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5月19日 東京新聞「核心」 :「日々担々」資料ブログ
米政府が新型天然ガス「シェールガス」の日本向け輸出を許可したことで、日本の電力会社からは十八日、輸入価格が中東産の液化天然ガス(LNG)などに比べ「二〜三割安くなる」(中部電力)と期待の声が上がった。原発停止で膨らんだ火力発電用のLNG費用の負担軽減や、電気料金値上げの抑制につながる可能性があるためだ。輸入先を分散することで、政情が不安定な地域からの調達に伴うリスクも軽くできると見込んでいる。 (渥美龍太)
■「大きく前進」
「二〇一七年中の天然ガス液化事業の開始に向けて大きく前進した」
今回の米政府の決定で輸出先となる中部電と大阪ガスは十八日、歓迎のコメントを連名で発表した。
茂木敏充経済産業相は同日、米国によるシェールガス解禁を安倍晋三首相に報告。首相は「LNGの安定確保と輸入価格の引き下げを両立する上で、極めて有意義だ」と応じたという。
■価格4分の1
期待が掛かるのが電気料金の抑制効果だ。 電気事業連合会によると、一二年度の電力十社の発電電力量に占めるLNG火力の割合は42・5%で二年連続して過去最高を更新した。LNGの輸入額は金融緩和による円安で膨張し、前年度比約15%増の六兆二千億円にも達した。電力各社は電気料金の値上げで転嫁。一般家庭や企業の負担増となっている。
中部電の場合、中東などからのLNGの調達価格は取引で使われる単位の百万BTU(英国熱量単位)当たり十六ドル程度だ。これに対して、米国ではシェールガスの増産に伴って価格が下がり、四ドル程度と大幅に安い。この米国産「格安LNG」を日本に運ぶと輸送費や保管費で十二〜十三ドル程度になるが、それでも現行価格に比べれば相当安くなる。
「燃料調達のコスト削減がある程度は図られる」。中部電の燃料調達担当の垣見祐二専務執行役員は話す。安い調達先ができたことは、従来の輸入先各国との価格交渉にも好材料で全般的に価格が下げられる可能性もある。
東京電力でも円安などによる燃料費の上昇で、モデル世帯の月額電力使用料は六月分は七千八百四円と、二月に比べ五百三十一円も上がり、家計負担は重くなるばかりだ。
同社も米ルイジアナ州で商社と進めるプロジェクトが認可されれば、価格を抑える一定の効果はありそうだ。
■リスク分散も
一方で、中部電をはじめ各社は、政情不安のない先進国からの輸入が、LNGの安定確保につながるとみている。現在、中部電が輸入するLNGは、中東カタール産が六割を占める。輸送船が通り道としているペルシャ湾入り口のホルムズ海峡は、イランが度々封鎖を示唆している。リスクの分散は、エネルギーの安全保障の面からも重要だ。
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