http://www.asyura2.com/13/hasan79/msg/789.html
Tweet |
http://www.paulcraigroberts.org/2013/05/13/gangster-state-america-paul-craig-roberts/
*** ポール・クレイグ・ロバーツ博士著(May 13, 2013)
ギャングスター国家アメリカの兆候は数多くある。その一つは連邦権威とバンクスター(銀行マフィア)との間の金銀市場を人工操作する犯罪的コンスピリシーにおける共謀である。
4月にコメックスに突然現れた400トンのゴールドの空売りは、米連銀による量的緩和政策からドルを保護する様にデザインされた人工的な市場操作であるという私の説明は、ゴールド売買人達やヘッジ・ファンドのマネージャー達に受け入れられた。
その売りは裸空売り(現物を保有していないのにペーパー・ゴールドを売る)だった。その買人は売るためのゴールド現物を持っていなかった。コメックスは、その金庫の中に空売りされたゴールドの量の約半分相当のゴールドしか保有していなかった事を報告したが、その全てが受け渡し可能なわけでもなかった。その様な(規模の)発注が出来たのは、米連銀以外にはおらず、その命令は”大きすぎて潰せない”組織の内の一つである連邦のブリオン銀行の中の一つから下された。
香港のグレート・アジアン・ヘッジ・ファンドのビル・ケイとゴールデン・リターンズ・キャピタルのデーヴ・クランズラーは、その人工操作がどう機能したかの詳細を埋めた。何十年にも及ぶ経験豊富で洗練された投資家であるケイとクランズラーの両氏は、金融マスゴミは計画に沿ったアジェンダに奉仕するためだけに(上から)許可されたストーリーを流しているだけであると理解している。
ポートフォーリオの中にブリオン(延べ棒)を保有する組織的な投資家は、それを安全に保管するための手数料を嫌がる。代わりに彼等はエクスチェンジ・トレーディド・ファンズ(ETF)に買い入り、彼等のブリオンをペーパー・クレイム(紙の取引証明書=ペーパー・ゴールド)の形で保有する。その最大手であるSPDRゴールド・トラスト、または(通称)GLDは、ニューヨーク債券市場で売買する。その受託者と管理人は銀行家で、投資をブリオン現物の受け渡しに代える事の出来るのも他の銀行家だけだ。100,000単位のシェア(株券・債権)だけが、ゴールドに変換(弁済)出来る。
ブリオンの値は、個人がブリオン購入の受取が出来る現物市場で決められていない。その値は、もし現物所持の需要が上昇してたとしても、空売りを仕掛ける事によって値を低く保つ事の出来るペーパー先物取引市場で決められている。ペーパー・ゴールド市場はまた、人々が予想し(賭博)彼等のポジション(賭け)をリヴェレージ( 借入資本利用=他人のお金での賭け)をする処で、ストップ・ロス・オーダー(コンピューターに制御された消失回避プログラム・設定された値まで下落すると自動的に売り注文を出す))が設置されていて、そしてそれらはマージン・コール(信用取引の顧客に対し,最低証拠金)の対象になる。
莫大な裸空売りがコメックスに仕掛けられた時、ストップ・ロス・オーダーの引き金は引かれ更なる売りを加え、マージン・コールも更なる売りを強いた(=ゴールド価格暴落)。この人工操作の内輪ではなかった投資家達は沢山のマネーを失った。
GLDシェアの売りは(安値で)バンクスター(金融マフィア)の手中に100,000単位のシェアで集められ、それらは安値にされた時点で購入されたゴールドの買い戻しのためにGLDに渡された。
その空売りは、ストップ・ロスの引き金とマージン・コールによってリヴェレージされ、空売りを仕掛けたバンクスターのための利益として結果した。そのバンクスター達は、その解放されたゴールドを、フィアット通貨(紙幣)への信用消失と急激なブリオン価格の下落によって刺激された現物市場、特にアジアの現物市場での需要へと転売する事で更なる利益をあげた。アジア市場での価格は通常、ロンドン・ニューヨークのスポット(時点)価格より高いプレミアが付く。
「米連銀に反して賭けるな;人工操作は永遠に続く事が出来る」と言う読者達もいる。だが、それは出来るだろうか?GDLの様なETFs(ファンド)がゴールドを流出し続けるので、彼等の投資家に対する支払契約を守る能力は減少し続ける。私の見解では、これらのETFsはフラクショナル・リザーヴ銀行業システムの様なものだ。ゴールドへの主張(需要)がトラスト(信用金庫)の中のゴールドの量(供給)を超える。バンクスターによってETFsのゴールドが抜き取られた時、ゴールド需要は大いにその供給を超える事になるので、ゴールド現物価格は爆発的に上昇する。
現在の6月先物取引の契約は、受け渡し可能なゴールド現物の量の12.5倍だとクランズラーは報告している。もしこれらの売買の8%以上が現物の受け渡しを要求すれば、コメックスはディフォルト(破綻)する。その様な状況が可能である自体が、連邦金融規制の完全なる失策を指示している。
米連銀が、”大きすぎて潰せない銀行”を保護する短期政策を保つためにした事は、その必然的結果が米国の経済の更なる悪化をもたらす事だ。
もう一つの皮肉は、ゴールドのETFsから吸い取られたゴールドのバンクスターによる転売によって得をした人達だ。特にインドと中国といったアジア各国が得をした。米国の金融マスゴミによる「ゴールド市場から脱出せよ」というプロパガンダは、米国経済の中国への海外移転(国内空洞化)によって、中国に集められたドルの過剰供給を、人工的に低く抑えられたゴールド価格でゴールド現物をドルで買う事で、中国がドルを処理する事を可能にした。
クランズラーは、米連銀による人工操作は、アジアが低価格でゴールドを購入する事でドル放出させる事を許しただけでなく、人工操作が体現している明らかなドルに対する信用消失は、ヨーロッパの富裕層の人達が、ブリオン銀行(ブリオン銀行は本質的に”大きすぎて潰せない銀行”)から彼等の保有するゴールド現物の受け渡しを要求していると指摘している。1月1日から、ブリオン現物保持の需要を満足させるために、400トン以上のゴールド現物が、コメックスとゴールドのETFsの金庫から流出させられたとクランズラーは記している。
再び、米国政府組織は、100%米国市民の関心・利益に反して行動している。米国政府は一体誰を代表しているのだろう?
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。