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にわかに発生した日経平均の急落。、カネ余りで金融相場化しているのは誰の目にも明らかで警戒感を引きずりながらの戻り高値更新ゆえに、“水鳥の羽音”に驚くのも無理からぬこと。
中国製造業PMI(購買担当者景況指数)が7ヵ月ぶりに50ポイントを割れ、縮小を示したことはきっかけに過ぎず別の材料でも同じことが起きたと思われる。それでもアジアの時間帯に飛び出すということではやはり中国関連か・・・。
いずれにしても売りの引き金を引かれた市場は、にわかに益出しモードに転じ、売りは燎原の火のように午後に入り広がることになった。下げ幅が拡大すると(すでに金市場では馴染みの?)ファンドの自動売却プログラムがヒットし、後場の寄り付きから30分ほどで500円超の下げに。この動きに慌てた個人の狼狽売りも巻き込みさらに下げ幅が拡大したと見られる。こうしたカネの反乱とでも表現できる動きは、これからも折に触れ起こることになろう。
日本は今や金融緩和の経済への波及度合いを探る実験場と化しているが、円安・株高による心理的高揚をテコにしてカネが動き始めた(景気回復)ことから世界的に注目されている国でもある。ユーロ圏も日本の真似をしなさい、という論調まで飛び出しているほどだ。その国の株式市場の歴代10位内に入る大幅な下げは、さすがに国際的にも警戒感を持たせ23日は金の買い要因となった。
23日はサンフランシスコ連銀のウィリアムズ総裁が講演で、QE3の規模を仮に縮小しても、その後の展開によってはまた拡大したり、あるいはさらに縮小したり調節することができるとしていた。つまり状況に応じ柔軟性を持たせた対応ということ。FRBの方向性として中枢部の意見を集約したものと私には思われる。(亀井幸一郎)
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