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安倍政権の円安政策に懸念 独与党幹部 G20メンバーの反発警告 
http://www.asyura2.com/13/hasan79/msg/128.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 1 月 24 日 09:22:00: igsppGRN/E9PQ
 

http://www.sankeibiz.jp/macro/news/130124/mcb1301240503013-n1.htm
2013.1.24 05:00 SankeiBiz


 独与党キリスト教民主同盟(CDU)の幹部、ミヒャエル・マイスター議員は22日、円相場を押し下げようとする日本政府の行動は他の20カ国・地域(G20)メンバーからの報復を呼び、脆弱(ぜいじゃく)な景気回復を損なうリスクがあると警告した。

 マイスター議員は電話インタビューで、円相場を押し下げることで輸出を後押ししようとする安倍晋三首相の動きは「大きな懸念を呼ぶ」と述べた。マイスター議員は2月7日から日本政府当局者らと会談する予定。ドイツは恐らく、日本に方針を変更するよう働き掛けるため他のG20メンバーの協力を求めるだろうと同議員は述べた。

 「日本の競争相手は何ができるというのか。賢明な態度をとり何もしないか、日本に追随して全員が打撃を受けるような悪循環を作り出すかのどちらかしかない」と語った。

 ショイブレ独財務相も16日に下院での演説で日本の金融政策を批判。世界の金融市場に過剰な流動性を注入することになると論じた。独連邦銀行のバイトマン総裁は21日フランクフルトでの講演で、安倍首相が円相場を政治問題化するリスクを指摘した。また、マイスター議員は円安が輸入物価を押し上げるため、経済効果は短命に終わる可能性があると指摘した。「日本経済の真の問題は構造的なもので、必要なのは構造的な解決策だ。為替市場に干渉することではない」と説いた。

 ドイツ商工会議所連合会(DIHK)のチーフエコノミスト、アレクサンダー・シューマン氏は、スイスのダボスで開かれる世界経済フォーラム(WEF)年次総会で日本の政策について話し合われるだろうと述べた。日本銀行が政府に押されて無制限に日本国債を購入するような決定は「危険がいっぱいの火薬箱」のようなものだと警鐘を鳴らした。(ブルームバーグ Brian Parkin)


 

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コメント
 
01. 2013年1月24日 12:06:59 : Pj82T22SRI

>日本経済の真の問題は構造的なもので、必要なのは構造的な解決策だ。為替市場に干渉することではない

ポジトークが入ってはいるが正論だな

>日本銀行が政府に押されて無制限に日本国債を購入するような決定は「危険がいっぱいの火薬箱」のようなもの

これも、日銀が、今は辛うじて持ちこたえているが、総裁が変わり、日銀法が変われば、まさに爆発するリスクはある

円安インフレで財政赤字はどんどん膨張し、一方で無制限に緩和したら、一体、どうなるのか歴史的な実験として見ていたい気もするが、

国債暴落のリスクは日本にとって大きすぎるから、安倍自民党も、参院選過ぎあたりで方向転換しそうだ

その場合は、また円高株暴落となるか、それとも世界景気次第では円安・国債下落の流れは止まらないのか、興味深い


02. 2013年1月24日 12:32:01 : Leq45E6jPg
日本がじたばた試行錯誤した余波で、欧米財政の破綻が偶発的に起きなきゃいいが・・・・

米国財政はもう既にゾンビそのものだし、EUだって独仏二国だけで支えているようなもの。

もう金融マフィアも市場をコントロールできない状態になっているんじゃないか?
でなければ互いに欲の張り合いで収拾が付かないか?

十数京円の不良債権って、どんだけなんだよ。世界中の人が何百年かけても穴埋め
できないよね。

ソ連崩壊に続き資本主義の終焉にも我々は立ち会うことになるのだろうか。


03. 2013年1月24日 21:04:40 : xEBOc6ttRg
2013/01/24 12:22 pm
世界のエコノミストはアベノミクスに満足=WSJ調査

過去20年、世界のエコノミストからは総じて日本に関して前向きな発言はほとんど聞かれない。近年は注目されることがあるとしても、失政がいかなる事態を引き起こすかに関してであり、訓戒や危機の予兆、実験台として取り上げられることがほとんどだった。


Associated Press
(左から)日銀の白川方明総裁、甘利明経済再生担当相、麻生太郎財務相、安倍晋三首相(22日)
ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が先月、米国を中心とするエコノミストに世界の5大中央銀行総裁の格付けをしてもらったところ、日本銀行の白川方明総裁は圧倒的最下位となった。シングルAの評価を得られなかったのは白川氏だけだ。4分の1のエコノミストがBを付け、残りはC、D、Fのいずれかだった。

だが、それら手厳しい日本に関するエコノミストの見方も、今は多少楽観に転じているかもしれない。WSJは先週、21人のエコノミストを対象に臨時調査を実施し、安倍晋三新政権下での変化に対する見通しを評価してもらった。この(明らかに非科学的な)サンプルには先月の調査で白川氏に落第点を付けたエコノミストらのほか、日本の著名アナリストも含まれている。

安倍氏の首相選出は日本経済にとっていいか、悪いかとの質問に対しては、15人(71%)がアベノミクスに賛意を示し、5人が「あまり変化はない」と回答、「非常に悪い」と回答したエコノミストはわずか1人だった。

安倍氏にプレッシャーをかけられることで日銀は今年、効果的に物価引き上げと景気促進に取り組めると思うかとの問いに対しては、14人(67%)が思うと答えたが、6人(29%)が新政策は「逆効果」になると警戒感を示した。

また、55%が金融政策のシフトは「日本のデフレ退治における転換点となる」と答えた。

ただし、この調査が実施されたのは21〜22日の金融政策決定会合の前だ(日本経済の前向きな変化を主張するどの記事にも何らかの『ただし』が必要だ)。今回の会合には広く期待が寄せられており、日銀ウオッチャーは安倍氏からのプレッシャーを受け、今回は大きな変化があるだろうと心から期待していたが、日銀はまたもや彼らを失望させる方法を見いだした。

最も興味深い答えは、アンケートへの回答を拒否したエコノミストのものだ。シカゴ大学の経済学者で白川総裁を長年批判してきたアニル・カシャップ氏は「日銀が本当に政策をシフトしたかどうか判断するのは時期尚早だ」と述べた。ただし、「日本の長引くデフレの責任を日銀に負わせ、それを是正するためのツールが日銀にはあることをあらためて示したことについては安倍氏は正しい」と述べ、さらに「日銀の次回会合で何が決定されるかにかかわらず、次の日銀を主導するのが誰になるかを見極めるまで、デフレ脱却のため必要な措置を彼らが実行するかどうか分からないと思う」と語った。

記者:Jacob M. Schlesinger

英語原文はこちら≫

アニル・カシャップ, アベノミクス, エコノミスト, 白川方明, 金融政策, 安倍晋三, 日本銀行


04. 2013年1月24日 21:08:44 : xEBOc6ttRg
2013年 1月 23日 11:27 JST
日銀緩和決定に懐疑論も−デフレ脱却から程遠いとの見方 
By MEGUMI FUJIKAWA, TATSUO ITO AND TAKASHI NAKAMICHI


Agence France-Presse/Getty Images
日銀政策委員会(22日)
【東京】安倍晋三首相は、低迷する日本経済テコ入れのため、従来以上に果敢な金融緩和措置を講じるとの約束を日銀から取り付けたことについて「画期的」と称賛した。

しかし市場、アナリスト、そして日銀政策委員会のメンバーの中にも懐疑的な見方があり、日本経済はデフレとの長い戦いで転換点を迎えるまで依然として程遠いとの見方を示している。

 日銀は22日、デフレを脱却するまで金融資産買い取りを「無期限」に実施することを受諾し、政府との共同声明で2%という確固としたインフレ目標(ターゲット)を初めて採用した。政府はこれを日銀の大きな変化と評価した。


Asian markets ended mixed after Japan's central bank announced measures aimed at ending decades of deflation. The WSJ's Jake Lee tells us why the market isn't yet convinced the country's staggering economy can be turned around.
 日銀は、消費者物価は3月末までの今年度に0.2%下落、来年度はわずか0.4%の伸びにとどまると予想しており、この2%上昇という目標に到達すれば、日本経済にとって大きな変化になる。

 安倍首相は共同声明発表後に記者団に対し、これが大胆な金融政策の見直しであり、画期的な文書だ」と述べた。同首相は「これはマクロ経済政策のレジームチェンジ(体制転換)だといえる」と語った。

 安倍首相の側近は、今回の日銀の決定によって、中銀の独立性を制限するための日銀法改正の必要が減じたと述べた。自民党は日銀法改正も辞さないと警告していた。

 しかし市場の反応は、この日の日銀政策決定会合の結果を長い間予想していただけに、もっと冷静だった。最近2010年4月以来の高値をつけていた日経平均株価指数は、午後の共同声明発表のあと前日終値比0.4%安で終了した。

 外為市場では、安倍氏の日銀バッシングに伴い対ドルで過去2カ月間に約10%下落していた円が再び上昇に転じた。円は22日の東京市場で2%高となり、1ドル=90円台だったドルは88円36銭の安値を付けた。

 ロンドンに本拠を置くキャピタル・エコノミクスの主任グローバルエコノミスト、ジュリアン・ジェソップ氏は顧客に向けて、「ここ(発表された施策)には大胆な措置はほとんどない」と述べ、「2%という新たなインフレ目標を実現するため、『無制限の緩和』が大々的に発表されたが、日銀によるきょうの政策変更は多くの点で期待を裏切るものだった」とした。

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 一部のアナリストは、22日の政策決定会合は、せいぜい安倍政権下での日銀の変化の始まりにすぎず、日銀の抜本的な姿勢の変更は、任期切れに伴って安倍首相が白川方明総裁や副総裁を入れ替えられる4月までは起きないとみている。

 白川総裁は長年、経済テコ入れのため日銀がさらに多くのことができるという見解には懐疑論を公然と表明してきたし、安倍首相が提案している諸政策は有益であるより有害だと警告してきた。

 今回、白川総裁は安倍首相の全体的な処方せんをのむことで方針転換したかにみえた。だが、それでも重要な裁量の余地をなんとか確保した。同総裁は共同声明発表後の記者会見で、金融政策の新たな決定は、安倍首相が大胆な規制上、制度上の改革を断行するという、もっと幅広い「成長戦略」を採用しない限り機能しないと繰り返し述べた。

 シカゴ大学の経済学者で白川総裁を長年批判してきたアニル・カシャップ氏は「日銀が本当に政策をシフトしたかどうか判断するのは時期尚早だ」と述べ、「次の日銀を主導するのが誰になるか見極めるまで、デフレ脱却のため必要な措置を彼らが実行するかどうか分からないと思う」と語った。

 多くの投資家やエコノミストが日銀を操ろうとする安倍首相の異例な圧力を称賛する一方で、同首相が日銀の独立性を損ない、日本の金融政策形成において政治が経済を凌駕する危険性があると懸念の声を上げる向きもある。とりわけ心配なのは、政治家が経済刺激のためだけでなく政府支出と借り入れを増やすのを容易にするため、日銀に圧力を掛けて国債を大量に購入させることだ。これは、日本にとって有害になりかねない。日本の政府債務は既に経済規模の2倍に達しており、世界最高の比率になっているからだ。

 国際通貨基金(IMF)のラガルド専務理事は先週、日本政府の新経済政策に関する討議で、インフレ目標は「中銀の独立性が明確であるならば、それ自体よいことだし、興味深い」と述べた。しかし、安倍首相の諸政策に一つ「欠けている」ものがあると指摘、日本の借り入れを抑制する策も盛り込むべきだったと警告した。

 今回の決定を具体的にみると、日銀は初めて「期限を定めず資産を買い取るオープンエンド方式」を採用すると鳴り物入りで発表した。2%の物価目標を達成するのに必要とみられる限り金融資産の買い取りと実質的なゼロ金利政策を実施していくという、一見、劇的にみえる約束だ。これまで日銀は1%のインフレの目途(ゴール)を目指し、資産買い入れを続けてきたが、その買い入れは今年度末で終了する予定だった。

 しかし華々しい発表の陰で、アナリストたちは、文言は強いが具体的な措置はほとんどないと指摘。新プログラムの下での資産買い取りは2014年まで開始されることすらなく、今年末までの現行緩和プログラムに変更は一切ないと述べている。

 三菱東京UFJ銀行はリポートで、日銀は達成しなければならないインフレ水準を2倍にしたにもかかわらず、「実質的に、日銀はおおむね(債券買い取りの)現行ペース維持を約束している」と述べている。またモルガン・スタンレーの日本担当チーフエコノミスト、ロバート・フェルドマン氏は「『無制限の』というのは金額ではなく期間を指している」とし、政府は日銀の対応に「満足」するのではなく「怒る」べきだと付け加えている。

 日銀は声明で、来年から毎月13兆円の国債を買い入れる方針を表明した。しかし、この期間内に満期となる国債の金額を考慮すると、増額分は通年で10兆円にとどまる。現在実施されている資産買い取りプログラムの下での買い入れ予定残高101兆円から、わずかに増加するだけだ。

 インフレ目標に関しても白川総裁自身、「2%のインフレ目標を達成するには相当思い切った努力が必要だと思う」と述べ、目標達成のため政府も経済の潜在成長力を引き上げる努力が必要だと語った。

 白川総裁は、政策決定委員会内部でも、こうした高いインフレ目標は金融政策の信頼性を損なう恐れがあるとの懸念があったと述べた。

 安倍首相に日銀に追加緩和させるための他の方法もある。副総裁2人の任期は3月に切れるし、白川総裁の任期も4月に到来するためだ。

 しかし22日の日銀会合は、こうした日銀幹部の交代が安倍首相の期待するような効果を得られないかもしれないことを示唆している。9人の政策委員会審議委員のうち、最もハト派で安倍首相の緩和要求を支持すると予想されていた2人の委員が2%のインフレ目標は非現実的だとみているからだ。この2人は佐藤健裕、木内登英の両委員で、インフレ目標に反対票を投じた。

  アジア諸国では、日銀の一段の緩和姿勢には賛否両論だ。投資資金の流入が期待できる一方、資産・負債のバブルを招く可能性があるからだ。

 インドネシア財務省で財政政策を担当するバンバン・ブロジョネゴロ氏は、緩和政策が日本の内需を刺激し、同国の対日輸出を増やすと期待する。

 メリルリンチ日本証券のチーフエコノミスト吉川雅幸氏は、グローバルな金融危機を受けて欧州の銀行がアジア諸国から撤退したあと、日本からの投資が地域の金融市場の安定に寄与してきたと指摘。その上で、資金の流れが大きくなりすぎると問題を起こしかねないと警告した。


05. 2013年1月25日 01:06:10 : xEBOc6ttRg
【第11回】 2013年1月25日 
【テーマ9】日本国債は暴落するか
日銀の買い支えで13年は楽観
それから先はいまだ視界不良なり
 去る1月22日、ついに日本銀行がインフレ目標を導入した。にもかかわらず、翌23日の国債価格は小動きに終始した。「失望したと言う人もいれば、予想通りという人もいる」(メガバンク運用担当者)。

 インフレ目標の導入でデフレ解消に向かうと予想されれば、金利は上昇(国債価格は下落)するはず。一方、日銀がインフレ目標達成のために、金融市場関係者が驚くほどの国債買い入れを発表すれば、国債価格は上昇(金利は下落)したかもしれない。

「現白川総裁では、この程度の緩和しかできない。次期総裁がだれで、どのような政策を打ち出すかまで様子見。これから2ヵ月間やることがなくなった」(同担当者)。どちらにも振れなかったということは、国債市場は結論を先送りしたことを意味する。

「株高」「緩やかな金利高」「円安」が
2013年のメインシナリオ

 一方、為替は円高、株は下落した。材料出尽くしで、昨年末から続いた熱狂も小休止といったところだ。だが、安倍政権が誕生して、経済政策の枠組みが大きく変わることは間違いない。それが国債市場にどのような影響を与えるのだろうか。

「超金融緩和」「財政出動」「成長戦略」の3本の矢からなる「アベノミクス」。そのアベノミクスが描くベストシナリオは超金融緩和(インフレ目標)→円安・輸出増加、株高→設備投資の増加→景気回復→持続的な成長軌道への復帰→税収増加→財政再建の進展である。いま国債市場の運用関係者が描く、2013年のメインシナリオは、「株高」、「緩やかな金利高」、「円安」。目先のシナリオは、アベノミクスに乗っている。

 その「読み」はこうだ。2014年4月からの消費増税は、景気の回復が条件となっている。判断するのは今秋だ。このため安倍政権としては、公共投資という力技を駆使しても、この4月〜6月期のGDP成長率を上げにかかる。消費増税が決まれば決まったで、今度は増税前の駆け込み需要が発生するから、13年(あるいは13年度)の景気は強い。

 一方、積極財政で国債発行が増えることに対して、消費増税が悲願の財務省も抵抗できない。それで国債の発行額は増加するものの、インフレ目標を採用し、新総裁を迎えた日銀が、その実現のために超金融緩和を実行し、市中から国債をジャブジャブ買い入れる。本来なら景気が強い分、金利は上昇するはずだが、日銀の国債購入のおかげで国債価格が急落(金利は急騰)することはない。

依然として強い
国債へのニーズ

 日銀による国債の買い入れ増加ばかりでなく、需給面で国債価格を安定させる要因がある。国債を大量に保有しているのは、銀行をはじめとする金融機関、生命保険会社、公的年金や郵貯グループだ。

「2003年のVar(バー)ショックのように、長期金利が1.5%も2%も上がることはあり得ない」。あるメガバンクの運用担当者の見立てである。Varとは、金融機関が採用しているリスク管理の手法のこと。各金融機関は同じようなリスク管理手法を採用していたため、03年の夏に一部の銀行の売りが売りを呼ぶ状態になって、国債価格が暴落(金利は急上昇)した。

 件の運用担当者によれば、当時と今では、銀行の運用・調達構造が大きく変わっているという。当時、メガバンクで預貸率は約8割だった。預貸率とは貸出金(運用)を預金(調達)で割った比率で、預金のうちどれくらいが、運用として貸出に回っているかを示す。それが足元では、長期の経済停滞を反映して約6割に低下している。

「2003年当時は金利が上がれば、資金を調達するために国債を売った。今は大幅な預金超過の状態。ある程度、長期金利が上がれば、むしろよい運用先として国債に対する需要は高まる」

 つまり、03年当時、国債運用はある意味で、一時的な余裕資金の運用先だったが、預金がジャブジャブに余っている現状では、貸出が少々増えても対応できるし、むしろ国債は重要な運用対象そのものになっているというわけだ。

 金融機関自身にも国債に対する需要があるし、日本銀行も買ってくれるから、需給面で不安はない。だから、今年に国債の価格が暴落することない――というシナリオと相成る。

3%成長でも財政赤字は続き
国債残高は増え続ける

 しかしである。14年以降となると、まだだれも国債市場の行方を見通せない。視界不良の一言に尽きる。

 現在、「アベノミクス」に対する期待で、日本国内は明るい雰囲気が高まっているものの、足下の財政状況は依然として厳しい。日本総合研究所の予測によれば、名目成長率1.5%を前提にした場合、2020年でプライマリーバランス(基礎的財政収支)は約18.5兆円、財政収支は約53兆円の赤字(収入不足)となり、公債(国債)の残高は約1000兆円の大台に乗る。ちなみに、財務省の予想では13年末の公債残高は約733兆円となる。

 成長率が3%に高まった場合でも、プライマリーバランスは約11.4兆円、財政収支は約50兆円の赤字となり、公債残高は約991兆円となる。試算では、2016年以降の財政支出は、社会保障費が毎年3%の増加、他の支出は横ばいと、かなり手堅い財政運営がなされるという前提を置いているにもかかわらず、だ。

 プライマリーバランスとは、国債の償還費と利払いを除いた財政支出と国債発行による収入を除いた税金などの収入を比べたもの。家庭で言えば、借金の元本と利息の支払いを除いた日常の支出を、夫(あるいは夫婦)の給料でどのくらい賄えているかを示す。つまり、日本の財政は給料を上回る日常の支出があるため、その赤字を埋めるために、国債という借金が増え続けている。

 それだけではない。プライマリーバランスがバランスすれば(支出と収入が等しくなれば)、それ以上、国債の残高は増えないと思っている人も多いが、この理解は誤り。国債費(国債の償還費+利払い)があるため、その分も国債の発行で賄わなければならない。すでに、借金の返済のために新たな借金をしなくてはいけない状態にあるのだ。今後、プライマリーバランスを何とかバランスさせたとしても、この状態は続く。これが財政全体の収支(財政収支)の赤字が、プライマリーバランスの赤字を大きく上回る理由でもある。

資金調達の期間も
どんどん短期化

 さらに財政状況の悪化を示しているのが、調達構造の短期化。国債の償還年限がどんどん短くなっているのだ。OECDの資料によれば、財政危機に襲われたギリシャで長期債の割合は53%、スペインが61%、財政状況の安定しているドイツでも59%なのに対して、日本は32%しかない(図表参照)。


拡大画像表示
 もちろん期間が長くなれば、国債の金利も高くなるから、期間が長ければいいというものでない。だが、調達期間が短いと「金利が上がった時に、利払いが急速に増える可能性がある」(日本総研・河村小百合調査部主任研究員)。短期間で国債の償還期限が来るから、政府に対する信用がガタ落ちすれば、資金調達=借り換えにさえ苦労するかもしない。

 この動きと符合するかのように、メガバンクは保有する国債の満期構成も短期化させている。「保有国債のデュレーション(平均回収期間)は、2年を切っている。金額ベースで、1年以内がほとんどを占めています」(別のメガバンクの運用担当者)。

 短期債のウエイトを高めているのは、金利変動の影響を極力小さくするためだ。金利が上がると満期までの残存期間が長い債券ほど価格が大きく下落するからである。メガガバンクの動きはいわば面従腹背。短期ではアベノミクスに便乗するものの、長期的な視野に立つと、その成功に確信を持っていない。

 日銀が12年10月に公表した『金融システムレポート』によれば、金利が2%上昇すると、大手行で7兆円、地域銀行で5.6兆円の債券関連の損失が発生する。体力(自己資本)対比では、地域銀行の打撃が大きい。

財政規律が緩んだとき
Xデーがやって来る

 では、国債暴落というXデーはいつ来るのか。これもまた誰にもわからない。国内の貯蓄残高が国債の残高を下回ったとき、あるいはほぼ同じことを言っているのだが、経常収支が赤字になったときと見る向きもあるが、これは前々からその動きを予想できる。だから、市場の地合いは形成しても、暴落のトリガーになることはないだろう。

 市場の見方でほぼ一致しているのは、トリガーとなるのは財政規律が緩んだと判断される時であり、それを反映する形で国債が格下げになったときだ。

 では、財政規律が緩んだと、何を基準して判断するのか。こう尋ねても明確な答えは返ってこない。例えば、この4月初めに任期の来る白川方明日銀総裁の後任人事。「安倍首相の言いなりになるような人であれば、政府がどんどん発行する国債を、日銀がバンバン買う。つまり、財政赤字を日銀がファイナンスするマネタイゼーションに行き着く。つまり、これから財政規律が緩むと判断されかねない」と言う人もいれば、「まだ金融緩和は足りない。リフレ派の総裁になれば、デフレ脱却から景気回復が展望でき、金利多少上がっても、それはよい金利上昇」と見る人もいる。かように、財政規律が緩んだと判断するかどうかも、簡単ではないのだ。

 2月から3月初旬にも予想される日銀総裁人事、13年度予算編成、7月の参議院選挙、消費増税の帰趨と、財政規律を試されるイベントが続く。それぞれのイベントを市場がどう解釈し、判断するのか。アベノミクスも一時的な景気回復を演出したのち、借金の山だけを残す結果になるのか、成長軌道につながるのか、その帰趨も当然ながら定かではない。

 昨年末以来、市場はアベノミクスを囃し立て、その雰囲気が一夜にして変わることを証明して見せた。ゆえに、財政規律を判断するという「鵺(ぬえ)」のような敵と戦うために、綱渡りのような国債管理政策が続く。これだけが確かに言えることである。

(ダイヤモンド・オンライン編集長・原英次郎)


06. 2013年1月25日 14:32:50 : xEBOc6ttRg
2013年 1月 25日 12:05 JST
中銀はマクロ経済のほころびを永遠には取り繕えない=メルケル独首相
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By HARRIET TORRY

 メルケル独首相は、欧州各国間の経済的不均衡は解決可能だとして「条件付きの楽観的見方」を示したが、失政を原因とする問題の後始末を中央銀行がすることはできないと述べた。

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シティCEO、経営効率の改善に専念
テーマはユーロ危機から成長に移行―ダボス会議
アルプスに差し迫る通貨戦争の脅威
 首相は24日、スイス・ダボスで開催されている世界経済フォーラム(ダボス会議)で「(危機においては)中央銀行が自らの役割を果たすことが重要だ」とし、「中央銀行はマクロ経済のほころびを永遠に取り繕うことはできない」と述べた。

画像を拡大する

Reuters
ダボス会議で演説するメルケル独首相(24日)
 欧州を安定した同盟へと転換させる作業は「短期的な緊急オペではなく、長期的な道のりになる」とし、それには競争力強化に向けた構造改革と財政統合の双方が必要だとした。

 さらに欧州が直面している最大の問題は若者の高い失業率だとした。スペインやポルトガル、ギリシャを例に挙げ、「構造改革が機能し始めるまで橋渡し的な措置の実施」が必要になる可能性があると述べた。 

 また、日本を引き合いに出し、為替操作について「懸念していないわけではない」との考えを示した。

 首相は「全く懸念していないというわけではない。G20(20カ国・地域首脳会議)の協議では、為替レートの操作や政治的影響力に関してかなり敏感になるのは確かだろう。現時点で日本に関して全く懸念がないとは言えない」と述べた。


07. 2013年1月25日 14:34:54 : xEBOc6ttRg
財務相が通貨安競争批判に反論、「為替操作との批判あたらない」
2013年 01月 25日 12:42 JST
[東京 25日 ロイター] 麻生太郎財務相は25日、閣議後の会見で、日銀の金融緩和に対して海外から批判の声があることについて、金融緩和はデフレからの脱却が目的であり、為替操作との批判はあたらないと反論した。

最近の為替の動きは、一方的な行き過ぎた円高の明らかな修正局面との認識を示した。

ドイツのメルケル首相は24日、日本を名指しして金融緩和を通じた通貨安競争に懸念を示した。これに対して麻生財務相は「金融緩和はデフレからの早期脱却が目的で、為替操作批判は全くあたらない」と反論した。

最近の為替動向について、この2カ月間に約1割の円安/ドル高が進んだことや、リーマンショック後に初めて開かれたG20会合時には110円だったことなどを挙げ「これまでに一方的に行き過ぎた円高の動きが、明らかに修正される動きにある」と述べた。

2012年の貿易収支が7兆円に迫る過去最大の赤字となったことについては「欧州・中国向けの輸出が減った要因はあるが、(原子力発電所の稼働停止で)エネルギーコストが高くなった部分が一番大きく影響した」と説明した。

(ロイターニュース 吉川 裕子)


 


通貨戦争は「最大の危険」、ソロス氏が指摘
2013年 01月 25日 11:04 JST
[ニューヨーク 24日 ロイター] 米著名投資家のジョージ・ソロス氏は、米国の金融緩和策を評価したうえで、通貨戦争が経済にとり最大の危険、との考えを示した。CNBCテレビとのインタビューで語った。

ソロス氏は米連邦準備理事会(FRB)による月額850億ドルの債券購入プログラムについて「バーナンキ議長が行っている措置は基本的には適切な政策だ」と評価した。

一方、緊縮財政を実施することで財政赤字に対処するドイツの方針は、金融緩和を目指す他国の方針と衝突すると指摘。「最大の危険は通貨戦争だ」との見方を示した。

そのうえで「他国はドイツと異なった方針を目指している。ドイツは緊縮財政を確信しているが、他国は金融緩和を確信している」と語った。


 


日産・東芝幹部、円高や日中関係について発言=ダボス会議インタビュー
2013年 01月 25日 13:30 JST
[ダボス(スイス) 24日 ロイター] スイス東部ダボスで開催中の世界経済フォーラム年次総会に出席している日本企業の幹部は24日、日本銀行は他の主要経済国からの手がかりを待つことなく、積極的に一段の円安を容認する必要があるとし、1ドル=100円の水準が好ましいとの考えを示した。

また、尖閣諸島の国有化をめぐる日中関係の悪化による売上げ減少に言及し、安倍政権の中国に対する強硬姿勢に懸念を示した。

インタビューでの幹部の発言は以下の通り。

<ドル/円相場について>

◎日産自動車(7201.T)のカルロス・ゴーン最高経営責任者(CEO)

「われわれは今でも、円がハンディキャップとなっている状態にある」

「自然なドル/円相場は1ドル=100円だ。歴史的にも110円だった」

◎東芝(6502.T)の西田厚聰会長

「最終的にわれわれが望むのは為替レートの安定だ」

ドル/円相場1ドル=100円前後が同社に適切。

「問題は米国が何か行動すると日銀がそれにならう点だ。ある主要経済国が行動すると、日銀はそれにならう。われわれは常に追随している」

円高、高い法人税率、国内で大半の原発が運転停止している状況を受けた高い電力コストなどの問題により、東芝は競争力を維持するため、製造部門を国外に移転せざるを得なくなった。

<日中関係について>

◎日産のゴーンCEO

「当社の中国での販売台数は、他の日本メーカーと同様に影響を受けている」

「われわれは今回のような問題があまり多く起きないことを望む。これまでのすべての投資が台無しになっている」

◎東芝の西田会長

「安倍晋三首相は多くの優先事項を抱えているが、最も優先したいのは日本経済の再生だと私は考える」

「中国は日本の最大の輸出市場であり、日本の中国との関わりは安倍首相の経済政策に影響を与えるだろう。首相はこの点について現実的になるだろう」


08. 2013年1月25日 14:35:49 : xEBOc6ttRg
【コラム】アベノミクスは現実性を欠く宗教に近い−ペセック

  1月25日(ブルームバーグ):日本の安倍晋三首相の評価を控える蜜月期間はもう終わりにして、日本経済がブームを迎えようとしているという新首相の考えの現実性を点検してみよう。
まず初めに、私は自分自身が混乱に陥ったのかという思いに駆られたことを話しておきたい。11年間の東京暮らしで私はただ単にどうしようもないほど疑い深くなってしまったのだろうか。自由民主党が改革を訴えながらも実現することができず、無能な指導者がころころ入れ替わるのを見てきた。安倍首相が就任後の数週間に取った措置は、まずは疑ってみることにも利点があるとの信念を取り戻させた。
安倍首相の掲げる政策は日本に対する投資家心理を2009年以来最も強気にさせている。その政策とは、財政を呼び水とし、成長のてこ入れに向け日本銀行をもっと働かせることだ。ブルームバーグの調査では、回答者の約21%は日本が向こう1年間に最高の機会を提供するとみている。同じ調査では、一部で「アベノミクス」と呼ばれる首相の政策について54%が比較的楽観していると答えた。
この調査結果は2つの点で無視し難い。一つは、私の退職年金口座の管理担当者が日本を強気とみる新参者の1人ではないことを心から願うということ。もう一点は、安倍首相の前回の任期(2006−07年)があれほど惨めな結果に終わったことを忘れてはならないことだ。
「歩行器」が必要に
自民党は約20年もの間、無用な橋や道路、トンネル、ダム、空港の建設に金を使い、銀行システムに流動性供給を拡大するよう日銀に迫った。こうした想像力に欠ける政策で日本国民には何が残ったのか。簡単に言うとすれば、対国内総生産(GDP)比率で世界最大の債務残高だ。もっと厳しい言い方をするなら、日本は「歩行器」なしには歩けない国になり下がってしまったということだ。
昔と同じ対処法を単にもう一度試すことに説得力はあるのだろうか。日本経済を独り歩きさせ、さらに全速力で走れるようにすることが安倍政権にできるのだろうか。
デフレは日本の消費者がデフレが終息すると信じるまで終わらない。企業は家計が消費を増やすと思うようになるまで雇用を控える。銀行は融資が不良債権化しないと思えるまで貸し出しを増やさない。13年か14年は12年よりも良くなるだろうと本当に確信が得られるまで、賃金 は上がらないだろう。
安倍首相の積極策に一部の投資家はだまされるかもしれない。ノーベル経済学賞受賞者のポール・クルーグマン氏から支持さえ受けた。多分、日本経済は急速に元気づくだろう。円相場は下落し、日本株は上昇している。だが、これは過去に見られた光景で、その後日本は相次ぐ苦難を味わった。
問題は構造に根差す
安倍首相の政策には何の新鮮味もない。円安のほかに、日本の競争力を中国に打ち勝つほど高めるか、あるいはソニーの衰退を阻止する戦略が首相にはあるのだろうか。新たな移民政策を導入して労働力をもっと柔軟にし、国際化するというアイデアはどうだろう。あるいは若年層に起業を促すのはどうか。貿易のさらなる自由化も一案だ。政治や企業社会で女性の進出を後押しするのも必要だろう。エネルギー政策は、地震のリスクを背負った日本人が不安を抱える原子力発電以外の何かを推進するものでなけらばならない。
日本の問題は構造的なものであり、金融面に根差したものではないことを自民党は把握しきれていない。日銀の白川方明総裁が今週の会見で訴えようとしていたのはまさにこのメッセージだ。安倍首相は2%の物価上昇率目標を日銀にのませた。言うまでもなく白川総裁の対応の結果が分かるのは1年先のことだろう。ただ白川総裁は4月に任期切れを迎え、首相はもっと政府寄りの人物に入れ替えるだろう。
自民党の政策は現在の世界ではほとんど使い道がない固定観念に包まれた宗教のようだ。それも1964年以前なら良かった。この年に開催された東京オリンピックは、日本が第2次世界大戦後の廃虚からそれほど早く復興できるはずがないと思っていた世界をあっと驚かせた。ただ、80年代のバブル経済がはじけると、政策の陳腐化は疑う余地のないものとなった。
日本を取り巻く環境は何もかも変わりつつある。しかし、日本政府の当局者は、1人当たりの所得で日本をアジア1位に導いた教えは今なお有効だと信じ込み、2013年の世界を受け入れることを拒んでいる。日本が巨大な財政支出国家であるとの信仰心は時が経つにつれてますます有害となり、日本の格下げを招く。アベノミクスは現実の政策というよりも宗教に近いものだ。
(ウィリアム・ペセック氏はブルームバーグ・ビューのコラムニストです。このコラムの内容は同氏自身の見解です)
原題:Paul Krugman Embraces Worn-Out Ideas in Japan: WilliamPese(抜粋)


09. 2013年1月25日 14:55:58 : xEBOc6ttRg
円が10年6月来安値、円安容認発言やリスク選好で90円後半

  1月25日(ブルームバーグ):東京外国為替市場では、円が対ドルで2010年6月以来の安値を更新。一段の円安を容認する日本政府高官発言を受け、円売りが再燃した前日の流れが続いている。
午後1時50分現在のドル・円相場は1ドル=90円48銭前後で推移。一時は90円69銭と前日に続き2年7カ月ぶりの円安値を塗り替えた。株高を背景にリスク選好が強まっていることも円売り圧力につながっている。
みずほ証券の鈴木健吾FXストラテジストは、海外の批判に対して、日本の政治サイドは、貿易赤字といったファンダメンタルズ(経済の基礎的諸条件)的な需給面での裏付けを背景に、行き過ぎた円高の修正だとの説明を繰り返しており、円売りの動きが付いていきやすいと指摘。加えて、「CPI(消費者物価指数)でデフレ傾向がはっきり示されたことで追加緩和期待」が生じやすく、もう一段円売りの流れをどこまで進むかを試す状況になっていると説明している。
ユーロ・円相場も一時1ユーロ=121円31銭と11年4月以来の円安値を更新。円は前日の東京市場の朝方に付けた高値(117円59銭)から3円以上下落している。同時刻現在は120円90銭前後で推移している。
西村康稔内閣府副大臣は24日、浜田宏一内閣官房参与(エール大学名誉教授)が1ドル=100円でも問題ないとの見解を示していることについて「私自身の認識も共通している」とブルームバーグ・ニュースのインタビューで語った。西村氏は経済再生、経済財政政策などを担当し安倍晋三政権の経済政策立案に関わっている。
円安政策に懸念
一方、海外からは急速な円安進行を警戒する発言が続いている。ドイツのメルケル首相は24日、スイスのダボスで開催中の世界経済フォーラム(WEF)年次総会での講演後の質疑応答で、市場シェアを伸ばすために為替相場を操作する国について懸念しているかとの問いに「今の日本を見ていて全く懸念を感じないとは言えない」と述べた。
資産家で投資家のジョージ・ソロス氏は同じくWEF年次総会で、円相場の動きは日本銀行の政策が「本物」であることに起因しているとの見方を示す一方、日本の当局が円相場をどこまで押し下げることができるかは、米国がどの程度まで容認する意向であるかによって制限されるだろうと語った。
三菱東京UFJ銀行の武田紀久子シニアアナリスト(ロンドン在勤)は、日銀会合後の調整は浅かったという印象で、「先行きの円売り安心感のようなものが相当強く浸透している」と指摘。一方で、海外からのけん制も入り始めており、「円安の進行ペースはこの先相当スローになっていくとみておくべきだ」と語る。
安倍首相は24日の経済財政諮問員会で、日銀に対し、「デフレファイター」として責任をもってほしいと述べ、2%の物価目標の一日も早い達成を求めた。
総務省が25日発表した昨年12月の全国の生鮮食品を除くコアCPIは前年同月比0.2%低下し、2カ月連続のマイナスとなった。
25日の東京株式相場は上昇し、日経平均株価は200円を超える上昇幅となっている。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 小宮弘子 hkomiya1@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Rocky Swift rswift5@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net
更新日時: 2013/01/25 13:53 JST


 
超長期債が下落、円安進行でスティープ化圧力−TIBOR低下続く 

  1月25日(ブルームバーグ):債券市場では超長期債が下落。円安進行などを背景に利回り曲線にスティープ(傾斜)化圧力が掛かっている。一方、ユーロ円の東京銀行間取引金利(TIBOR)3カ月物は3日連続の低下で、約6年8カ月ぶりの低水準を付けた。
現物債市場で、20年物の141回債利回りは、午後に入って前日比1.5ベーシスポイント(bp)高い1.78%と、15日以来の高水準を付けた。その後は1.775%で推移している。30年物の37回債利回りは2bp高い2.00%と、18日以来の2%乗せで始まったが、その後は1.99%−1.995%。長期金利 の指標となる新発10年物国債の327回債利回りは同0.5bp高い0.735%で開始後、徐々に水準を切り下げ、一時は1bp低い0.72%まで低下した。午後は横ばいの0.73%で推移している。
東京先物市場で中心限月の3月物は前日比4銭安の144円41銭で開始。しばらく前日終値付近でもみ合ったが、午前9時半すぎから水準を切り上げ、144円57銭まで上昇した。
SMBC日興証券の金融経済調査部の山田聡部長は、「円安進行などで超長期のスワップレートが上昇。20年債利回り1.7%台後半には一定の需要があるものの、 利回り曲線にはスティープ化圧力が掛かりやすい」と話した。一方、円安・株高局面でも中期ゾーン中心に現物債への押し目買い需要は根強いとし、「押し目買いを確認したことによる安心感から、先物には持ち高調整の買い戻しも入っている」とも言う。
こうした中、全国銀行協会が25日発表したユーロ円のTIBOR 3カ月物は前日比0.00181ポイント低い0.29364%となった。3日連続の低下で、2006年6月以来の低水準。一部信託銀行が提示金利を引き下げた。日銀が今週開いた金融政策決定会合で金融緩和を決めたことを受けて、低下が続いている
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 山中英典 h.y@bloomberg.net;東京 赤間信行 akam@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Rocky Swift rswift5@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net
更新日時: 2013/01/25 13:52 JST

白川日銀総裁:達成するのは容易ではない−2%の物価目標 (1) 
  1月25日(ブルームバーグ):日本銀行の白川方明総裁は25日午後、都内の日本記者クラブで講演し、2%の物価目標の早期実現を目指すとしながらも、目標の実現にはさまざまな主体による相当の努力が必要であり、「その達成は容易ではない」との見方を示した。講演後の質疑応答で語った。
ゼロ金利政策や資産買い入れ等基金による強力な金融緩和を、物価上昇率2%の目標が達成されるまで、あるいは見通せる前に解除することがあり得るのか、という質問に答えた。
総裁は「今後、日本経済の競争力と成長力強化に向けた幅広い主体による取り組みの進展に伴い、持続可能な物価の上昇と整合的な物価上昇率が高まっていくとの認識に立って、この物価安定の目標を2%とし、これをできるだけ実現することを目指すことを明らかにしている」と指摘。
その上で「この物価安定の目標の実現と持続的な成長の実現という課題はさまざまな主体による相当の努力が必要であり、その達成は容易ではない」と語った。
総裁はさらに、「日銀としては、まずその実現に向けて、2013年、14年の金融政策運営方針は明らかにしている。質問はさらにその先、15年や16年はどうなのか、ということにかかってくるが、われわれも将来を正確に見通せるのであれば、もちろん(政策方針を)出すということも考えられるが、そこまでなかなか正確に見通せない」と述べた。
総裁は講演では「金融政策の効果は、経済活動に波及し、それがさらに物価に波及するまでに、長期かつ可変のタイムラグが存在する。金融政策は、物価安定のもとでの持続的成長を実現する観点から、経済・物価の現状と見通しに加え、金融面での不均衡を含めたさまざまなリスクも点検しながら、柔軟に運営していく必要がある」と語った。
記事についての記者への問い合わせ先:東京 日高正裕 mhidaka@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Paul Panckhurst ppanckhurst@bloomberg.net;大久保義人 yokubo1@bloomberg.net
更新日時: 2013/01/25 14:28 JST


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