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東電 福島3号機、溶融進む 注水停止「推定より早く」
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20131214-00000088-san-soci
産経新聞 12月14日(土)7時55分配信
東京電力は13日、炉心溶融(メルトダウン)が起きた福島第1原発3号機で、原子炉を冷却する「高圧注水系(HPCI)」の機能が、これまでの推定より早く停止していたとする新たな分析結果を発表した。事故時に消防車を使用した注水が別配管に流れ原子炉に十分届いていなかったことも判明。東電は「格納容器内には従来の評価よりも多くの燃料が溶け落ちていた」とし、廃炉工程に影響する可能性が浮上した。東電は報告書で別の冷却装置については、津波の影響により機能喪失になったとしたが、HPCIに関しては地震による影響などさまざまな原因が考えられるため、今後詳しく調べる。
HPCIは平成23年3月12日午後0時35分に起動。13日午前2時42分に、原子炉内の圧力が操作手順書の基準以下になり振動も大きくなったことから、炉の損傷を恐れた運転員が手動で停止した。
停止前の12日午後8時36分に水位計が壊れ注水量が不明となっていたが、これまでは手動停止の時点で注水が停止したとして燃料の状態などを推定していた。
しかし、今回東電が詳細に分析したところ、復旧した水位計による実測値と解析値に大きな隔たりがあることが判明。実測値を基に推定すると、手動停止よりも前の段階で注水が止まっていた可能性が浮上した。
一方、1〜3号機の原子炉に消防車で注水した際、十分な冷却機能を果たさなかったことについても分析結果をまとめた。
注水経路となった配管の弁を閉めていなかったため、水が配管を逆流するなどして冷却に十分な量が原子炉へ到達しなかったとしている。柏崎刈羽原発では事故後、配管に逆流しない仕組みの弁を設置したという。東電は「原子炉に水が入れば炉心溶融の進行を抑えられた可能性がある」としている。
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