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http://www.mmc.co.jp/gold/market/toshima_t/2013/1419.html
相場に「絶対」はないといわれる。しかし、例外がひとつある。
それが「上がり続ける相場は絶対ない」ということ。
長期上げ相場は叩かれて堅固になる。
まず、先物主導で投機筋による「空中戦」が始まる。最近は、アルゴリズムなどコンピューターソフトウエアを利用した「売り」の攻撃だ。
そこでパニックになるのがweak long(弱い買い持ち)と言われる投資家たち。バブル的買いの部分だ。
投機マネーの空中戦が、弱い買い持ちを振り落す過程に入る。
その結果、非バブル的部分であるstrong long(ジックリ構える強い買い持ち)が残り、市場は体脂肪が抜けた「筋肉体質」となり、次のステージに移ってゆく。
その例が、昨年まで12年間上昇相場が続いた金相場であった。
NY先物売り 対 中国の「強い現物買い持ち」の構図が10年続いた。その間、昨日の東京のような急落局面も頻繁に起こった。これを筆者は「米中金戦争」と名付けたが、このせめぎ合いは中国側のほぼ全勝であった。先物は売れば必ず買い戻す宿命にあるので、通年で見ればゼロサムゲームである。強い買い持ちは保有を続け、先物が買戻し(ショートカバー)に入ったときに、両サイドの買いの共振現象が生じ、相場は当面の底を迎える。
先物の売りが、買いポジションの「利益確定」であれば、下がったところで、第二波の買いが入る。所謂、売買回転が効く状態となる。
日本株の場合だが、もし、あのまま上げが続いたほうが、急落より怖い。もし16,000円を突破して更に上値を追っていたら、結局逆V字型の典型的バブルに終わったであろう。
東京市場急落は、日本株をバブルから救った。
健全な調整売りである。
なぜ下げたか。後講釈の説明を求めても詮無い。
★アベノミクスの危うさなどと説明したところで、壮大な実験に危うさはつきものだ。日本人は支持率70%で、その実験にかけた。相場の急落など、これから何度も生じるだろう。
それは、ドカ雪の如く積み上がった買いポジションの新雪が自重に耐えかねた表層雪崩を起こすだけの現象だ。
表層雪崩は、ちょっとした物音で起こる。「中国PMI悪化」が、その物音役を果たした。
アベノミクスは日本人投資家のアニマル・スピリッツを覚醒させた。相場の回復は多くの人が考えるより早いだろう。(以下略/豊島逸夫)
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