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[東京 5日 ロイター] - 安倍晋三首相は5日、都内で講演し、政府の成長戦略第3弾を発表した。これまでに発表した成長戦略の第1弾と第2弾を含む骨子は以下の通り。
◎第1弾
<健康長寿社会・再生医療・創薬>
・最先端の医療技術開発へ「日本版NIH(国立衛生研究所)」創設へ
・再生医療へ細胞培養などを外部委託できるよう法案準備
・薬事法に基づく承認審査期間の大幅短縮へ薬事法改正案を今国会に提出
・民間第三者機関による医療機器の認証を認め審査のスピードアップ図る
・医療機器メーカーの認可制を登録制に緩和、中小企業の参入を促す
<労働政策>
・労働者の能力向上で「労働移動支援助成金」を大幅に増額
・お試し雇用を支援する「トライアル雇用制度」拡充
・資格を取得する若者向けに「自発的キャリアアップ制度」創設
<育児支援>
・認可外保育施設は将来の認可を目指すことを前提に支援
・「待機児童解消加速化プラン」を用意。保育所の待機児童ゼロへ13年度、14年度の2年間で20万人分の保育の受け皿を整備。2017年度までに40万人分の保育の受け皿を確保する
・3年育休を推進する企業への助成金創設を検討
◎第2弾
<インフラ輸出・イノベーション支援>
・「インフラシステム輸出戦略」で2020年までに現在の3倍の30兆円に増加
・イノベーションへのチャレンジ支援で規制・制度改革
・「ビッグデータ」ビジネス普及へガイドライン作成
・自動車の自動走行実験などを進め、「実証先進国」目指す
<民間設備投資促進>
・今後3年間を「集中投資促進期間」に。税制、予算、金融、規制改革、制度整備などあらゆる施策を総動員
・昨年63兆円だった設備投資をリーマン・ショック前の水準の年間70兆円規模に回復
・リース手法を活用、最先端設備の投資を促進
<農林水産業>
・農産物・食品の輸出を倍増、1兆円規模拡大
・生産から加工、販売まで手掛ける「6次産業化」を進め、現在1兆円の市場を10年間で10兆円に拡大
・農地集積など構造改革
・農地の中間的な受け皿機関を創設。農地所有者から土地を借り受け担い手に貸し付けるスキームを構築
・農業・農村の所得倍増
・「農林水産業・地域の活力創造本部」を設置
<クールジャパン>
・訪日外国人旅行者増加へ査証発給要件を緩和
・放送コンテンツ輸出を5年後までに現在の約3倍に拡大、海外での放送枠確保へ官民ファンド創設
◎第3弾
<規制改革>
・インターネットによる一般医薬品の販売を解禁
・健康食品の機能性表示を解禁
・保険外併用の適用となる「先進医療」の審査機関を半減、最先端の医療技術は速やかに「先進医療」と認定し保険外併用の範囲を拡大
・農地集積バンクへの取り組みを強化、農地利用電子マップを整備
<国家戦略特区>
・新しく「国家戦略特区」を創設
・国際的なビジネス環境整備へ、外国人医師が日本で医療できるよう制度見直し
・街の中心部での居住を促進するため容積率規制を緩和
・「国家戦略特区」に聖域はなし
<電力システム改革>
・小売りを全面自由化、発送電分離
・電力システム改革へ向けた法案を国会提出
・今後10年間の電力関係投資は過去10年の実績の1.5倍の30兆円規模に
・石炭火力発電の高効率化を進め、環境アセスメントの運用見直し
<インフラ整備>
・コストを抑え、安全性向上を図る「インフラ長寿命化計画」を今年秋にとりまとめ
・PPP、PFIの活用で、インフラ整備の公的負担軽減
・今後10年で過去10年の実績の3倍の12兆円規模のPPP/PFI事業を推進
<家計>
・一人あたりの国民総所得を10年後に150万円増やす
<その他>
・2020年に外国企業の対日直接投資残高を2倍の35兆円に
・10年間で世界大学ランキングトップ100に10校ランクイン
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