http://www.asyura2.com/13/hasan79/msg/350.html
Tweet |
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/37263
2013.03.01 小久保 重信 JBpress
ネットで商品を購入する前に実店舗に行き、現物を見て確かめる「ショールーミング」という消費行動が米国で盛んになっており、小売店のビジネスを脅かしている――。こうした調査結果を米国のマーケティング会社、プレースドが27日に公表した。
■小売店のリスクを数値化
これによると、その恩恵を最も多く受けているのは米アマゾン・ドットコム。少し前まで消費者はパソコンを使ってアマゾンで買い物をしていた。しかし今ではスマートフォンを持っており、実店舗にいながらその場でネットショッピングする。
まるで小売店の通路がアマゾンの商品棚につながっている状況だという。大手小売りチェーンの中にはネット販売を行っているところも多いが、アマゾンの価格や品数の多さが高い競争力を持っており、苦戦を強いられているという。
プレースドは今年1月に1万4925人の米国消費者を対象にアンケート調査を行った。これらの人はプレースドがスマートフォンの位置情報を追跡することも了承しており、同社は消費者が実際に行った店舗の情報も把握しているという。
同社によると、これまでショールーミングの犠牲になってきたのは「ベストバイ」や「ターゲット」といった有名量販店が主と見られていたが、より高いリスクを抱えている小売店がほかにもあることが今回の調査で分かったという。
同社はそのリスクの度合いを「アマゾン・ショールーミング・リスク指数」という数値にしている。
これによると、最も指数、つまりリスクが高いのは、寝具、浴室・キッチン用品などを販売する雑貨小売店チェーンの「ベッド・バス&ビヨンド」で、指数は127。これはアマゾンを使ってショールーミングしたことのある人のこの店に行く割合が、一般的な消費者がこの店に行く割合よりも27%高いことを示している。
これに次いで指数が高かったのはペット用品を扱う「ペットスマート」(指数125)。また玩具販売のトイザらスは121で、ベストバイは120、ターゲットは115だった。
■アマゾンのアプリとプライムは実店舗への挑戦状
しかしこれはまだよい方で、小売店のビジネスをさらに脅かしているものがある。
アマゾンは商品価格をチェックできるアプリを無料で提供している。これをスマートフォンに入れて店に行き、商品のバーコードを撮影するとアマゾンで販売されている同じ商品が表示される。価格が安ければ、その場でアマゾンで購入するというわけだ。
そして、このアプリを利用したことのある消費者を対象にすると、先ほどの指数はさらに高まり、影響を受ける小売店の業種・業態も異なってくる。
例えばこの場合、リスク指数が最も高いのは、アパレルから生活雑貨、キッチン用品など何でも扱うディスカウントストアの「TJマックス」で、指数は153。
これに次ぐのが倉庫スタイルの会員制ディスカウントストア「コストコ」で同149。つまり、価格チェックアプリを使ったことのある人は、実店舗に行く割合がさらに高まり、それがディスカウント店に集中しているというわけだ。
もう1つ小売店にとって恐ろしいものがある。年間79ドルを払って会員になると送料が無料になり、商品が2日以内に届くほか、様々な特典が付くサービス「アマゾン・プライム」だ。このサービスの利用者になるとコストコのリスク指数は38ポイント増の152になる。
プレースドによると、消費者のネットショッピングに対する不満点は商品がすぐに手に入らないことと、送料がかかること。
アマゾン・プライムはこの2つを解決しようと試みる実店舗への挑戦。今後アマゾンがこうしたサービスを拡大していけば、小売店のリスクはさらに高まると指摘している。
この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。