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株式日記と経済展望
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マクドナルドの失速とは対照的に、モスバーガーは昨年10月を境に好調を続け
ているのです。日経記者はモスバーガー好調の原因をどう説明するのでしょう。
2013年3月14日 木曜日
◆マクドナルド一人負けの理由〜敵は外ではなく内だというのが相場 3月13日 大西宏
http://blogos.com/article/58019/
1月の既存店売上が対前年で-17.0%と失速し、ようやく商品メニューも問題だと気がついたのか、かつてヒットした"Big America ALL STARS”をまるで付け焼刃のように再登場させたのですが、やはり2月も-12.1%と気の毒な状況になってきています。
少し前に、日経がマクドナルドの失速を取り上げ、その不振が、あたかも消費者行動の変化、外食離れにあるかのように記事を書いていたのですが、ほんとうに経済紙の記者が書いたのかと疑うものでした。
マクドナルドにとって深刻なのは、高額のヒット商品の不在よりも、想定以上の外食離れという構造問題。震災を境に消費者の購買行動は変わり、不要な外出は避け、食事はできるだけ身近な場所で済ますようになっていた。その最大の受け皿となったのがコンビニ。
マクドナルド失速 崩れた「成功方程式」 :日本経済新聞 :
なにを調べたのか、少しは自分の頭で考えてみたのかと疑います。マクドナルドの言い訳そのものです。しかし、現実は違います。大手外食チェーン主要17ブランド(社)の既存店売上高対前年比の推移をひと目でも見れば、どこにも外食離れの兆候などはなく、企業によって業績の差がでていることぐらいはわかるはずです。
外食大手月次売上速報/フードビジネス総合研究所 :
それほど外食離れが起こっているのなら、マクドナルドよりも価格が高く、また60秒どころか何分も待たされるモスバーガーはとっくにもっと失速し、ひどい状態になっているはずです。そこでマクドナルドとの比較のグラフを作成してみました。
この比較がすべてを語っているように感じます。マクドナルドの失速とは対照的に、モスバーガーは昨年10月を境に好調を続けているのです。あの記事を書いた日経記者はモスバーガー好調の原因をどう説明するのでしょう。
市場の変化、消費者行動の変化が向かい風になってビジネスに脅威になってくることはしばしばあります。逆に市場に追い風がふいてくればビジネスに勢いがついてきます。しかしビジネスが失速するのは多くは経営の失敗であり、また内部に問題を抱えているからです。
スモールビジネスの場合は、ビジネスがうまくいかない場合は、決して市場環境のせいにはしません。経営者がそんな風に考える会社は誰も相手にせず、すぐさま吹っ飛んでしまいます。ビジネスの不調は自分たちの問題だと考え、なんとか不調から脱出しようともがきます。しかし環境変化が激しい今日ではビッグビジネスでも同じことがいえる時代になってきています。
マクドナルドに魅力ある商品メニューがないことが失速の原因だと原田CEOが気がついたのか、かつてヒットした"Big America ALL STARS”をまるで付け焼刃のように再登場させました。記憶では2月にはいってすぐだったと思います。それでも失速に歯止めをかけることができませんでした。
マクドナルドが急激に失速しはじめている - 大西 宏のマーケティング・エッセンス :
新しいメニューではなく、"Big America ALL STARS”を再登場してきたときに感じたのは、マクドナルドの内部でなにかが起こったという直感です。かつてのリピートではニュース性もなく話題にもなりません。それでもあえて再登場させざるをえなかったのは、メニューを開発する組織なり、人材なりがなにかの原因で機能しなくなり、新たなレシピを開発できなかったのでしょう。
オフィスの近くのマクドナルドは研修設備があり、マクドナルドの新入社員の人や他の店から社員の人たちがいつも来ています。そのマクドナルドの店の外の一角に二宮金次郎の石像が突然建てられたことを以前にご報告しましたが、経営がカルトになってきたのではないかとすら疑ってしまいます。
マクドナルドに二宮金次郎像の怪 - 大西 宏のマーケティング・エッセンス :
外食の小さな店は、この3月に入って寒さが和らいできたためにお客さんが戻ってきたという話をよく聞きます。それに昨年後半ぐらいから消費の潮目が変化してきて、消費者が気分転換を求めはじめていることをひしひしと感じます。そういった人々は、おそらくマクドナルドという安さや便利さだけしか感じないファーストフードには立ち寄りません。
市場の環境変化には敏感なアンテナが必要です。しかし環境変化は、それは利用したり、乗り越えるべき対象です。問題があれば、敵は外ではなく内部にあると考えたほうが解決への知恵も努力も生まれてくるのではないでしょうか。
(私のコメント)
私自身はマクドナルドにはほとんど寄りませんが、マクドナルドは一時の安かろうまずかろうといたイメージが付いてしまって、値下げ競争の勝利者がコンドは敗者になりつつあるのだろうか? デフレ真っ盛りの頃は安ければいいといったファーストフードチェーンが勝ち組になりましたが、吉野家の牛丼なども安かろうまずかろうのイメージがついています。
景気の気は気分の気と言いますが、野田民主党政権と白川日銀総裁の交代の可能性が出てきた頃から、株価も上がり始めて来ました。経済の実態はそんなに変わりがないのでしょうが、円も1ドル=80円くらいから一気に96円にまで円安になってきました。政府日銀の直接介入よりも金融政策のほうが効果的だったことが分かります。それが分かるのに財務省や日銀は20年もかかりました。
これほど円安に振れて来ると輸出産業は手取りが多くなりますが、輸入産業はコスト高に苦しみます。マクドナルドも肉も小麦も輸入だから輸入産業ですが、これだけ円安になると値上げしないとやって行けなくなります。電気やガソリンなども値上がりが続いていますが、このようになると現金を抱え持っていた所も今のうちに買っておこうといった行動に出ます。
私なども貸しビルや貸しアパートを経営していますが、ペンキや鉄骨資材などの値上がりを見こして、大修繕工事を始めています。新築のマンションや新築のビルなども輸入資材の値上がりで先高感が高い。このまま円安が続くかどうかはアベノミクス次第ですが、アメリカが円安を容認している限りは円安が続くでしょう。
アメリカは90年代から日本を円高にして、中国への技術や資本の移転を強要してきましたが、中国のGDPが日本を追い抜いてアメリカに対しても挑戦的な態度が見えてきてから、アメリカの外交政策も変わってきて、日本の円安を容認して中国を締め上げて来ています。尖閣問題がその象徴ですが、経済が一桁成長でも軍事費だけは二桁の拡大が続いている。
おそらく中国が音を上げるまで日本の円安が続いて、中国からアジアや国内へのシフトが進むでしょう。春闘でも自動車などの賃上げがニュースになっていますが、明らかに時計の振り子は円高から円安に触れてきて、デフレからインフレへと流れが変わってきている。だから私も銀行から金を借りて大修繕工事を始めていますが、マンションなども今のうち買う予定のある人は買っておいたほうがいいだろう。消費税も5%から10%に上がるからだ。
このように気分的に流れが変わり始めたことが、ファーストフードなどの業界にも変化が生じてきているのだろう。大西宏氏が記事で書いているように、日経新聞の記者が書いている外食離れでマクドナルドの売り上げが落ちていると言うのは明らかに間違いだ。同じ業界のモスバーガーは売り上げの伸ばしている。価格よりも品質嗜好が高まっているからだ。
日下公人氏と渡邉哲也氏の共著で「新聞の経済記事は読むな、バカになる」と言う本が出ていますが、日本の新聞記者の質の低下が著しい。新聞記者が馬鹿ばかりだから「株式日記」で批判記事を書き続けていますが、「株式日記」を読んだほうが経済の先がよく読める。
◆ 新聞の経済記事は読むな、バカになる 日下公人 渡邉哲也:著
http://www.amazon.co.jp/%E6%96%B0%E8%81%9E%E3%81%AE%E7%B5%8C%E6%B8%88%E8%A8%98%E4%BA%8B%E3%81%AF%E8%AA%AD%E3%82%80%E3%81%AA%E3%80%81%E3%83%90%E3%82%AB%E3%81%AB%E3%81%AA%E3%82%8B-%E6%97%A5%E4%B8%8B%E5%85%AC%E4%BA%BA/dp/482841696X
著者の渡邉哲也氏は、新聞には結果しか書いておらず、金融の表面的なことしか書いてなく、知りたいことが書かれていないので、自分で調べてブログに書くようになったという。子供の頃、新聞を読んでいると、祖父から「新聞を素直に読むと馬鹿になるぞ。誰が金を出し、どのような意図で書かせているか考えなさい」と言われたという。
ここ数十年、世界は金融を中心に回ってきた。米国を中心とした多くの先進国は、モノの生産を一部放棄し、モノの消費により成立する経済構造をつくってきた。そして、このモノの生産を請け負ったのが新興国であり、先進国は新興国に投資し、モノをつくらせ、その投資利益でモノを買うという構造を作ったわけである。しかし、現在この構造にほころびが生じつつある。米国のサブプライム問題から発生した経済危機は欧州に波及し、まだ解決する状態にはない。この問題の本質は、世界的な金融バブル崩壊であり、金融主導型社会の終焉とも言えるものである、と渡邉氏は主張する。
ユーロの崩壊は止められないと、日下氏も渡邉氏も主張する。グローバリズムには問題があり、TPPもその一種である。日下氏は、TPPへの参加について訊かれると、「そんなものは全部断ってしまって入らなくて良い。そのうち向こうの方から『入ってください、お願いします。日本の条件は何でものみますから』とやって来る。日本はそれだけの国になっているのです」と答えているという。渡邉氏は、TPPは不平等条約であり、しかも、条約を結ぶ過程においては国民に対してその情報がいっさい提示されず、さらに締結後も5年間はまったく情報を開示できないので、まともな契約ではないという。
経済とは流動的なもので、その時々で対処法が異なるので、その状況にあわせてどんどん主張を変えるべきであり、ずっと同じ主張を繰り返すのは間違いだと、渡邉氏は主張する。勉強になることがたくさんあった。
ただ、日下氏の「公共事業は無駄遣いだ。インフラの維持もしなくていい」との意見には違和感を覚えた。確かに、公共事業の中には、補助金目当てに使わない空港を作るような無駄もあったが、これは、笹子トンネル崩壊事故のようなことが頻繁に起きてもいいと言っているようなもので、到底賛成できない。
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