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2013/5/14 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
東証・1万5000円寸前に浮かれるな!
◆3%の金利上昇で全銀行20兆円損失
円安が加速し、株価は“節目”の1万5000円台回復が目前だ。市場は相変わらずのイケイケムードだが、浮かれている場合ではない。その裏では、すでに危険な兆候が表れている。
きのう(13日)の東京債券市場で、新発10年物国債の流通利回りが一時、前週末比0・110%高の0・8%に上昇。日銀が新たな量的金融緩和を導入した後の最高水準を更新した。
「インフレ率に伴って金利がゆるやかな上昇カーブを描くのであれば問題ないが、この上昇は違う。急激すぎて不気味です」(市場関係者)
金融緩和を行えば、金利は下がるのが常識だ。日銀の黒田総裁が打ち出した“異次元緩和”も、長期国債まで買い入れる目的は「金利全体を押し下げること」だった。それなのに、黒田の狙いとは逆に長期金利はグングン上昇、国債価格は急落している。いったい何が起きているのか。
東海東京証券チーフエコノミストの斎藤満氏が言う。
「黒田バズーカが見境なくブッ放して、市場機能を壊してしまったのです。先週金曜も、FRBのバーナンキ議長がG7を欠席するというニュースが流れただけで売りが殺到し、金利が0・7%まで上昇しました。これで2営業日続けて金利が0・1%ずつ上昇し、売買停止のサーキットブレーカーが発動される異常事態です。市場が不安定で、ちょっとしたことで売りが売りを呼ぶ。日銀が慌てて買いオペを実施しても、民間の売りを吸収できない。となると、加速度的に金利は上がっていきます」
国内銀行の国債保有残高は、12年末時点で161兆2206億円に上る。昨年10月の日銀試算によれば、国債の金利が1%上昇すると、大手行で3・7兆円、地銀で3・0兆円、信用金庫で1・6兆円の損失が発生する。3%上昇では、日本の銀行システム全体で20兆円以上の損失だ。破綻する銀行がいくつ出てきてもおかしくないし、銀行が破綻リスクを回避しようと国債を売り浴びせれば、さらなる下落を招く悪循環だ。
「アベノミクスは“株価本位制”で、株式や為替のことしか考えていないのでしょう。今は債券市場から逃げたカネが株式投資に回っているからいいのかもしれませんが、株高に沸く一方で、シワ寄せを受けた債券市場はどんどん危うくなっていく。金利の上昇は市中銀行や生保だけでなく、日銀のバランスシートも大きく毀損します。金利上昇を防ぐには、日銀は月に7兆円どころか、10兆、20兆円と国債を買い増さなければならなくなる。そんなこと、いつまでも続けられるはずがないのです」(斎藤満氏=前出)
黒田日銀が異次元緩和をギブアップした瞬間、国債は大暴落だ。長期金利の急上昇は、そのシグナルと覚悟しておいた方がいい。
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