的に欠けている。
企業が設備投資を増やさないのは、カネがないからではない。内部留保は270兆円に上るのだ。資金はたっぷりある。それでも投資に消極的なのは、採算性に期待できる分野が見えてこないからだ。成長戦略に中身がなく、経済を牽引するネタが見えないから、投資に二の足を踏んでいるのである。
政府がやるべきは、日本経済の進むべき道を示すこと。それなしに減税を実施しても、本末転倒だし、効果はない。
グローバル化の流れを受けて、日本企業は海外で一通り必要な投資をすませている。いまは、次の戦略を練っている段階。方向性さえ見えてくれば、国内投資に資金を振り分ける余地は十分ある。
やるべきことをやらずに小手先でどうにかしようという発想は、いい加減にやめてもらいたい。
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