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雇用統計で為替はどう動くか(撮影:梅谷 秀司)
1ドル95円以上の円高は、ドル買いの好機 みずほコーポレート銀行マーケットの唐鎌大輔氏に聞く
http://toyokeizai.net/articles/-/14235
2013年06月07日 大崎 明子 :東洋経済 記者 東洋経済オンライン
週明けの為替見通しは、7日夜の米国の雇用統計次第だ。雇用統計が弱ければ、ドル高円安方向に戻り、雇用統計が市場予想よりも強ければ、QE3縮小が早いとの予想が強まり、ドル安円高方向になるだろう。だが、対ドルで円高がどんどん進むとは思わない。
ドルが対円で下がったら、買いたい人がたくさんいるだろう。日本はすでに貿易赤字の国であり、円高が進めば、安値でドルを買いたいという輸入企業は多そうである。これは逆張り傾向の強い日本の個人投資家も同じで、ドルが下がったら、ドルを買って円を買いたい人が多いだろう。生命保険会社も4月に決めた運用計画などを見る限り1ドル=95〜100円は想定レンジの中で買い時と考える向きが多いのではないか。
このように基本的には、ドルに対して「下がったら買いたい」と考えるプレーヤーは多そうに見受けられるので、1ドル=95円以上にドルが下げていく方向にはないと見ている。
いま、円が買われている理由は、円が過去半年売られすぎたからだ。IMMの通貨先物のポジションを見ると、5月下旬には投機筋の円売りが2007年の夏以来の高水準になっていた。投機筋である以上、売ったものは買い戻さなければならないので、その過程で円高になっている。しばらくは株安と円高はセットで進まざるを得ないだろう。
■「円安」と「株高」の出自の違い
しかし、いつまでも株価が下がれば円高が進むというわけではない。これは「株高」と「円安」の出自が違うためだ。
これまでの株高は明らかに、2012年11月に潮目が変わったもので、「アベノミクスでインフレ率上昇」の掛け声を信じた結果である。しかし、円安はすでに2012年の2月以降、徐々に進んできた基調であり、この背景には日本が貿易赤字国になったことに代表される基礎的な需給環境の激変と欧米経済の改善があるからだ。
したがって、投機のポジションが巻き戻された後に、さらなるネットでの円買いが進んでいくことは考えにくい。購買力平価から見たドル円の水準は1ドル=97円前後である。
週明け以降に1ドル=95円以上に円高が進めば、投機のオーバーシュートによるもので、ドルを押し目買いする好機だと見る。(談)
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