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どのような政策をするべきか。財政出動をする。金融緩和をする。それはいいことかもしれません。
しかし、その前に、これからの日本を考えて、まず最初に、「ビジョン」というものを示さなければいけないのです。
ヨーロッパ型の大きな政府か。アメリカ型の小さな政府か。
日本が取るべきものは前者のほうだ。
しかし、政治家、官僚、財界人、マスコミ人。これらの日本のパワーエリート達は、後者のアメリカ型の小さな政府を望んでます。
正確にいうと、彼らは、”中くらいの政府”と”小さな政府”の”間”くらいのものを望んでいます。
だから、日本の権力者という権力者が、皆、そういったアメリカ型に”近いもの”を望んでいるのだから、日本はそっちのほうに行くでしょう。
「もうすでに、中くらいの政府と小さな政府の間くらいになってるんじゃないの?」と、言われる方もいらっしゃるかと思いますが、これからはさらにアメリカ型に近づいていきます。徐々にですけどね。
しょうがない。どうにもならない。
じゃあ、もうこの人達のことはいいから、この人達のことはほっといて、ちょっと私なりのビジョンというものを示させて頂きます。
で、大きな政府か、小さな政府か。これ、間違いなく、日本は、ヨーロッパ型の大きな政府をとるべきなんですよ。
長いスパンで、日本の経済を良くしようと考えるとき、大きな障壁になるものがあります。
「少子高齢化社会」です。
高齢化社会だから、老人が増え続けば、当然、医療・福祉・年金などの「社会保障費」が膨らみ続きます。
社会保障費が膨らみ続けば、増税は避けられません。
増税も増していくばかりなら、消費は冷え込み、経済は悪くなるばかりになります。
そして、この難解すぎる問題を解いてくれるマジシャンはいません。
民主党や自民党の清和会が、アジアから、1000万人とか2000万人規模の移民を受け入れて、高齢化社会をカバーすると言ってますが、
そもそも、雇用がないのです。雇用がないんですよ。今の日本には「雇用」というものがないのだから、そんな無一文の中国人を日本に入れたって、ただ大量のホームレスと犯罪が増えるだけなのです。
で、移民の受け入れはともかく、”政治家””官僚””マスコミ人”といったパワーエリート達は、高齢化社会によって膨大する「社会保障費」を削減しまくりたくてしょうがないわけですけど、日本は議会制民主主義の国です。
官僚やマスコミ人は、庶民のことなんかなにも考えなくてもいいのですが、政治家は”票”が命。
政治家は”票”が命だから、できるだけ敵を多く作りたくありません。
敵を多く作れば、自分たちは選挙で落選してしまう。
だから、政治家は自分の保身のために、犠牲者をきょくりょく少数派に限定しておきたいのです。
そうすると、パワーエリート達は、増税と歳出削減(社会保障費削減)のバランスを考えるのです。というより、もうすでに考えてるのです。
犠牲者はあくまでも少数派に。そのうえで、どれだけ歳出削減ができるか。と。
”票”と”経済”のことを考えて、ある程度の中間層は確保せよ。
中間層への痛みはきょくりょく小さめに。
ターゲットはあくまでも貧困層だ。
貧しい者をさらに貧しくさせればいいだけのこと。
彼らは、このように考えているのですが、
しかし、このような形も、いつまでもつのか。
あのですね、
もったって、あと10年くらいなんですよ。こういう考えは。
社会保障費を削減しまくりたい。と言っても、限度があるわけですから、そのような中途半端な緊縮財政をしたって、しょうがないわけです。
アメリカの出生率は2,0に対して、日本は1,39。で、この日本の出生率は、40年くらい前からずっと減り続けているのだから、つまり、日本の少子高齢化社会は永久に続くのです。
「アメリカの出生率が2,0って、それは中南米からの移民が多いからじゃねえの?」と、言われる方もいらっしゃるかと思いますが、確かに、ヒスパニック系の女性の出生率は2,5と高いわけですが、それでも白人女性も1,8と比較的高めなんですよ。アメリカは。
で、これからの経済のことを考えると、日本にはこれらの「少子高齢化社会」という大きな問題があります。
繰り返しになりますが、少子高齢化社会によって、医療・福祉・年金などの社会保障費が膨らみ続けます。
社会保障費が膨らみ続けば、増税は避けられません。
社会保障費が膨らみ続けば、それに比例して、増税も増し続けるわけですから、
消費は冷え込み、日本の経済は、ただただ悪くなる一方なのです。
「消費税増税」と「歳出削減」。この緊縮財政というものが、どれだけ不況を深刻化させてしまうことは、
橋本構造改革で、思い知らされてるじゃないですか。
そして、もう一つ問題があります。
みなさんも、よく意識されてる 「BRICs」の台頭です。
まぁ、とりわけ中国とインドですね。
こういった新興国が、これからどんどんどんどん伸びていくわけです。
ようするに、「少子高齢化問題」と「BRICs」の台頭によって、
日本の経済は、ゼロ成長どころか、これからはマイナス成長になっていきます。
これからの日本の経済は、マイナス成長になっていくんですよ。
なぜなら、よく言われてるとおり、経済というのは、”限られたパイの取り合い”だからです。
じゃあ、日本はそうやって徐々に貧しくなっていくわけですけど、そうやって貧しくなっていく中で、アメリカ型というより、むしろ中南米や東南アジアに近いような貧富の差の激しい国になっていくのが良いのか、
それとも、ちょっと貧しくても、”和の国”らしく、その貧しさを、皆で、共有していくような社会にしていくことが良いのか、
そういったことを考えていかなければいけないわけですよ。
10年〜20年後のパワーエリート達が選択するのは、前者のほうなんですけどね。
だから、日本はそういう国になっていくんですけど、とりあえず、いちおう私なりのビジョンというものを書いておきます。
ですから、私は、総論としては、日本は、ヨーロッパ型に近い、社会民主主義の国にすべきだと思っています。
どこの国でも、金持ちと貧乏人は両方います。その昔、日本も一億総中流社会と言われていた時代がありましたが、やはり、金持ちと貧乏人は両方いたんですよ。
ただ、金持ちと貧乏人の両方がいても、昔の日本は、その”差”というものが、今と比べれば、それほどなかった。それは”所得”や”資産”だけではなく、なんといって表現したらいいかわからないのだけど、とにかく全体的にその”差”が、小さいものであった。
で、その差が小さかった理由は、1つは”税制”。2つ目は”保護主義”。3つ目は”田中角栄以後の公共事業”。この3つなんですよ。
ようするに、この3つで、日本の一億総中流社会というものは守られていたのです。
で、各論にいきます。
まず、その”税制”。再三言いますが、少子高齢化社会によって、社会保障費が膨らみ続きますので、増税は避けられません。
ただ、税金というのは色々あるので、まずは金持ちから取らなければいけません。
で、私が提案する金持ち増税は2つあります。
まずは、所得税の最高税率を80年代までと同じように、所得税と住民税を合わせて80%までに戻します。
これからの日本は消費税増税の雨あられになるわけですから、お金持ちさんにはこのくらいは我慢してもらわなければ困ります。
そもそも、昔はずっと、所得税+住民税の最高税率が80%程度だったわけですから、「金持ちの働く気力がなくなる」なんて言い訳はできないんですよ。
で、あと、もう一つは、「金融資産課税」です。
みなさんもご存知のとおり、日本の金融資産は、約1400兆円あります。そこに毎年、1%課税するんです。
そうすると、単純に計算すると、1年間で、14兆円の税収がとれます。単純に計算すればですけどね。
で、これ、やっぱ反論する人がいるんですよ。強く反論する人がいます。
御用学者とか御用評論家とか、そういう輩をテレビに出す御用マスコミとかです。
でも、日本の金融資産1400兆円あって、そのうちの約6割を”老人”が持ってるんです。
つまり、金融資産1400兆円のうち、850兆円くらい”老人が持ってるんですよ。
老人は金を持ってても、若い人みたいに消費をしない。
金を使わないから、老人が死んだ後の財産は、その子供が受け継ぐ。
金持ち老人としては、子孫にできるだけ多く美田を残したいのだろうけど、これからの日本は消費税増税を中心とした"庶民増税"が十二分にされていくわけですから、このくらいの資産課税は甘受してもらわなければ、貧乏人は困るんです。
「おいおい、サッチャーが言っただろ。金持ちを貧乏人にしたところで、貧乏人が金持ちになるわけじゃねえんだよ!! 日本の金持ちはみんな海外に逃げていくぞ!!」 と言う人がいるかと思いますが、
この程度の金持ち増税で、金持ちは貧乏人にならないし、金持ちは金持ちだけに、どうこうしたって金持ちなんですよ。 ましてや、貧乏人が、この税制で、金持ちになることなんかないわけですし。
むしろ、これからの日本は、”消費税大増税時代”に突入していくわけですから、それだけ貧乏人は大きな大きな負担を背負っていくことになるわけですから、 このくらいの金持ち増税は甘受してもらわなければ、ほんとに困るんです。
で、海外に逃げたいお金持ちは、どうぞご自由に海外に出て行ってください。
で、仮に、この税制が施行されるなんてことがあったら、当然、”タンス預金”などは「脱税」になりますので、あしからず。
だから、税制の、金持ち増税に関しては、この2つです。
で、あと最低賃金です。
これは全国統一で、1000円にするべきなのです。
最低賃金を上げると、中小・零細企業が困る。と言う人がいますけど、これからは消費税が上がりまくるのだから、中小・零細企業にとってはそっちの負担のほうがぜんぜん大きくなるわけですから、こんな最低賃金がどうのこうの言ってる場合じゃなくなるんですよ。
だから、そういうのは関係なくなるから、最低賃金はヨーロッパ並に1000円に上げるべきなのです。
最低賃金を1000円に上げることによって、日本は明るくなるんです。最低賃金を1000円に上げることによって、日本はかなり明るくなるんですよ。
あと、他にもあるんですけどね。
企業の海外移転に対する規制や、今の大企業の”行き過ぎた内部留保”に対する厳罰化などです。
ようするに、もし、私が先ほど言った、
「ちょっと貧しくても、”和の国”らしく、その貧しさを、皆で、共有していくような社会」。を目指そうとするのであれば、
それは、どなたかも言われてるように、これからの日本は「賢い保護主義」というものを行っていかなければいけないのです。
このように、日本は、すでに貧しさの傾向が出てるんですけどね・・・。
http://www.garbagenews.net/archives/1913236.html
電卓もって、計算してみましょう。
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