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2013/4/30 日刊ゲンダイ :「日々担々」資料ブログ
つい最近、日銀がまとめた「金融システムリポート」について報じた日経新聞の記事が話題だ。このリポートは年2回発行されるが、前回(去年10月発表)のリポートとまったく同じデータが出てくるのに、日経の書きっぷりがまったく変わったのである。
学者の間からも「経済紙としての専門性に疑問を持たざるを得ない」という声が出ている。
問題の記事は、4月17日の「金利1%上昇で銀行の損失6・6兆円 日銀が試算」というものと、去年10月19日の「金利1%上昇なら銀行・信金の損失8・3兆円 日銀試算」という記事。どちらも「金利1%上昇」による副作用(債券の評価額減少による損失)を紹介したものだが、損失額が1・7兆円も違う。そのカラクリはというと、最近の記事からは「信金」の損失1・7兆円がすっぽり抜け落ちたのである。「金融緩和の悪影響をなるべく少なく印象づけたように見える」(市場関係者)が、実際、解説部分の書きっぷりは露骨だった。
去年10月の記事では「(金利が)2%上昇すると、貸し出し減などで名目国内総生産(GDP)成長率がマイナスに転じるほどの影響が出る」として副作用の深刻さを指摘していたのに、今月の記事では「(金利が)3%上昇すると(国内の銀行が保有する債券の評価額が)16・6兆円の減少になると分析したが、その程度の金利上昇であれば、銀行の自己資本に深刻な影響は出ないとの見方を示した」なんて書いている。
日銀の手前味噌なリポートを垂れ流したわけで、これじゃあ、政府御用新聞だ。
「アベノミクスの危うさは日銀内部や日銀OB、市場関係者から漏れ聞こえており、周辺取材をきちんとしていれば、日銀の楽観的な公式見解を受け売りして事足りることはなかったでしょう。出口も落としどころも見えないままに大胆な金融緩和に突き進むアベノミクスは、ガラス細工のような危うい状態にある。経済専門紙であれば、それをきちんと国民に伝える必要があります」(一橋大学の小黒一正准教授)
原子力ムラの「安全神話」をマスコミが垂れ流し、福島原発事故を招いたのと同じ構図が、“黒田日銀ムラ”にもあるようだ。
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