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013/04/05 8:45 pm
国債暴落という日本最悪のシナリオを考える
ここ数年、日本国債の暴落懸念が指摘されている。5日の国債市場の激しい値動きによって、こうしたシナリオが現実味を増し、「ひやり」とした市場関係者も多かったのではないか。
日本再建イニシアティブ
5日朝、日経平均株価は一時600円を超える大幅高、一方、国債市場では指標10年物国債の利回りが0.315%と前日つけた過去最低の0.425%の大幅に下回った。ところが、株は前日比プラスのままで終わったが、国債相場はその後、唖然とするような売りを浴び、利回りは0.62%まで急上昇。この日の利回りの動きは30ベーシスポイントと大荒れになった。先物市場では2度もサーキットブレーカーが発動した。リーマンショック後に市場が荒れた2008年10月以来、実に4年半ぶりのことだ。外為市場の円ドル相場も昨日の1ドル=92円台からこの日は97円台まで円安が進んだ。
こうした動きは最近読んだ一冊の本を思い起こさせた。ジャーナリストの船橋洋一氏が理事長を務める財団法人「日本再建イニシアティブ」がまとめた「日本最悪のシナリオ−9つの死角」である。この本では、近未来に日本が直面しかねない領土問題や地震など9項目について、なかなかリアルなシナリオを端的に描き出してみせている。国債暴落はその2番目に挙げられている「死角」なのだ。すでに多くの人が指摘しているのだから正確には死角ではない。ただ、国債市場というのは分かりにくいため危機感が広がっていない。
「最悪のシナリオ」は、暴落の危機とはどのようなものか、その時に備えて何をしなければならないかをできる限り、リアルに描こうとしている。Japan Real Time が、3月に船橋氏にインタビューした際、同氏は福島の原発事故で、日本政府は事前に最悪のシナリオを作り、それを想定した対策を講じるということをして来なかった。安全保障でも原子力でも日本は何をすればいいかが分かっていなかったと指摘した。
この本がことさらに危機を強調する本と違うのは、テーマとなっている1つのリスクに焦点を絞りながら関連したリスクにも言及している点と、資産を海外に移せといった個人レベルのリスク回避ではなく、社会保障など制度改革の重要性を実感させてくれる点だろう。特に若い人に一読をお勧めしたい。
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習近平は第2のゴルバチョフになるのか―船橋洋一氏インタビュー(下)
http://bitly.com/12Bypt4
記者: 竹内 カンナ
船橋洋一, JGB, 国債, 日本最悪のシナリオ, 暴落
http://realtime.wsj.com/japan/2013/04/05/%E5%9B%BD%E5%82%B5%E6%9A%B4%E8%90%BD%E3%81%A8%E3%81%84%E3%81%86%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%9C%80%E6%82%AA%E3%81%AE%E3%82%B7%E3%83%8A%E3%83%AA%E3%82%AA%E3%82%92%E8%80%83%E3%81%88%E3%82%8B/
2013/04/05 4:55 pm
金融市場も「異次元」の値動き
東京市場は日本株が急騰するなど、活気づいている。新体制となった日銀が3-4日の金融政策決定会合で大胆な量的・質的緩和という「異次元緩和」を決めたことを受けたもので、市場では「異次元の動き」との声も聞かれる。
Bloomberg
「異次元緩和」で日経平均は一時1万3000円台乗せ
5日午前の東京株式市場は、日経平均株価が一時600円近く値上がりし、2008年8月29日以来ほぼ4年7カ月ぶりに1万3000円台を回復。外国為替市場でも緩和効果により、09年8月以来の1ドル=97円台まで円安が進行した。
黒田総裁が、就任後初の日銀決定会合で打ち出した金融緩和策は、予想されていた政策メニューがほぼ盛り込まれ、各資産の購入額も市場予想の上限さえ超える内容。これまで買いに慎重だった欧米の年金基金などリアルマネーによる1000億円単位の買いも観測された。新体制下の金融政策に期待できないとみていた海外勢の買い戻しも加わり、株価を押し上げた。
中小証券の株式先物ディーラーは先物オプションや現物株について「異次元の緩和策を受けて、市場も異次元の動き」と話す。その上で「株価指数は通常、短時間で大暴落はよくあるが、そういう時でも同じような値幅を短時間で取り戻すような大暴騰はあまりない」と指摘する。「売り板が消えていて、買いしかみられず、サクサクと上値を更新して為す術なしという感じだ」という。
外為市場も円安基調が強まっている。米銀の外為ディーラーによると、国内勢よりもヘッジファンドなど海外の短期筋の動きが圧倒的に目立つ。朝方から数十億円規模のドル買い・円売りがみられたという。同ディーラーは「ドル100円レベルに接近するにつれドル買い・円売りの動きは鈍るとみているが、株式市場で日本株の買いが膨らんでいるので(外為市場でも足元の流れは)終わらない」と述べていた。
こうしたなか、午後の取引では債券市場は先物が急落、売買を一時停止するサーキットブレーカーが発動された。10年最長期国債利回り(長期金利)は0.315%に低下後に0.620%に急上昇したが、再び0.5%割れまで買い進まれるなど乱高下。こうした激しい値動きを嫌気し、株やドルを売る動きもあった。
ただ、債券市場の激しい値動きが収束すると、株式先物では「下げ止まった途端、猛然と上に買いが殺到していって、すぐさま出来高が膨らんでいった」(先のディーラー)ことから、株式市場では底堅さが意識されている。ただ、邦銀系の株式トレーダーは目下のリスクとして「北朝鮮のミサイル問題」を挙げている。
記者: 吉池 威
(吉池記者をツイッターでフォロー: @WSJYOSHIIKE )
リアルマネー, 債券先物, 債券市場, 円安, 北朝鮮, 外為市場, 日経平均, 株式先物, 株式市場, 海外勢
http://realtime.wsj.com/japan/2013/04/05/%E9%87%91%E8%9E%8D%E5%B8%82%E5%A0%B4%E3%82%82%E3%80%8C%E7%95%B0%E6%AC%A1%E5%85%83%E3%80%8D%E3%81%AE%E5%80%A4%E5%8B%95%E3%81%8D/
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