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北京随一の繁華街、王府井にあるアジア最大級の「アップルストア」で「iPhone5」を試す中国人男性。アップルにとって米国に次ぐ市場に成長した中国との舌戦は、膝を屈してでも避けたいのが本音だ=4月2日(ロイター)
中国、米企業叩きがエスカレート!「傲慢」批判のアップルCEO謝罪
http://www.zakzak.co.jp/society/domestic/news/20130428/dms1304281746010-n1.htm
2013.04.28 夕刊フジ
「対外的なコミュニケーションが不十分だった。一部の人に傲慢で冷淡な消費者対応との印象を与えたことをおわびする」
実際の声明文は中国語で書かれていたところに、予想を超えた非難にさらされ続けたトップの苦渋がにじみ出ていた。
米電子機器大手アップルが中国市場でスマートフォン(高機能携帯電話)「iPhone(アイフォーン)」を新品に取り換えず、部品交換で済ませていたと批判された問題で、“沈黙”を守っていたアップルのティム・クック最高経営責任者(CEO、52)は今月1日、サイト上で初めて謝罪した。
■アップルCEOが謝罪
中国メディアによる米企業へのバッシングが近年エスカレートしている。アップル製品の故障問題では、「傲慢」とまで批判されたCEOが謝罪に追い詰められた。ただ、米メディアやインターネット上では「中国側の政治的な扇動」と企業側を擁護する声も強く、激しさを増す中国のサイバー攻撃を批判する米国への報復との見方さえあり、物議を醸している。
当初は批判にほぼ沈黙を守っていたアップルだが、クック氏は「対外的な意思疎通が不十分で、消費者に誤解と不安を与えたことをおわびする」とし、修理のシステムを改善し、保証期間も延長するとした。これを受け、中国外務省の洪磊(こうらい)報道官(43)は記者会見で、「中国の消費者の訴えにアップルが適切に対応したのは当然で、評価する」とまるで勝ち誇ったかのようなコメントをみせた。
だが、アップルの軟化については、アップルにとって米国内に続く市場に成長した中国ビジネスへの影響を懸念したとの見方が多い。ロイター通信のコラムニスト、リチャード・ビールズ氏は「激しい批判にもかかわらず、不公正さを示す事例は明らかになったようにみえない」とし、謝罪に踏み切ることで中国側との舌戦を避けるのがアップルの狙いだったと推察する。
■失いたくない重要市場
中国メディアは近年、米企業への批判を強めており、標的とされた企業の業績が低迷するケースも少なくない。米金融大手シティグループのアナリスト、グレン・ヤン氏は「2010年に品質問題を起こしたパソコン大手ヒューレット・パッカード(HP)は1年間で市場シェアの42%を失った」と分析。ほかにも、小売り最大手のウォルマート・ストアーズや外食のケンタッキー・フライド・チキンなどが品質問題や労務問題などで批判の矢面にさらされてきた。
中国市場は米企業の多くにとって、本国に次ぐ重要な市場に成長している。米企業にとって中国市場から締め出しを食うことは、経営の屋台骨が揺らぐことにもなりかねない。
さらに中国経由とみられるサイバー攻撃で米企業や米メディアに被害が相次いでいる問題を強く懸念し、米政府や米議会が中国からのIT機器調達を制限しようとする動きに対し、「中国側も米企業を標的にして報復している」との見方も米メディアにはある。というのも、オバマ政権や米議会はこのサイバー攻撃問題で、かつてないほどに厳しい調子で中国への批判と牽制(けんせい)を強めているからだ。
■交錯する双方の思惑
ブランド力があり中国市場で存在感を増している米企業をたたくことで、中国国民の当局への不満をそらす狙いとの観測も根強い。リチャード氏は「大国に成長した中国の市民が他国から二流扱いされることに敏感な面を映し出している」との見方を示している。
もっとも市民の間にもそうした点を冷静に観察した反応もみられる。中国国内を含めて投稿サイトなどでは中国のメディアや当局に対し、「アップルなど海外企業を批判するより、(中国で深刻化する)大気汚染などの問題に取り組むべきだ」との声も上がっている。
米中間ではただでさえ、自動車や太陽電池などの産業分野で通商摩擦がこのところ激しさを増している。双方の思惑が交錯し、綱引きが続きそうだ。(ワシントン支局 柿内公輔)
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