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久しぶりに上京すると人の多さにめまいを覚える。ちょうど横浜と渋谷を結ぶ私鉄が地下鉄と相互乗り入れし、池袋方面と結ばれたとか。両地区の百貨店の集客合戦が話題を呼んでいた
▼昼夜を問わず人があふれ返る大都会にして百貨店の不振は深刻だという。東京で商売ができずしてどこで? そんな思いを抱くのは、百貨店の輝きを知る世代の楽観論だろうか
▼JR札幌駅に直結する複合商業施設が開業から10周年を迎えた。一角にある百貨店が快進撃を続ける一方、大通地区の老舗連合は守勢に回る。共存共栄できないのが現実である
▼百貨店は19世紀半ば、パリで誕生した。現存するボン・マルシェが世界最古だ。ここをモデルに、作家エミール・ゾラが「ボヌール・デ・ダム百貨店」という長編小説を残した。店名を邦訳すれば「女性の幸福」。女心をくすぐる―。百貨店は草創期からこんな企(たくら)みを続けてきたと言える
▼小説ではバーゲンなどの近代的手法で近隣の個人商店を容赦なく押しつぶしていく様が描かれている。郊外大型店の進出で商店街が寂れていく厳しい現状は、さかのぼればこの時すでに始まっていた
▼ゾラは、消費に走る人間を観察しつつ、欲望のままに踊らされぬよう警鐘も鳴らした。大震災から丸2年。節約意識が浸透する中、「賢い消費とは何か」の問いを忘れまい。百貨店には耳が痛くとも。2013・3・21
http://www.hokkaido-np.co.jp/news/fourseasons/
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