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早期退職は2種類ある
ベアリング製造大手のNTNが、事業構造改革の一環として下記の内容で早期退職優遇制度による人員削減を発表しました。
募集人員 : 600人程度
対象会社 : NTN金剛製作所・NTN精密樹脂・NTN三雲製作所
対 象 : 勤続10年以上で満40歳以上59歳未満の正規従業員
募集期間 : 2013年3月14日〜3月22日
退職日 : 2013年5月15日
優遇内容 : 通常の退職金に割増金を加算、希望者には再就職支援会社による再就職を支援
このように、事業の再構築や経営再建のために期間と人数を限定して退職者を募集し、早期退職してもらう早期退職優遇制度は、一般に「早期希望退職制度」あるいは「希望退職制度」と言われるもので、整理解雇を回避するために行われます。多くの場合、退職金の割り増し加算や再就職の斡旋などが行われます。
一方、企業が人事制度として設けている早期退職優遇制度があります。定年年齢に達する前に退職を選択できることから「選択定年制」とも呼ばれています。先ず、早期退職優遇制度(=以降「選択定年制」とする)とはどのようなものかを解説します。
選択定年制は自己都合退職や定年退職扱い
業績に関係なく、従業員の世代間の人員バランスの均衡や定年前に転職や独立を考える従業員の支援などを目的として、人数を限定することなく随時募集する選択定年制は、退職制度のひとつとして常設されています。
中央労働委員会の「平成23年退職金、年金及び定年制事情調査」によると、早期退職優遇制度を導入している企業は208社中111社(約53%)です。適用要件として、企業独自に勤続年数や適用開始年齢などを定めています。優遇措置には、
退職一時金の優遇(支給率を加算して定年退職扱いにする、実勤務年数に定年までの年数を加算する、など)
退職年金の優遇 など
があります。
選択定年制による退職は「自己都合退職」扱いですが、会社によっては「定年退職」扱いとすることもあります。雇用保険の基本手当は、自己都合退職では3ヵ月の給付制限がありますが、定年退職には給付制限はありません。給付日数は自己都合退職も定年退職も同じで、雇用保険の被保険者期間と年齢等によって決まります。
早期退職優遇制度(=以降「早期希望退職」とする)は
会社都合退職
NTNのように、使用者側が割り増し退職金のような優遇措置を提示して退職してもらう早期希望退職は「解雇等の理由による退職」にあたるので、会社都合退職(=特定受給資格者)となります。雇用保険の基本手当の給付制限はありません。
早期希望退職に応募し、退職金は割り増し加算されたが退職後にもらった離職票の退職理由が「自己(本人)都合」になっていた、というトラブルも発生しています。「自己都合退職」と「会社都合退職」では雇用保険の基本手当の給付に大きな差がありますので、退職前に退職理由が「会社都合」か「自己都合」なのか念のために確認することをおすすめします。
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