http://www.asyura2.com/13/hasan79/msg/808.html
Tweet |
http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-8822.html
2013/5/17 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
国債相場が不安定になり、長期金利が乱高下している。15日は一時0・920%まで上昇。1%大台に迫る勢いだ。「異次元の金融緩和」を断行した日銀の黒田総裁には、想定外の動きだろう。
日銀が過去最大の金融緩和で国債を買いまくると宣言したのだ。本来なら、投資家は安心し国債をじゃんじゃん買う。実際は違った。日銀が買い支えているうちに処分しようという動きが活発になり、国債の売りは止まらない。結局、膨大な財政赤字を日銀が穴埋めする格好。いびつで不健全な姿だ。
それでも円安が進み、株価は上がった。グローバル展開している製造業は、円高対策で生産拠点を海外に移したため、メリットはわずかである。ただ、所得収支の円安効果は大きい。海外投資の上がりを送金すれば、現地での儲けが同じでも、日本での手取りは膨らむ。観光産業も円安はウエルカムだろう。海外からの旅行者が増え、国内で消費してくれるのなら、願ったりかなったりだ。
だが、所得収支や観光立国で経済が復活するという未来像は、残念ながら描けない。やはり、実体経済の歯車がキチッと噛み合った状態で回り始めなければ、力強い成長は不可能である。
1―3月期の実質GDP成長率は年率換算で3・5%増となった。輸出に加え、住宅投資が動き始めているようだ。来年4月から消費税率は8%となり、その後は10%まで引き上げられる。実施は避けられないし、「増税前に買っておこう」という消費者も少なくないだろう。だが不動産は、駆け込み需要が終わったあと、急激に冷え込む。そのとき、代わりにどの分野が動くのか。そこをしっかりと見極め、押し出す政策が必要のはずだ。はたして安倍政権には今後も実体経済を盛り上げる政策があるのだろうか。
来月にはアベノミクスの3本目の柱、成長戦略を打ち出すとしている。だが、漏れ伝えられている中には、実体経済に火をつけるような政策は見当たらない。となると、ひたすら国債を買って円安を誘発し株価も上向かせるという、うわべだけがいい状態が続くことになる。まさしくバブルというほかない。
アベノミクスだ黒田バズーカだと浮かれ、「アベクロサンバ」を踊っても、実体経済は停滞したまま。雇用は改善されないし、所得も増えない。国民の暮らしは何も変わらないのだ。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。