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韓国など一部の国の問題提起が宣言文に反映されないのは米国が日本の立場に肩入れし欧州の国がこれに同調したためだ。中央日報
http://www.asyura2.com/13/hasan79/msg/286.html
投稿者 TORA 日時 2013 年 2 月 20 日 13:43:55: CP1Vgnax47n1s
 

株式日記と経済展望
http://www5.plala.or.jp/kabusiki/kabu282.html
http://blog.goo.ne.jp/2005tora/
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韓国など一部の国の問題提起が宣言文に反映されないのは米国が
日本の立場に肩入れし欧州の国がこれに同調したためだ。中央日報

2013年2月20日 水曜日

◆G20、円安攻撃に“けん制”だけ…韓国が提起した円切り下げ問題は明示されず 2月18日 中央日報
http://japanese.joins.com/article/513/168513.html?servcode=300§code=300

主要20カ国(G20)財務相・中央銀行総裁会議が日本政府の積極的な“円安政策”に対し事実上の免罪符を与えた。お粗末なけん制球がすべてだった。

ロシアのモスクワで16日まで2日間にわたり開かれたG20財務相・中央銀行総裁会議は、「競争的な通貨切り下げを自制する。競争目的の為替政策は取らない」と合意した。これは共同宣言文に盛り込まれた。しかし韓国政府が提起した円切り下げ問題はここに明示されなかった。

フィナンシャルタイムズなど外信によると、G20は円安を貿易で競争力を高めるための日本政府の意図的政策によるものではないと判断した。その代わり経済回復に向けた量的緩和(通貨量拡大)政策の副産物であると評価した。宣言文には「各国の通貨政策は国内市場の物価安定と経済回復を支援するための目的に方向が合わされなければならない」という内容も入っている。

この会議で企画財政部の朴宰完(パク・ジェワン)長官は、「世界経済の最も緊急な懸案は最近の通貨政策と関連した国同士の対立の解消」と強調した。朴長官は、「最近の円安とともにアジアの通貨の変動性が大きくなった」として円安問題を直接取り上げた。外信は中国とブラジルの代表団からも円安による周辺国の影響が言及されたと報道した。円は昨年11月に安倍政権が発足してから最近まで無制限の通貨供給政策などの影響から周辺国の通貨に比べ15〜20%下がっている。

韓国など一部の国の問題提起が宣言文に反映されないのは米国が日本の立場に肩入れし欧州の国がこれに同調したためだ。米連邦準備制度理事会(FRB)のバーナンキ議長は会議出席に先立ち日本の景気浮揚策に対する支持の意思を明らかにした。国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事も「“為替戦争”のような表現は度が過ぎた面がある。円安とユーロ高が悪いとばかりは見られない」と発言した。

ニューヨーク銀行の投資戦略家のニール・メラー氏はロイター通信に「日本はG20の声明を(円安)政策に対する承認と受け止めるだろう」としながら円安が続くとの見方を示した。これに対しINGグループの外国為替戦略家クリス・ターナー氏は「今回の声名で日本政府が心理的圧迫を受けかねない」と話した。フィナンシャルタイムズは「競争のための通貨切り下げをしないという宣言は現在の形態に格別な変化が起きないことを意味するが、より積極的な通貨政策に対する最小限の道徳的障壁としては作用できるだろう」と分析した。


◆免罪符を受けた円安、大恐慌脱出当時の英米とそっくり 2月19日 中央日報
http://japanese.joins.com/article/553/168553.html?servcode=A00§code=A00

18日の東京外国為替市場は1ドル=94円台まで円安が進んだ。4日ぶりの円安傾向だ。円は先週末、主要20カ国(G20)財務相中央銀行総裁会議を控え92円台まで上がっていた。

ロイター通信は、「日本がG20会議で積極的円安政策に対する免罪符を受けると市場が合理的に反応した」と伝えた。そのため「上半期中に1ドル=100円台まで下落」との予測がよみがえった。

円の追加下落が予想され韓国など主要競争国が緊張している。当初G20の合意文には構造的な欠陥があった。加盟国の財務相と中央銀行総裁は直接的な外国為替市場介入を禁止した。代わりに自国経済を回復させるために量的緩和などで通貨を膨張させる行為に対しては事実上認められた。ニューヨークメロン銀行の通貨戦略家であるニール・ミラー氏は17日、ロイター通信とのインタビューで「外国為替市場介入や量的緩和とも結果はひとつ、通貨下落だ」と話した。今回の合意文は中途半端という話だ。

これは危険な結果を招きかねない。プリンストン大学のポール・クルーグマン教授は昨年ニューヨークタイムズに書いたコラムで、「外国為替市場直接介入の結果が貿易摩擦水準であるのに対し、“マネープリンティング”の影響は戦争のように深刻だった」と説明した。クルーグマン教授が指摘したのは大恐慌期である1931年以後に広がった通貨戦争だ。当時通貨覇権国である英国が経済回復を理由に大々的なマネープリンティングを行った。手段は金本位制の廃棄だった。金本位制では紙幣(銀行券)発行が金保有量の3〜4倍水準に制限された。

UCバークレー大学のベリー・アイケングリーン教授は「金という鎖を解いてしまった英国は印刷機を回してお金を大量に印刷し、そのせいでポンドが急落して輸出と景気回復につながった」と話した。

だが、その余波で世界の外国為替市場は一大混乱に陥った。日本とスウェーデンなどが相次ぎ金本位制を廃棄した。金本位制に固執したフランスやドイツなどの要求で1933年6月にロンドン経済会議が開かれた。66カ国が参加し競争的な通貨切り下げを防ぐことに合意した。しかし米国が翌34年1月に金本位制から電撃的に離脱した。合意文だけで通貨戦争を防ぐのがどれだけ難しいかを示すものだ。

当時の通貨戦争では勝者と敗者が明確に分かれた。経済回復などを基準として英国・米国・日本・スウェーデンなど先に金本位制を捨てた国々が大恐慌の泥沼から早く脱出した。これに対し金本位制を維持したフランス・ドイツと当時の新興国は苛酷な代価を払わなければならなかった。アイケングリーン教授は、「フランスは金が流出するか、ドイツは殺人的インフレが再発するか、新興国は外国資本が引き上げるかと恐ろしく金本位制を素早く投げてしまうことができなかった」と説明した。

それなら今回の戦争の敗者はどこだろうか。米経済専門チャンネルのCNBCは、「ユーロ圏を有力な敗者に挙げる専門家が多い」と伝えた。欧州中央銀行(ECB)が最大株主であるドイツ連邦銀行の強い反対のため量的緩和や政策金利引き下げがしっかりとできずにいるためだ。その結果ユーロ圏は景気低迷が続くにもかかわらずユーロが上昇する二重苦に陥っている。4カ月にわたり政策金利を据え置いた韓国銀行が参考にすべき問題だ。


(私のコメント)


日本の円安に対して韓国があちこちにクレームを付けまくっていますが、今まで韓国がしてきたことであり、韓国のウォン安誘導の方が悪質だ。しかし通貨は安ければいいというものでもなく、適正価格水準に収まるのは理想的だ。しかしドルとユーロの切り下げ合戦が行なわれて、円が集中的に買われて来た。日本だけが大規模な金融緩和をせず実質金利も高かったので円が買われて1ドル=75円まで円高が進んだ。

安倍内閣の可能性が出てきた時点から株価や為替が動き始めて、円安株高が進んだ。政策としては民主党と大して変わらないのでしょうが、日銀を民主党は動かす事ができなかった。現在の白川総裁を選んだのは民主党であり、本命だった武藤氏は大蔵省出身だとして反対したのも民主党だった。白川総裁の金融引き締め政策で民主党政権は息の根を止められたのであり、自業自得だ。

元々日本の円高は、投機的な買いで上がっていたのであり、日本の原発が全部止まって火力発電用の燃料輸入で貿易収支は赤字になっていた。1月は過去最大の1兆6000億円の赤字幅になったそうですが、状況的にも円安になる状況は整っていた。ジョージ・ソロスは円安投機で大儲けしたそうですが、抜け目の無い人はちゃんと見ている。市場が動いたのは日銀の白川総裁の任期が終わる事も重なって動いたのですが、新しい日銀総裁が誰がなるかでも今後に影響がある。ただ日銀出身者を総裁にすべきではなく、インフレターゲットに理解のある人が望ましい。

以前の株式日記でも、2010年3月22日に「韓国では3%のインフレターゲット政策でウォン安で韓国の輸出は快調で、
日本はデフレターゲット政策で円高が定着して、日銀は韓国を見習え!」と題してかきましたが、日本はそれと同じ事をやっているに過ぎない。韓国当局は自分の事は棚に上げて日本を批判していますが、中央日報も韓国が今までしてきた金融政策のことは書いていない。

日銀の政策は、戦前における金本位制時代の政策を引きずっており、産業構造が大きく変化して生産性の向上に金の生産が追いつかなくなり、英国は金本位制を破棄して紙幣の大増刷を行なった。それに対してドイツは金本位制に拘って大恐慌の泥沼にはまってしまった。つまり戦前においても通貨の切り下げ合戦が行なわれて、日本は金本位制を捨てていち早く大恐慌から脱出する事ができた。ドイツはナチスが台頭して大恐慌から脱出しましたが遅すぎた。

最近の為替では、日本の円安の影響がユーロ高を招いていますが、ドイツもユーロを売って円を買っていたのだろう。ユーロ安によってドイツが一人勝ちでしたが、最近の円安ユーロ高でドイツのメルケル首相が悲鳴を上げている。おそらく円安ユーロ高を仕掛けているのはジョージソロスのような投機筋なのでしょうが、アメリカもユーロを揺さぶる為に円安を容認しているのかもしれない。

更には米中対決がはっきりと浮かび上がってきましたが、中国はドルに対してなかなか切り上げようとはしませんが、円高による日本からの投資も促してきた働きがあった。しかし尖閣や南シナ海をめぐる争いは米中の利害が対立して、それに対して日本の円安を容認する事で、中国からミヤンマーなどへのASEANシフトの流れが鮮明になって来た。困るのは中国や韓国であり、ASEANに投資が行ってしまう。

韓国のウォンや中国の元は円に対して相対的に高くなり、国際競争力がなくなってくる。しかし中国ではインフレと賃金のアップでコスト競争力がなくなってきている。韓国もウォン安で国際競争力は高くなったが、輸入物価の値上がりで国民生活は苦しくなった。日本も円安が続けば輸入物価の高騰が避けられない。灯油も高くなったしパソコンのハードディスクも高くなった。しかし日本の円がやすくなっても東南アジア諸国の通貨はもっと安く、灯油などの燃料は高くなっても輸入工業製品が高くなることはさほど無いだろう。

問題は韓国経済ですが、ウォン高は輸出企業の業績に直結する。韓国経済はサムスンに依存しているとも言えるのですが、サムスンはグローバル化が進んでいるのでウォン安が直撃する事はありませんが、自動車などは影響が大きいだろう。日本の自動車も円高では下請企業が苦しめられましたが、円安で部品を国内で調達したほうが有利になるケースが増えてくる。今では中国へ否が応でも工場を移さざるをえませんでしたが、円安が長引けば下請け中小企業が助かる。


 

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