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日米欧の中央銀行の取り組みを合わせて考えると、世界の金融環境が引き締まるのではなく緩和するのはほぼ間違いない。
http://www.asyura2.com/13/hasan80/msg/263.html
投稿者 TORA 日時 2013 年 6 月 04 日 10:14:34: GZSz.C7aK2zXo
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu289.html
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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日米欧の中央銀行の取り組みを合わせて考えると、世界の金融環境が
少なくとも今後1年程度、引き締まるのではなく緩和するのはほぼ間違いない。

2013年6月4日 火曜日

◆コラム:株式市場は何を恐れているのか=カレツキー氏 5月31日 ロイター
http://jp.reuters.com/article/mostViewedNews/idJPTYE94U05320130531?pageNumber=1&virtualBrandChannel=0

アナトール・カレツキー

[30日 ロイター] 世界経済と金融市場では今週、奇妙なことが起きている。冒頭の一文は世界金融危機以降の5年間、ほぼいつの時点についても利用可能な言い回しだが、今週の奇妙さは特殊な形態を取っており、それによって生じた混乱よりも、明白になった部分の方が大きい。


最近の経済関連のニュースはほぼすべて良い内容か、少なくとも予想を上回っている。米国では住宅価格が2006年以来で最大の上昇を示し、失業は減り、消費者信頼感指数は金融危機前の水準に戻った。

日本は近年では最も良好な成長を享受しており、消費の高まりと賃金上昇の兆しが増している。欧州ですら、政策が財政引き締めから成長重視に転換し、欧州委員会が各国に財政赤字目標の押し付けを止めたことで、見通しが改善しているようだ。一方、欧州中央銀行(ECB)は中銀預金金利のマイナス化など、非伝統的な景気刺激策をさらに講じる可能性を示唆している。

それなのに金融市場ではボラティリティが急上昇して年初来で最高となり、パニック状態にすら陥った。

米国株は28日にいったん過去最高値を付けたものの、その後はすぐに急落。日本株は2011年の東日本大震災時以来で最大の下げ幅を記録した。最も重要なのは世界各地で起きた債券相場の下落であり、米国や日本、欧州の大半の国では長期金利が1年強ぶりの水準に上昇した。

何が起きているのだろうか。

手掛かりとなるのは金利と債券の市場で発生した直近の混乱だ。株価は日米欧の債券利回りと何がしかの相関関係を持つため、債券価格の急落は株式投資家を怖気づかせた。金利のボラティリティの高まりや株式市場の乱高下に対する恐怖感は、金融以外の分野でも消費者や企業経営陣にすぐに伝染する可能性がある。

こうした恐怖感は3つの疑問を呼び起こす。金融市場に突然の不安を引き起こした原因は何か。懸念は正当化できるのか。政策当局者は市場を鎮静化させるため、もしくは金融市場の混乱と消費や企業投資、雇用など非金融分野の連動を絶つため、手を打つべきか否かということだ。

意外なことに、これらの疑問に対する答えは明快だ。ボラティリティの急上昇がFRB、特にバーナンキFRB議長の22日の議会証言とその数時間後に公表された連邦公開市場委員会(FOMC)議事録によって引き起こされたという主張にはほとんど異論はない。


私は先週のこのコラムでこう論じた。バーナンキ議長は証言で何も目新しいことは述べておらず、FRBは失業率が6.5%に低下するまで景気刺激を継続するという方針を繰り返しただけだと。しかし市場はまったく異なる受け止め方をし、FRBが早ければ6月の実施に向けて資産買い入れ縮小を準備していると考えた。

市場の考え方に確実な証拠はなく、実際のところバーナンキ議長は他の複数のFRB当局者同様に、景気回復の勢いが確固たるものとなる前に資産買い入れを撤収する危険性を強調したのだ。

しかし多くの投資家やメディアのアナリストは、先週私が論じた社会心理学的な理由などにより、納得しなかった。そしてさらに重要なことに、今週に入ってさらに別の心理学的な要因が加わった。バーナンキ議長発言後の債券市場の乱高下自体が、議長発言には重大な新しい情報が含まれているに違いないと投資家に信じ込ませたのだ。相場の変動が大きくなればなるほど、議長の言葉からはそんなことはまったく読み取れないのに、市場はFRBの意図について「何か知っているに違いない」と思い込む投資家が増えた。

こうしたフィードバックはジョージ・ソロスの言う「再帰性」、つまり正当化され得るかどうかにかかわらず、市場の期待が経済の現実を変え、期待通りの現実を成立せしめる能力の模範例だ。

ここから私の2つ目の問いが持ち上がる。金融面の景気刺激策が近い将来に縮小されたり、撤回されると信じる理由があるかという問いだ。2つの大きな理由から、それは疑わしい。1つ目は、バーナンキ議長や他のFRB当局者は、資産買い入れ縮小の検討は成長の勢いや雇用創出に確信が持てるようになってからだと繰り返し表明している。こうした判断に至るには、少なくとも6カ月間にわたる力強い雇用の増加か、2四半期連続の国内総生産(GDP)の堅調な伸びが必要となる。3月分と4月分の統計がまちまちだったことを考えると、今年第4・四半期前にこうした継続的な強い数字が得られるのは文字通り不可能だ。


2つ目に、日本と欧州はどちらも緊縮財政モードを転換したばかりで、FRBが資産買い入れの縮小に着手した後も景気刺激を継続するのは確実だ。日米欧の中央銀行の取り組みを合わせて考えると、世界の金融環境が少なくとも今後1年程度、引き締まるのではなく緩和するのはほぼ間違いない。

つまりほぼ確実に、金融引き締めに対する市場の恐怖には正当な根拠がなく、少なくとも時期尚早だ。そうであるなら、最近の株式・債券市場の波乱について、ましてや市場沈静化について気に掛ける必要などがあるのだろうか。

残念ながら答えは「イエス」。金融市場と現実の経済を結ぶ「再帰性」の相互作用があるからだ。世界経済は回復の勢いを増しているが、まだ足元が固まっておらず、重篤な金融ショックには耐えられない。もし数カ月以内に株価が急激に下落したり長期金利が一段と大幅に上昇すれば、消費者信頼感や設備投資、住宅などはいずれも打撃を受け、財政赤字は再び拡大し始めるだろう。要するに金融ショックが世界経済に影響を与え、実体経済が悪化し、当初の金融ショックが正当化されるような事態になり得るということだ。


こうした自己実現的な下方スパイラルを回避するため、すべての主要国の中央銀行や政府は、金融環境が引き締まらないことを明確に伝える必要がある。そして投資家に対し、長期金利のゆっくりとした上昇は世界経済の正常化に伴う健全な動きだと告げる一方で、中銀はいざとなれば金利の過度の変動や金融市場の急激なボラティリティ上昇から経済を守るべく、無限の資金供給力を備えていることを思い起こさせるべきだ。

(私のコメント)


最近の日本株の暴落は、スピード調整の意味もありますが、アメリカが金融の引き締めに転換するのではないかと言う懸念から、アメリカ株式の資産バブルを懸念や景気回復感から引き締めに政策転換するという先読みの観測から、リスク回避の動きが出ている。世界経済に大きな影響を与えているのは日本の金利であり、長期金利が1%になっただけで、市場は過剰反応している。

今までの円安は、ドル高であり黒田日銀総裁の異次元の金融緩和は本格的にはまだ行なわれていなかった。しかしアメリカ経済の回復は思ったほどではなく金融緩和は続けられなければならない。経済指標の発表を受けてドルが売られて円が買われていますが、日本国債ももとの超低金利に戻る。このように円とドルの相場の綱引きが続きますが、円もドルも金融緩和が続く限り超低金利は続く。

投資家は、大局観がなければ目先の株の動きや金利に敏感反応する。円の水準がどれくらいがいいかは1ドル=100円から120円水準がターゲットであり、1ドル=70円台や80円台は高すぎていた。だから1ドル=100円で株価もリーマンショック前の元の水準まで戻りましたが、白川前総裁の金融政策は明らかに間違っていた。

アメリカの経済指標は予想より悪く、金融緩和解除はまだ早すぎる。バーナンキFRB議長の発言も変わりのないものでしたが、アメリカの過剰な債務の解消は数年で終わるものではない。だから簡単に金利も上げられるはずもなく、日本も過剰な債務の解消は終わってはおらず国債残高も1000兆円になりましたが、1%金利が上がれば10兆円の利払いが増える。

日本もアメリカも過剰な債務の解消が終わらない限り超低金利を続けなければならない。その為には金融緩和も継続しなければならない。日本もアメリカも自国通貨建ての国債だから金融緩和=低金利であり金利が上がるはずもない。例外として株価の上昇や景気の回復が金利を上げますが、まだそのような状況ではない。

日本の株高も、長期金利が1%近くになったところで大暴落しましたが、景気はそんなに簡単には回復しない。何しろ土地価格は20年間もまだ下がり続けている。アメリカの住宅価格も下げすぎの調整であり本格反騰するような状況ではない。日本でもアベノミクスで一部のマンション価格が値上がりしましたが、本格的な不動産市況の回復はまだまだ先だ。

アベノミクスに批判的な経済学者や評論家は、直ぐにインフレインフレと騒ぎ立てていますが、いったん信用収縮が起きると金融緩和しても簡単には回復しない。金融緩和しても銀行の当座預金の残高が積み上がるだけで、国債が買われて超低金利は続く構造になっている。石油関係や食品関係は円安で値上がりしますが、今までが円高で輸入物が安くなりすぎていたから調整しているだけだ。

不動産については他人事ではありませんが、20年も不動産不況が続けば誰もが絶望して手を出さなくなる。これから起きる事は都心回帰の流れであり、地方も中核都市を除けば限界集落が広がっていくだろう。ガソリンスタンドが無くなれば車も使えない。これからは職住接近で職場がなければ誰もいなくなる。90年代の末がマンションの買い時だったが2009年頃から都心回帰の流れがはっきりと見えて来た。


◆米国の住宅価格指数は前年同月比で10.4%上昇、しかし趨勢的な適正レベル 5月30日 竹中正治
http://blogos.com/article/63286/

右のグラフは東京都区部の中古マンションに関する同様の価格と賃料のデータ(IPD・リクルート住宅価格)をグラフにしたものだ。やはりPRRで見ると、1990年代末から2000年代前半が割安・絶好の買い時であり、2006年から07年にミニバブルが起こっていることがわかる。

アベノミクスでREITは既に過去6か月で既に高騰とミニ反落のワンラウンドを終了した感があるが、現物不動産としてのマンション価格は昨年の底値からようやく1%程度微弱に上がった程度に過ぎない。現在のPRRはやはり91年以来の平均値とほぼ同じ水準であり、割安でも割高でもない中立的な水準だ(リーマンショック後の不況で買い時は2009年だった)。

今後、日本の景気回復が持続し、デフレ脱却、マイルドインフレへの転換が見えてくれば、賃料の上昇→中古マンション価格の上昇という変化が起こるだろう。実際、売り手は次第に強気になってきているようだ。中古マンション購入に成功した個人投資家にとっては楽しみな局面が期待できるだろう。

以上と関連した内容と個人投資家がマンション投資で成功するための鉄則については、5月18日発売した以下新著の第5章をご参照頂きたい。


 

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コメント
 
01. 2013年6月04日 10:32:52 : e9xeV93vFQ

>世界の金融環境が少なくとも今後1年程度、引き締まるのではなく緩和

その確率が高いだろうが、テールリスクというのは常に存在する

今後の米国景気や国内政治次第でも、かなり変わってくるし、

市場とは、常に先を読んで動くものだから、そう予想通りにはいかないものだ



02. 2013年6月04日 12:16:07 : OLDMc05uOE
01<説得力ありますなぁ〜

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