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猪野 亨 (札幌の弁護士)
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2013年11月19日 10:08
小泉純一郎元首相が原発ゼロ発言をし、安倍総理に対し、政策の転換を迫っていますが、なかなかの発言です。
これまで原発を推進してきた人たちが福島の原発事故をきっかけに脱原発、原発ゼロという意見に転換していくことは、むしろ自然なことです。
鳩山由紀夫元首相も同様です。
「反原発運動を誹謗する人たち」
「かつて原発を推進していた人が無責任だ」などという人たちこそ無責任の固まりなのです。
小泉元首相の発言に焦りを感じたのか、石破茂自民党幹事長は、珍論も展開しています。
*「自民党の石破茂幹事長は16日、原発の新規建設に関し「再稼働がよくて新設が駄目というのは理論的に成り立たない」と述べ、必ずしも否定しない考えを示した。」(産経2013年11月16日)*
作ってしまった原発の再稼働は仕方ないとしても新たな原発は建設をしない、という選択は十分に成り立つのであって、「論理的に成り立たない」などというあまりに滑稽な論理を展開しているのが原発推進派である石破氏なのです。
小泉元首相にとって原発ゼロとは、目指す方向ではなく、今、廃絶せよという主張ですから、自民党の目指す方向と全く違うことは明らかなのに、石破氏は、当初こそ小泉元首相の目指す方向は一緒などと強がりを言っていましたが、最後は、ぶち切れてしまうというお粗末さ。
国民世論が反原発にあることを承知しているものだから、敢えて逆なでしないようにしようとしたのですが、あえなく失敗。惨めな醜態です。
核廃棄物の処理の見通しもないままに稼働してしまうという原発政策の無責任。
将来にすべてのつけを押しつけるやり方は、赤字財政と全く一緒です。
財界の自らの欲望と生き残りのために将来の子どもたちの生存さえも脅かそうとする人たち。
目先の電力供給の安定というだけで原発に依存しようというのは、明らかに思考回路がいかれてしまっているのです。
東電が1000人のリストラだそうですが、これで「優秀」(だけど無責任)な人材は、さらに東電から離れていくことでしょう。先般、1人当たり10万円の手当を管理職に支給していましたが、もう東電を動かす人材を確保することも困難でしょう。
原発事故が招いた東電の事実上の解体は滑稽ですらあります。コストを抑えるという大義名分で推進した原発だったのに、かえって国の財政にとって重荷と化した東電と原発事故。
しかし、そのつけは国民が押しつけられているのです。
原発事故が起き、その後始末もできない無知、無能な人たちがなお原発に固執し、極悪非道の限りを尽くす。
もう原発は小泉元首相の発言のようにゼロ以外の選択肢はないのです。
ところで、この小泉元首相のゼロ発言に対する産経新聞の世論調査が興味深い。
*「小泉元首相の「原発即ゼロ」に支持57% 自民支持層の評価は分かれる 産経・FNN世論調査」(産経2013年11月18日)*
不支持が35.1%ですから、国民が求めているものは明らかなのです。
ところが産経新聞はここから「誘導」が入ります。
*「小泉氏の「原発ゼロ」発言をめぐっては、78・4%が「実現のための具体的な方策を示すべきだ」と回答。原発ゼロを支持する人の80・0%も「具体的な方策」を求めた。国民の多くは、原発に代わる代替エネルギーの具体的な展望が描けないままでは、なかなか「原発即時ゼロ」は現実味をもたないようだ。」*
お得意の「対案を示せ」論です。この論理のすり替えは非常に悪質です。
危ないもの、核廃棄物の処理もできないものを作るな、稼働するなということに対案が必要という発想がおかしいのです。人類の生存が脅かされるかもしれないこの原発に依存することがおかしいという主張に「対案を示せ」は明らかにずれています。
その意図は、世論調査の中で、小泉元首相の発言を減殺するためにあたかも対案が必要であるかのように「誘導」し、それに答えさせる、典型的な誘導なのです。
結論が「現実味をもたない」で締めくくっていることがそれを物語っています。
このような世論誘導に騙されてはいけません。
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