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[東京 7日 ロイター] - 三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306.T: 株価, ニュース, レポート)などメガバンクで住宅ローン金利の引き下げ競争が突然始まった。背景にあるのは、日銀による金融緩和策。銀行に対する貸出増加の圧力が高まる中、すでにダンピング競争で採算割れ状態とされる住宅ローン戦線で火の手が上がった格好だ。
最初に矢を引いたのは三井住友銀行。今週に入って、固定型3年の住宅ローンの最優遇金利をこれまでの年1.5%から0.6%に引き下げた。この動きに慌てたのが、三菱東京UFJ銀行と、みずほ銀行。6日になってそれぞれ同水準に引き下げる方針を表明した。「当初その計画はなかったが、三井住友の動きに追随せざるを得なかった」と、ライバル行幹部は打ち明ける。
三井住友の引き下げ幅は、過去最低水準。それを可能にしたのが、日銀が昨年導入した貸出増加支援制度だ。4半期ごとに国内貸出を増やした銀行に対して、日銀が低利で一定金額を融資する。2013年1―3月が初めての適用となり、三井住友銀は同4半期の貸出が前四半期の2012年10―12月を上回ったため、日銀から0.1%で資金を調達できることになった。今回は、この資金の一部を住宅ローンに充当する。このため、上限1000億円で打ち切る。
一方の三菱UFJとみずほの原資は、日銀のヒモ付きではない通常の調達資金。両行とも、上限を期限や金額で区切っており、実質的に住宅ローンのキャンペーンとも受け取れる。「リテール戦略の一環。需要喚起につながることを期待する」(三菱UFJ広報)とする。
しかし、「通常の調達資金を原資に、この貸出金利だと採算割れは間違いない」(銀行アナリスト)という水準だ。もともと、住宅ローンの世界で、3年固定を選ぶ利用者はごく少数で「数%にも満たない」(銀行関係者)。目先の3年では採算割れに陥ったとしても、その後の長期ローンへの切り替えや、給与振り込み口座の獲得、投資商品販売による手数料収入など、「総合採算」での収益化が銀行の弾くそろばん勘定だ。
日銀の異次元緩和は、銀行に対する貸出増のプレッシャーを日増しに強めている。「こういう状態の中で、静観の選択肢はあり得ない」(メガバンク企画部)という本音も垣間見える。
日銀幹部らの間では、住宅ローンも含めて金融機関の貸出増加に資すれば歓迎、という声が多い。
(布施太郎 編集;田巻 一彦)
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