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日銀、無期限に緩和 政府と共同声明、物価目標2%導入 (朝日新聞) 
http://www.asyura2.com/13/hasan79/msg/121.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 1 月 22 日 16:31:00: igsppGRN/E9PQ
 

http://www.asahi.com/business/update/0122/TKY201301220113.html
2013年1月22日13時39分 朝日新聞


 政府と日本銀行は22日、デフレ脱却のために「2%」の物価上昇率の目標を盛り込んだ「共同声明」を公表した。日銀は同日の金融政策決定会合で、2%の物価目標の導入を決定。あわせて、2014年から無期限で市場にお金を流し込む新たな金融緩和策を始めることも決めた。

 声明では、デフレ脱却と経済成長に向け「政府・日銀の政策連携を強化し、一体となって取り組む」と表明。日銀は物価安定の目標を「2%」と定め、「金融緩和を推進し、できるだけ早期に実現することを目指す」とした。政府は「政策を総動員し、成長力強化に向けた取り組みを強化する」「持続可能な財政を確立するための取り組みを推進する」と表明した。

 日銀が物価目標を達成する期限はさだめなかったが、声明では「政府の経済財政諮問会議で定期的に検証する」とし、日銀の金融緩和の成果を諮問会議で点検していく方針を示した。

 決定会合には甘利明経済再生相も出席し、政府の意向を伝えた。午後、安倍晋三首相が、声明についての見解を記者団に明らかにする。その後、日銀の白川方明(まさあき)総裁、麻生太郎財務相、甘利氏が共同声明について説明する。22日夕に開かれる諮問会議にも報告される。

 日銀は決定会合で、新たな物価目標と金融緩和の手段を決めた。日銀は昨年2月、中長期的に望ましい物価上昇率の「めど」として当面1%の物価上昇をめざすとしていたが、会合では「物価安定の目標を2%とする」と改めた。ただ、政策委員9人のうち2人が反対した。

 金融緩和の方法は、これまで金融機関から国債などを買う「基金」の枠を上限にお金を流し込む方法だったが、14年以降は上限を定めず、長期国債2兆円を含め、13兆円の金融資産を毎月買い入れ、市場に無期限でお金を流し込む方法に変える。現在、基金の枠は101兆円あるが、14年中に10兆円増えるという。無期限でお金を増やしている米連邦準備制度理事会(FRB)と同じようなやり方だ。緩和手法を大幅に変えるのは、「基金方式」を決めた10年10月以来、2年3カ月ぶり。

 この方法をいつまで続けるかについては「必要とされる時点まで当分の間」とし、具体的な時期は示さなかった。

 日銀は今回の会合で、昨年10月に公表した当面の経済見通しを見直した。欧州危機や日中関係の悪化などで、2012年度の実質成長率見通しを1・5%から1・0%に下方修正。14年度の物価上昇率の見通しは0・8%から0・9%にわずかに引き上げた。

     ◇

■政府と日銀の共同声明の骨子

・デフレからの早期脱却と経済成長の実現に向け、政府と日銀の連携を強化し、一体となって取り組む。

・日銀は物価上昇率2%の目標を導入。できるだけ早期の実現を目指す。

・政府は、規制改革などで、日本経済の競争力と成長力の強化に向けた取り組みを推進する。また、財政運営の信認を確保するため、持続的な財政構造確立のための取り組みを推進する。

・経済財政諮問会議は、物価目標に照らした物価の現状と見通しを定期的に検証する。


 

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コメント
 
01. 2013年1月22日 18:43:35 : xEBOc6ttRg
日銀追加緩和に歓迎と失望、物価2%展望できず市場は乱高下
2013年 01月 22日 15:50 JST
[東京 22日 ロイター] 日銀の追加金融緩和を受けた東京市場は乱高下した。無期限緩和の決定を当初は好感したものの、資産買い入れ基金の増額ペースが2014年は鈍化するとの見方が広がり、設定された物価目標2%の達成に不安が強まった。新総裁就任を控えていることから追加緩和期待はかろうじて維持されているが、いったんの材料出尽くし感も広がっている。

<緩和度合い弱まるとの印象>

日銀は今回、2014年から期限を定めない資産買い入れ方式を導入することを決定したが、2013年に関しては現行方式を継続するとした。現在の残高目標は2013年12月末までに101兆円であり、13年の増額規模は36兆円となる。だが、今回、日銀が発表した2014年の残高増額ペースは10兆円程度で、それ以降も残高は維持されるとしている。国債の償還などもあり、単純に比べることはできないが、市場では「2014年の緩和度合いは弱まるとの印象を与えてしまう」(シティグループ証券チーフエコノミストの村嶋帰一氏)との不安が広がった。

長期国債の買い入れペースも償還などを踏まえると現在は13年上期が1.9兆円、下期が2.5兆円程度と推計されているが、今回決定された14年の買い入れペースは月間2兆円。買い入れは無期限とされているが、緩和強化のイメージには結びつきにくい。

市場は、当初、無期限緩和の導入に沸き、ドル/円は90円に乗せ、日経平均の上げ幅も100円を超えたが、緩和ペースの鈍化が明らかになると、ネガティブな反応に転換。ドル/円は89円を割り込み、日経平均はマイナス圏に沈み、下げ幅は一時100円を超えた。「いったんの材料出尽くし感が広がっている」(大手証券トレーダー)という。

2%の物価目標を設定するというのは、ほぼコンセンサス予想であり、市場の関心は達成手段をどうするかに集まっていた。日本の11月のコアCPI(消費者物価指数)はマイナス0.1%。現時点では非現実感さえ漂う2%目標を達成するのは容易ではなく、政策面でどれほど大胆に踏み込むかが焦点だったが、現時点では市場に2%目標の「現実感」をもたらすことに成功したとは言い難い結果となっている。

実際、日銀が修正した「展望レポート」で示された13年度のCPI見通しは10月から変わらず0.4%上昇のまま。14年度は0.9%上昇(消費税引き上げの影響除く)で10月見通しの0.8%上昇からわずかな上昇にとどまっている。「日銀でさえ展望が難しいとみている2%のインフレ率達成を市場が信じることはできないだろう」(国内証券)との声は少なくない。

第一生命経済研究所・主席エコノミストの熊野英生氏は「大胆な金融緩和の余地を残しており、次期日銀総裁へのプレゼントともいえる」としながらも、「2%の物価上昇率目標を決定したが、その達成方法についても既存政策の延長線上にあり、目標達成には質的にもう少し進化が必要。政府・日銀の共同声明などでも、取り組みの持続性について不透明感は残る」と述べている。

<新総裁就任控え市場の期待は継続>

ただマーケットの緩和期待はこれで消滅したわけではない。日銀は今年3月に副総裁、4月に総裁の任期が到来する。「安倍晋三首相の意向を組んでリフレ的な政策を行うメンバーが選ばれるとみられており、たとえ今は緩和度合いが鈍くても次期執行部に期待するというムードになっている」(外資系証券)という。

一部に期待があった超過準備の付利引き下げ・撤廃が見送られたことも、円債市場では失望売りの要因となったが、市場では「日銀総裁が交代する4月以降、付利引き下げ・撤廃への思惑がくすぶり続けるとみられ、金先は大きく下げることもないだろう」(東短リサーチ・研究員の寺田寿明氏)との声も出ている。

コスモ証券本店・法人営業部副部長の中島肇氏は「大胆な金融緩和に舵を切ったということが重要であり、現時点での緩和度合いの強さを云々するべきではない」と指摘する。

安倍晋三首相は22日、官邸で記者団に対し、政府と日銀がデフレからの早期脱却と持続的成長に向けて政策連携を強化するとした共同声明を取りまとめたことについて、大胆な金融緩和に向け大きな道筋ができたと評価した。

(ロイターニュース 伊賀大記;編集 宮崎亜巳)


共同声明の合意、金融政策枠組みの思い切った見直しと政府が高い評価
2013年 01月 22日 18:23 JST 
[東京 22日 ロイター] 麻生太郎財務相は22日、デフレ脱却に向けた政府・日銀の連携強化を明文化した「共同声明」を安倍晋三首相に報告した後、甘利明経済再生担当相や白川方明日銀総裁とそろって会見し、物価目標2%を明記しできるだけ早期に実現を目指すとした合意内容は「金融政策の枠組みの思い切った見直しだ」と述べた。

また、日銀の追加緩和決定については「強い決意を裏打ちすること」と高く評価した。

共同声明については政府側から「金融政策の枠組みの思い切った見直し」(麻生財務相)、「レジームチェンジ」(甘利経済再生相)など高く評価する声が相次いだ。甘利経済再生相は、経済財政諮問会議で物価情勢など定期的に検証する枠組みも整え「説明責任が強まった」とも語り、共同声明の内容に胸をはった。

ただ、物価目標2%達成は日銀にとっては高いハードル。実効性が乏しければ、日銀の信認が問われかねない。共同声明作りは、最後まで、物価目標の達成時期をめぐる表現で攻防が展開されたことも明らかになった。甘利担当相は、「長期(はない」と主張していた首相の意向を反映して、「中長期ではなく、できるだけ早期に達成されることを目指すこととなった」と明かした。

麻生財務相は「日銀と政府だけで決められる話ではない。輸入物価や為替の動き、エネルギー需要など、多くのことが複合的に生み出す。今、いつごろと言える単純なものではない」と述べ、達成時期についての明言を避けた。白川方明日銀総裁も同様に「できるだけ早期に実現したい」と述べるにとどめた。

同時に日銀がきょうの金融政策決定会合で追加緩和に踏み切ったことについて、麻生財務相は「2%の物価安定目標の早期実現を目指す日銀の強い決意を裏打ちすることで、われわれとして高く評価する」と、無制限緩和手法に踏み切った日銀の決断を高く評価。そのうえで日銀には、「今後ともこの目標のもと強力な金融緩和政策を推進すること」を期待するとした。

同席した甘利経済再生相も「極めて画期的な手立てだ」と述べ、「政府・日銀が連携を強化し、デフレ脱却にむけて大きな一歩を歩み出した」と評価した。

(ロイターニュース 吉川 裕子 編集 宮崎大)
 

 
物価2%未達の段階でバブルなど起きれば日銀が政策を判断=白川総裁
2013年 01月 22日 18:20 JST
[東京 22日 ロイター] 日銀の白川方明総裁は22日、金融政策決定会合後の記者会見で、2%の物価上昇率目標と無期限の資産買い入れによる追加緩和を決定したことを受けて、物価上昇率が2%に届かない段階でバブルなど金融面の不均衡が顕在化した場合は、金融政策運営について「日銀が責任を持って判断する」と明言した。

期限を定めず国債を買い入れる形に政策運営を転換した理由について、「物価目標のできるだけ早い実現に効果的と判断した」ためと説明した。

今回の会合では、物価目標の導入をめぐり審議委員の異論が相次いだ。白川総裁によると、佐藤健裕・木内登英委員は「成長力強化の取り組みが進む前に(実現が難しい)2%目標を掲げると政策の信認を毀損する」との理由で反対した。宮尾龍蔵委員は「ゼロ金利と資産買入でそれぞれの継続期間定を提案した」という。米連邦準備理事会(FRB)がゼロ金利維持は失業率目標の達成まで維持する一方資産買い入れは早期停止もありうると発信しており、同様な形式をしているとみられる。

白川総裁は、市場で思惑の出ていた当座預金に付く金利(付利)の引き下げ・撤廃については、「これまでも何度も説明した通り、短期金融市場の機能や金融機関の収益に悪影響を及ぼす可能性がある」と改めて強調した。

安倍政権による日銀への強力な緩和要請を受けて市場で一時取りざたされた辞任の可能性については、「就任以来、総裁としての責任をしっかり果たすのが努めと一貫して思っている」と明確に否定した。

日銀は21、22日の金融政策決定会合で、2%の物価上昇率目標とともに、期限を定めず市場から資産を買い入れる緩和策の導入を決定した。政府と日銀が連携してデフレからの早期脱却を目指す「共同声明」も公表した。

(ロイターニュース 竹本能文:編集 久保信博)


02. 2013年1月22日 18:57:48 : IOzibbQO0w

>物価安定の目標を2%

既に市場は、日銀が、株やREIT、さらには外債購入にまで追い込まれることを、織り込んでいる

しかも海外からの圧力、それに円安株高の恩恵を受けず、マイナス効果しかない人々の圧力は強まってくる

そう簡単には円安株高は進まないのでは?


03. 2013年1月22日 22:46:18 : opz9895aLc
今やれることを全力でやる。それしかないんじゃないでしょうか。

今の80過ぎの方々が頑張ったから豊かな日本になったわけで、昭和20、30年代のことを思ったら幸せです。

その後のことをああだこうだと言っても何も生まれないんだから。


04. 2013年1月23日 03:17:54 : sekAj4S9tQ
3さま
「今やれることを全力でやる。」至言です。ただし、あくまでも個人レベルでの精神論としてです。問題が国家のこととなれば、もっと大事なことは「正しいこと」をやるということ。無期限金融緩和などの諸政策が「やるべき正しいことか」という批判的問いを決して忘れてはならないのです。多くの国民が政府の暴走に無関心無抵抗となり、政府とともに暴走することになれば、これほど愚かで、悲劇的なことはありません。

今はじっと我慢をして、緩やかなデフレによって経済活動の自律的構造改革を促し、増税を抑え、政府の支出を減らし、地域を活性化させる方向へともっていかなければならない。自然と物価が下がって行く事は決して悪い事ではない。むしろ健全な経済の再生にとって必要なことである。円高やデフレを目の敵にする今の論調は、金融緩和という特効薬(麻薬)の効力を信じて疑わないものの一種のプロパガンダであり、また、企業成績不振の責任を転嫁する口実にもなっている。


05. 2013年1月23日 07:00:16 : JfFbs5hoTk
>今はじっと我慢をして、緩やかなデフレによって経済活動の自律的構造改革
>を促し、増税を抑え、政府の支出を減らし、
--------

↑ こーゆー馬鹿が日本経済を駄目にしたのだ。


06. 2013年1月23日 10:08:04 : lqOPOFnyLE
アベノミクスでも物価はあがらないだろう。もちろん、極端な円安になれば、コストプッシュで物価はあがるが、グローバル経済の難しいところだ。また、今の円安でも輸出企業に先行き利益が大幅に残るかどうかもあやしい。輸出量がどうなるか、世界経済の今後や競合相手の経営努力にも関係してくるであろう。(輸入価格だって、中国がなければベトナムがあるさという一面だってあろうし、輸入企業の努力にも関係してくる。)

07. 2013年1月23日 10:36:07 : mb0UXcp1ss

コラム:白川日銀の粘り勝ち、アベノミクスに軌道修正の気配
2013年 01月 22日 20:29 JST

トップニュース
日経平均は3日続落で始まる、円安一服で輸出株中心に売り先行
イスラエル総選挙、首相率いる右派統一会派が第1党維持へ
米IBM第4四半期は収益ともに予想上回る、新興国市場が好調
米株上昇、S&P総合500は終値で5年ぶり高値更新

田巻 一彦

[東京 22日 ロイター] 日銀が22日に決めた物価目標2%の下での新しい緩和政策の枠組みは、事前の予想に比べ、日銀の裁量がより広く認められ、当面は極端な緩和政策の推進が回避されたとみていいだろう。中銀の独立性をギリギリで確保し、結果として日銀の粘り勝ちとも言える。

一方、政府は2013年度予算案で新規国債発行額を税収以下に収める方向を打ち出しつつ、円高がかなり修正されつつあるとの認識を麻生太郎副総理兼財務・金融担当相が表明。大胆な財政出動と円安進展を中核にしてきたアベノミクスの軌道修正を図る気配も見せ始めている。22日の政府・日銀の一連の動きは、より現実的なマクロ政策運営にカジを切る可能性があることをうかがわせている。

<日銀の新システムと緩和策、予想より現実的>

今回の日銀の決定では、物価目標2%が導入され、2014年から長期国債が毎月2兆円ずつ買い増しされ、資産買取基金の残高が10兆円増加された後に、残高が維持される仕組みもスタートする。

表面上はかなり極端な緩和に走ったかに見えるが、市場の一部で取りざたされていた2%の目標達成まで、毎月一定の国債を購入する「無制限緩和」と比較すると、かなり常識的な内容であることがわかる。もし、毎月2兆円ずつ自動的に買い増すシステムが導入されれば、2013年に長期国債だけで24兆円の購入増となる。2014年度の日銀の消費者物価(CPI)上昇率の見通しはプラス0.9%であるため、14年も24兆円増加することになるだろう。

これに対し、今回の新システムでは、2013年の資産買取基金の買取ペースは、前回の金融政策決定会合で決められた内容通りであり、14年の増加額も10兆円となっている。「無制限緩和」では急増しかねなかった資産買取基金の残高の増加ペースは、より緩やかになった。

<独連銀総裁が懸念した政府の日銀への干渉>

欧州中銀(ECB)の理事会メンバーであるバイトマン独連銀総裁は21日、ドイツ証券取引所主催のイベントで講演し、日本政府が日銀にさらなる金融緩和を迫ったことは、ハンガリー政府の同国中銀に対する行為と同様、日銀の独立性を危険にさらしていると指摘。「両国では政府が積極的な緩和を求めて圧力をかけることで、中銀の領域に大いに干渉し、その独立性を脅かしている」と懸念を表明していた。

このバイトマン総裁の発言は、私が想定した「無制限緩和」的な手法を前提にしている可能性が高いと思う。もし、「無制限緩和」のような仕組みが導入されれていれば、日銀は甘んじてバイトマン総裁の批判を受けなければならなかったと考える。しかし、白川方明総裁が率いる日銀は、かつてない粘り腰を発揮し、独立性の放棄という危機を何とか脱したかたちだ。

<共同声明に入った不均衡リスク点検の意味>

白川総裁は22日の会見で、政府と発表した共同声明に関連し、物価安定の重要性や成長力強化が必要との項目が盛り込まれていると指摘。その上で「政策運営の柔軟性を確保することの重要性についても明記されている」と指摘した。加えて「中央銀行の独立性という考え方は世界的に確立された考え方であり、政府においても十分に理解頂いていると考えている」と述べた。

この説明は決して自己弁護ではなく、中銀が独自の裁量で具体的な金融政策の中身を判断する権限は、今回の"大改革"でもかろうじて守られたとのではないか。具体的には、「金融面での不均衡の蓄積を含めたリスク要因を点検し、経済の持続的な成長を確保する観点から、問題が生じていないかどうかを確認していく」と、共同声明の中で日銀のなすべきこととして明記された。

例えば、米景気の回復が鮮明になり、米長期金利が2%を超えて上がり出せば、日銀の緩和強化姿勢が強いだけに、外為市場でドル高/円安に弾みがつきやすくなるケースがありうる。政府・日銀の想定している"心地よい"水準を超えて円安が進んでも、2%の物価目標に達していない時に、緩和を継続する必要があるのか、という問題が発生する。この時に上記の項目が有効に機能すれば、日銀は緩和を止めることができる。白川総裁は会見で、不均衡が顕在化した場合の対応は「日銀が責任を持って判断する」と明言した。

<大規模な財政出動路線、麻生財務相は修正を示唆>

一方、政府・与党サイドにも昨年12月の衆院選前後とは違ったトーンが出てきている。麻生財務相は22日の会見で、2013年度予算案の編成に関し、新規国債発行額は「歳入面で、税収が新規国債(による歳入)より大きい形にしたい」と表明。さらに「新規国債発行は12年度当初(44.2兆円)を下回る方向で収めたい」と述べた。また、足元の外為市場でドル/円が89円台で推移していることに関連し、「円高がだいぶ修正されつつある」との認識を示した。

麻生財務相は政権発足当初、新国債発行額は44兆円という民主党政権時代の枠にこだわらないと発言。円安基調の相場についても、超円高の修正過程であるとの認識を述べ、円安進展のゴールについて明確な水準を指摘してこなかった。

<アベノミクス軌道修正なら、市場が反応へ>

安倍晋三首相が提唱するアベノミクスは、積極的な財政出動と大胆な金融緩和を組み合わせ、円安の進展を起点にして株価上昇を演出することで、国内の経済主体の心理を好転させようとしてきた。だが、日銀は2%の物価目標を選択したものの、当面は現実的な緩和政策を実施することが明らかになり、政府もその方針を容認した。これまでよりも財政規律を重視するメッセージを出し、円安のゴールが近いことをにおわせる発言も出てきた。

この一連の政府の動きは、アベノミクスをより現実的に運用するための「軌道修正」ではないだろうか。多くの市場関係者は、日銀の物価目標2%に目を奪われ、政府が微妙にカジを切り始めていることに気付いていないが、もし、私の想定が正しければ、いずれ市場へのインパクトが明確に出てくる時が来るだろう。円安/株高の修正局面が到来するとともに、日本国債格下げや長期金利上昇のリスクはひとまず後退するという現象だ。

これから1─2カ月の政府要人の発言をフォローしていけば、自ずと答えがわかってくるだろう。

*筆者はロイターのコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。

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日銀が無期限緩和、総裁「効果的と判断」:識者はこうみる
2013年 01月 22日 18:30

[東京 22日 ロイター] 日銀の白川方明総裁は22日、金融政策決定会合後の記者会見で、2%の物価上昇率目標と無期限の資産買い入れによる追加緩和を決定したことについて「物価目標のできるだけ早い実現には、期限を定めない資産買い入れが効果的と判断した」とし、目標達成に向けて政府・民間・日銀の相当思い切った努力が必要と述べた。

市場関係者の見方は次の通り。

●付利めぐる発言で円買い、次期総裁視野に入れば緩和期待高まる

<ブラウン・ブラザーズ・ハリマン シニア通貨ストラテジスト 村田雅志氏>

日銀総裁が付利撤廃は市場機能や金融機関の収益に悪影響と述べたことで、一時的に円買いが強まったとみている。緩和政策の切り札の1つとして付利撤廃が当然意識されていたが、白川総裁は従来の見解を繰り返したため、付利撤廃に関しては白川総裁の考えは変わっていないと受け止められた。白井さゆり審議委員が付利撤廃による円安効果を講演で述べる中での発言となったことで、材料視されやすい。

ドル/円の方向感を考えるうえで、日本サイドでは日銀の金融緩和への過剰な期待がはく落する格好となったが、逆に米国サイドの要因でドル/円が上昇する余地があるとみている。債務上限の問題は5月まで引き延ばされることがほぼ決まった。この中で、米国景気の先行き懸念が後退しているからだ。

ここからドル/円がどんどん下がっていくというよりも、値固めを経て、90円を再び目指す展開になるだろう。今回の会合だけで日銀の姿勢を判断するべきではない。白川総裁の次の総裁が視野に入れば、マーケットでは再び緩和期待が強まるだろう。

●劇的変化はない、付利下げ観測を打ち消す

<三菱UFJモルガン・スタンレー証券・債券ストラテジスト 稲留克俊氏>

日銀総裁会見で、物価目標2%導入に佐藤委員・木内委員が反対した理由が実体経済とのバランスで2%が高すぎるとの判断があったことが明らかになった。こうした考えは従来から日銀スタンスからずれていない。

さらに総裁は、超過準備の付利撤廃はマーケットへの悪影響があるとの認識を示した。12月の会合で付利撤廃の議案を提案した石田委員が今回、議案提出を見送ったことを踏まえると、日銀としても付利撤廃に踏み切りたくないとの本音が透けて見える。共通担保資金供給オペの札割れを回避するためには、付利を引き下げるか、付利引き下げ観測を打ち消すか、どちらかの選択が必要となってくるが、日銀としては後者を選択したのだろう。

国債買入が財政ファイナンスにつながるリスクにも引き続き言及。総裁会見内容を見る限り、日銀が劇的に変わったとは感じられない。円債市場への影響も限られるのではないか。

●在任中は政策金利枠組み維持

<セントラル短資 執行役員総合企画部長 金武審祐氏>

日銀会合の決定は、安倍新政権の要請に極力歩み寄る中でも、日銀としての考え方をしっかりと盛り込んだと受け止めている。白川方明日銀総裁の発言内容も、政策の柔軟性の確保、日銀の独立性などを明確に語っている。

また、付利撤廃に関しては、市場機能や金融機関の収益に悪影響と述べており、付利があることでマーケット安定の効果があるとはっきり打ち出した。白川日銀総裁の在任中は政策金利の枠組みは維持されると受け止めている。

●主体的な姿勢弱い、2月下旬の人事提示に注目

<マネックス証券 チーフ・ストラテジスト 広木隆氏>

日銀の腰の重い体質は変わっていないとの印象だ。今回の追加緩和は政府からの要望を受け入れただけで、日銀サイドから主体的に動くという姿勢が感じられない。物価目標の早期実現に向けて無期限の資産買い入れが効果的としているが、2014年以降のことであり、大胆な金融緩和とは言えないのではないか。総裁会見を受けてドル/円が一時88円台まで下落しており、日経平均先物もイブニング取引で下げ幅を拡げる場面があった。市場にとって小手先との印象をぬぐえないのだろう。

ただ2%の物価目標を掲げたことは素直に評価されるべきであり、マーケットに大きな失望感が広がるとは考えにくい。今後は米企業決算、国内企業決算が材料となるほか、2月下旬にも一体で提示するとみられる次期日銀総裁・副総裁の同意人事が注目される。

●デフレ脱却には規模・スピードにおいて不十分

<トヨタアセットマネジメント 投資戦略部 チーフストラテジスト 濱崎優氏>

長引くデフレを脱却するには、染み付いたデフレマインドを覆すだけの規模、スピードで取り組む必要がある。当然、財政支出についても大規模で行うことが大事だ。それに比べると、今回の金融緩和は思い切って行った措置とは言えないのではないか。

20年も続いたデフレ経済を終息させるには、従来とは異なる政策を打ち出さないとだめだ。バブル崩壊以降、様々な経済・金融対策を行ってきたが、息切れしたり、芽を摘むようなことがあった。

最終的には政府の役割が重要で、そのためにも安定した政権が必要になってくる。しかも、それには実績を上げなければならず、弱い立場の中で日銀にも協力してもらうことが必要だ。

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08. 2013年1月23日 17:47:25 : sekAj4S9tQ
05さん
「こーゆー馬鹿が日本経済を駄目にしたのだ。」
では貴殿の意見をこの馬鹿でも分かるよう存分にお聞かせください。

09. 2013年1月23日 20:41:08 : IQqwBcIPho
だから上から目線の2%だって何%だって、末端まで行き渡らないインフレ政策だっちゅーの! 馬鹿シンゾー! 親も馬鹿なら安倍シンゾーも馬鹿だということだ。 

10. 2013年1月23日 21:34:30 : xEBOc6ttRg
【第58回】 2013年1月23日 高橋洋一 [嘉悦大学教授]
ついに日銀がインフレ目標を導入
1月22日政策決定会合の意味と効果
 22日、日銀金融政策決定会合で、日銀はインフレ目標2%を決めた。当日夜、安倍晋三首相はテレビ朝日の報道ステーションに出演した。現役首相が民放テレビに出演するのは、これまでマスコミ側の慣行もあり、それほど行われなかったが、安倍首相は主体的に出演している。

 キャスターの古舘伊知郎氏が金融緩和に懐疑的なそぶりを見せると、安倍首相は、金融緩和から予想インフレ率が上昇し、円安・株高を生じさせて、企業収益がアップし、設備投資が増加するという一連の流れを説明した。この効果のタイムラグを縮めるように、税制でサポートするとほぼ完璧な答えをした。

 古舘氏は、日銀が資金を供給しても、日銀・金融機関内に滞留する、としばしば日銀サイドが行う反論を持ち出したが、これに対して安倍首相は、日銀には手段の独立性があるので具体的な手段については言及しないと取り合わなかった。すでに効果の流れを説明しているので、これ以上いう必要がなく、安倍首相の対応は十分だ。

 古舘氏は何とかして安倍首相から失言を引き出したいようだったが、それにはあまりに勉強不足だった。

 安倍首相は、記者会見で、今回の日銀の措置をレジームチェンジと高く評価している。しかし第一歩にすぎないとも釘を刺している。この評価と留意点はまったくその通りだ。

「目標」なのに
期間の定めが不明確

 それでは、22日の日銀決定はどのようなものだったのか、整理しておこう。政府と日銀との共同声明「デフレ脱却と持続的な経済成長の実現のための政府・日本銀行の政策連携について」がマスコミの関心をよんでいるが、あくまで日銀が行うことは、日銀の「「物価安定の目標」と「期限を定めない資産買入れ方式」の導入について」に書かれている。

 その中で示されている具体策が「物価安定の目標」の導入と「期限を定めない資産買入れ方式」の導入の二つだ。

 まず、内容に入る前に、一つ指摘しておきたい。公表前に情報が漏れ出ていたことは大きな問題だ。2%のインフレ目標や共同文書、諮問会議での検証などが伝わっている。しかも、総理が外遊中というのに、事前にこんなに情報が漏れるのは、一体どうしたことだろうか。一つ考えられるのは、政府と日銀のトップ責任者同氏が交渉しておらず、事務方がやっているということだろう。

 事務方からの情報は、トップに上がるまでにいろいろな部署に広がる。となると、情報を知っている人が多数になって情報管理が甘くなる。政府・日銀の情報管理が問われる事態だ。しかも、政府と日銀のトップ責任者が交渉できていないというトップの能力に疑問がでてくる。

 次に内容だが、「物価安定の目標」の導入は「インフレ目標」なので、これは高く評価していい。

 これまで、2006年3月に0〜2%の物価安定の「理解」が導入され、2012年2月に0〜2%の物価安定の「目途」となり、ようやく物価安定の「目標」2%(これは1〜3%)となった。いずれも、外からの圧力で導入されており、日銀自らの決断でないところが情けない。英文では、「理解」は“understanding”、「目途」は“goal”、「目標」は“target”となって、日本も先進国に周回遅れでようやくインフレ目標国となった。

 ちなみに、日銀のホームページに「「中長期的な物価安定の目途」の「目途」は、「目標」ではないのですか? インフレ・ターゲティングとは異なるのですか?」というQ&Aがある(22日現在更新されていない)。

 そこには、『わが国では、「目標」という言葉が、一定の物価上昇率と関係付けて機械的に金融政策を運営することと同義に使われることも少なくありません。このため、日本銀行では、そうした誤解を招くことなく、日本銀行の目指す物価上昇率を表す日本語として、「中長期的な物価安定の目途」という言葉を使っています』と、国民が誤解しているという上から目線の答えが書かれている。早く書き直すべきだ。

 目標であれば、達成期限があるはずだが、今回は「できるだけ早期に実現することを目指す」とされているだけで、具体的な期限が書かれていない。民主党時代には「中長期」という書きぶりで、今回は一時「中期」とされると言われていたが、それよりは一歩前進であるものの、野田前首相の「近いうち解散」と同じような話だ。経済財政諮問会議で定期的に検証するが、インフレ目標が有している透明性が損なわれている。

どうして買い入れ基金残高の
増加額が減ってしまうのか

 実のところ、この点は「期限を定めない資産買入れ方式」の導入にも大いに関係しているので、現状に即して具体的に問題点を指摘しよう。

 マスコミでは無制限買い入れなどと報じているが、今回の措置に書いてあるのは、それとは逆にまったくシャビーな措置だ。2013年までは現行の基金の買い入が継続されるが、2014年から月間買い入れ額は13兆円程度になるという。ポイントは基金残高がどの程度増えるかであるが、2013年は36兆円増加するものの、2014年では10兆円程度となる。ちなみに基金とは金融緩和のために、日銀が設けている「資産買入等の基金」のことだ。

 金融緩和はマネタリーベースの増加で見るが、基金残高増がそのままマネタリーベース増になるとは限らず、これまでの日銀のオペレーションでは必ずしも基金残高増がマネタリーベース増になっていなかった。

 こうした過去があるにもかかわらず、今のペースより基金残高増のペースが減るのでは、金融緩和がそれほど強化されないと読むのが自然だ。

 もし、達成期限が2年程度と書いてあれば、実は「期限を定めない資産買入れ方式」は必要でない。安倍首相がいうように、手段の独立性が日銀にあるので、どんな手段を使おうと、期限まで目標を達成すればいいからだ。

今回のマネーの増加ペースでは
インフレ率2%達成に力不足

 もし達成期限が2年とだけ書いてあれば、市場のほうは勝手に達成手段を読む。以下は筆者の独自試算であるが、これまでのデータでは、マネタリーベースを増やせば、半年程度後に本格的に予想インフレ率が上がり出す。2001〜2006年の量的緩和では10兆円増で0.3%程度、リーマンショック以降は10兆円増で0.15%程度、予想インフレ率が高まっている(拙著『日本経済のウソ』〈ちくま新書〉参照) 。

 今はその期待を為替と株価は先取りして動いているが、昨年11月16日の衆院解散時に0.7%程度であった予想インフレ率は、総選挙で自民党勝利後0.8%程度までにあがった。これを2%程度まで高めるためには、60〜80兆円のマネタリーベースの増加が必要になる。ちなみに、ソロスチャートなどから、その場合円ドルレートは110〜120円程度になるだろう。

 ところが、今回の「期限を定めない資産買入れ方式」では、マネタリーベースの増加は2年間でせいぜい40兆円程度であるので、とてもインフレ2%は達成しないように思える。まして、日銀が見込むインフレ率は2013年度0.4%、2014年度2.9%となっているが、その実効性が疑われるだろう。

 多少テクニカルであるが、以上の話は市場の一部にある今回の措置に対する失望感を示すものだ。

 もっとも今の日銀の執行部に金融緩和を期待することが無理なのだろう。なにしろ、2ヵ月前まではインフレ目標、金融緩和を全面否定していたのだから。

 政府が関与したのは、共同声明のインフレ目標2%までだ。2014年から基金残高10兆円増加を決めたのは日銀なので、金融緩和をやらないのは日銀の責任だ。

 市場が安心するような金融緩和は、3、4月に交代する日銀新総裁、副総裁への宿題になるだろう。その意味で、新執行部のメンバーの人事は、アベノミクスの根幹である金融政策の帰趨を握っているので、この人事は安倍政権の命運をも左右する重大事になる。

 なお、雇用について、経済財政諮問会議で「物価安定の目標に照らした」の検証対象になっているが、日銀が義務を負うような表現はない。目標を達成できない場合の責任の取り方とともに、日銀法改正なしの限界を露呈させている。日銀の新執行部人事の重要性とともに、日銀法改正が必要である。
http://diamond.jp/articles/print/30964

http://www.boj.or.jp/announcements/release_2013/k130122a.pdf
http://www.boj.or.jp/announcements/education/oshiete/seisaku/b05.htm/


11. 2013年1月23日 22:27:34 : JfFbs5hoTk
04:
>今はじっと我慢をして、緩やかなデフレによって経済活動の自律的構造改革を促し、増税を抑え、政府の支出を減らし、地域を活性化させる方向へともっていかなければならない。自然と物価が下がって行く事は決して悪い事ではない。むしろ健全な経済の再生にとって必要なことである。円高やデフレを目の敵にする今の論調は、金融緩和という特効薬(麻薬)の効力を信じて疑わないものの一種のプロパガンダであり、また、企業成績不振の責任を転嫁する口実にもなっている
-------

↑ 新自由主義・小さい政府という、ご流行の、亡国の考え方だ。

これと逆、つまり、政府の支出を増やす方向でないといけない。
民需が足りない、なら国家が需要を作らないといけない。
本来、増税が必要だが、今やれば、ますます不況がなにする。
であるから、緊急策として、日銀の国債直接引き受けをやる。

上の「自律的構造改革」とわ、ゆったい何のこっちゃ?
構造改革、構造改革、ゆったい何年言い続けるつもりか、
えーかげん目を覚まさないと、ほんと日本は滅びる。

国家の役割を増大させないといけない状況だ。


12. 2013年1月23日 23:04:45 : xEBOc6ttRg

2013年 1月 23日 19:52 JST
【社説】安倍首相と日本のデフレ―量的緩和は構造改革に代わるものではない
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 1月22日、日銀の白川方明総裁が無期限の金融緩和の実施とこれまでの2倍となる2%の物価上昇率目標の導入を発表したことで、安倍晋三首相は日銀に部分的な勝利を収めた。安倍氏がデフレ脱却のために日銀にこうした措置を取らせると約束したことは、昨年12月の衆議院選挙での自民党大勝の一因にもなった。日銀が政府の要請に屈したかに見える今回の決定だが、これでデフレが大きく改善される可能性は低い。

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Bloomberg
日銀の白川総裁

 金融市場の反応は冷めたものだった。株式は下落し、円は少し高くなった。昨年12月に安倍氏が経済政策を掲げ、自民党の予想を上回る大勝となったときの反応はもっと良かった。これは当初の楽観論がすぐに冷笑に取って代わられるという日銀の過去のデフレ対策と共通している。

 これは日本の経済政策課題の肝心な部分だ。デフレは沈滞する日本経済の症状であり、原因ではない。デフレは確かに一般世帯の消費意欲や企業の投資意欲を落ち込ませるが、日本経済の規制を緩和し、市場をもっと開放するための構造改革がなければ、日本の生産性は伸び悩み続け、賃金は減少していくだろう。

 不良債権を抱える銀行が貸したがらず、非生産的な資産を抱える企業が借りたがらないとき、金融政策に大きな効果は見込めない。日銀が紙幣を増刷すると、金融機関はそれをそのまま日銀で保有する準備預金にしたり、それで新たに国債を購入したりする。昨年12月半ば時点での超過準備額は27兆8000億円にも上る。

 これはわれわれが、円の価値に関して不満を抱いている安倍氏に同情しない、と言っているわけではない。同氏は外国の高官からも激しく非難されている。なかでもドイツ連邦銀行(ブンデスバンク)のバイトマン総裁は22日、安倍氏が日本企業の輸出競争力を高めるために円安をあからさまに支持したことを批判した。日本が自国の繁栄のために通貨を切り下げることはできないという指摘は正しい。こうした言動には1930年代に見られた一連の競争的な通貨切り下げを招くリスクもあるのだ。

 とはいえ、米連邦準備制度理事会(FRB)の量的緩和政策のせいで、日本も世界の準備通貨の大幅な価格変動に踊らされている。大量に増刷されたことで米ドルは世界的に価値を下げ、日本やその他の国でデフレ圧力を悪化させた。

 2009年から2012年の終わりまでに円の対米ドル価値は25%以上も上昇した。通貨価値の安定を目指すことと競争的な切り下げをすることは別である。円の価値が上昇した直近の期間、トヨタ自動車のような日本の輸出大手の競争力が著しく損なわれるということはなかった。それがデフレを招き、為替レートの効果を相殺するからである。世界経済にしっかりと組み込まれている国は貿易財の価格受容者(プライステイカー)なので、その価格はその他の国内経済にも浸透していくのだ。

 その結果の円高は日本にデフレ期待の悪循環を生じさせた。デフレになることはわかっていたので、日本の企業や一般世帯は保有していた国債や銀行預金をただ持ち続けている。さらに言えば、海外に投資するために円を売るということもない。国内の金利が最低であるにもかかわらず、海外で得られる利回りとの差額分は価値が上昇している円によって打ち消されてしまうことを学んだからだ。日本政府の財政赤字が持続不可能だとわかっていても資本の逃避がないのはそのためである。

 日本は、円の価値を安定させることが可能であった1つのツールを欠いている。日銀は法律で外国為替市場へ不胎化介入することが義務付けられている。つまり、財務省が円を売って米ドルを買ったとき、日銀は市場で国債を売ることで同額の円を吸収しなければならない。これは円の需要が高くても、円の供給量が増えないことを意味している。安倍氏のような政治家に日銀が脅かされ服従させられるよりも、日銀が円の需要に応えられるようにした方がデフレ防止には有効だろう。

 より広く考えるならば、円をめぐって危険なことをせずにデフレ期待の影響を断ち切ることができる政策は経済構造改革しかない。日本にとって――そして、日本の成長の加速が必要な世界にとって――の悲劇は、20年以上もうまくいかなかった公共事業投資やその他のケインズ主義的なデマンドサイドの景気刺激策に安倍氏がいまだに固執しているということである。円を重視するあまり、安倍氏はサプライサイドの改革を推進するチャンスを逃しているようだ。


13. 2013年1月23日 23:20:41 : JfFbs5hoTk

デフレとはサプライサイドが強すぎるのだ、
逆にデマンドサイドが弱すぎる。
なのに、なんでサプライサイドの改革をするのだ、馬鹿か。

労働運動が崩壊して、今や経営者側の天下、その大宣伝に乗せられて
サプライサイドの改革・強化、競争力強化を言う馬鹿が多すぎる。

国家の総力を挙げて、公的需要をなにせねばなりません。


14. 2013年1月25日 22:40:15 : fFWSmWt76M
技術屋の素人の話と聞き流しください。

 あめり蚊は中央紙幣発行権独占の私立中央銀行FRBが失地してし
まったと聞きます。(第二次小浜体制) 金融マフィアは,サブプライ
ムデリバちぶCDSで破産の危機です。政府支援で延命していますが,
1兆ドルプラチナコイン政府発行通貨の話もありました。

 日本銀行も政府50%出資ですが,その他の株主は不明です。
日銀に聞いても答えません。当然外資と思われます。
 したがって通貨発行益は外資に流れます。他方,中央銀行の株式の外資
制限を設けるという話は全く聞かれません。なぜなの?

⇒ おかねの仕組みを勉強しましょう。教育も報道もされませんので。
 「マネーの正体」(吉田繁治著)

 日銀は,日本経済のために汗を流しているとは到底思われません。
 どうして20年もデフレを放置したのか。デフレでは,資産・株の安値
買いによる外国資本への資産・株の集中が起こり,日本株市場は外資に支
配されていると聞きます。

 最近の日銀法で独立性を規定しているとは「泥棒に追い銭」です。

 今の動きは,あめり蚊通貨が基軸通貨でありつづければ,あめり蚊政府財
政は破綻しないため,ばれないように奴隷諸国からおかねを吸い上げる仕
組み(奴隷制度TPP)をつくろうとしているところなのだと思います。

「あめり蚊よ,まじめに働け」聞く耳を持たないやつに言っても無駄蚊

まあ金融マフィアの悪さの始末を奴隷諸国におかねをせびりに来ているのに,
あめり蚊がやたら偉そうなのはなに?何様なの?と言ったりするとどうなるか?
あめ犬根性丸出しの特捜・神川県K・マスゴミに,冤罪裁判・ちかんにされ
言論封殺されます。なお,日本のマスゴミは民衆の敵です。


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