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【 福島第一原発4号機『世界的規模の脅威』、世界はどう向き合うべきか 】
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2013年11月26日 星の金貨プロジェクト
アンドリュー C. レヴキン / ニューヨークタイムズ 11月18日
事故を起こしている福島第一原発の、事故収束・廃炉作業に関する最新情報をお伝えしたいと思います。
(筆者は福島第一原発の事故後、その放射性物質の海洋中への流れ込みの状況、そして生態系と人類にどのような状況を及ぼしているか、出来るだけ正確にお伝えできるよう、随時情報をご提供しています。)
10月来、福島第一原発の原子炉4号機の核燃料取り出しについて、きわめて危険な状況が発生する可能性があるとのメッセージが反原発、脱原発の立場をとるブログに次々掲載されていました。
メッセージが伝えようとするところは、長年反原発運動に取り組んできたハービー・ワッサーマン氏のこの言葉に集約されています。
「世界中で気候変動の問題に関わっておられる、科学者諸氏にお伝えします。福島第一原発・原子炉4号機が与えている世界的規模の脅威から、目を離さないようにしてください。」
彼は気候変動の解決に向け、最新型の原子炉の利用促進を訴えた4人の科学者の事を念頭に置いています。
ワッサーマン氏は東京電力が4号機の使用済み核燃料取り出し作業に着手する前に、国際社会がこの問題と実際に取り組むように求めています。
福島第一原発の事故について改めて詳細に検証し、世界がもっと深く考えるように求めたのです。
その福島第一原発では、今日、核燃料の取り出しが東京電力の手により実際に始まりました。
私は、憂慮する科学者連盟の原子力発電問題に関する責任者を務め、長年原子力発電の技術者を続けてきたデイヴィッド・ロックバウム氏に、ワッサーマン氏が警告している問題、すなわち東京電力が行おうとしている4号機の使用済み核燃料取り出し作業について、そして誰かがこの作業を東京電力に代わって行うべきかどうかについて質問しました。
彼のコメントをお読みいただく前に、まずは実際にとのような作業が行われるか、東京電力が制作したこの動画をご覧ください。
以下がロックバウム氏の見解です。
「原子炉4号機の核燃料プールから、より安全な場所に使用済み核燃料を移し替える作業は慎重に、そして安全に行わなければなりません。
しかし実際には原子炉4号機の核燃料プール内にある核燃料は、現在その実現を阻む問題を抱えています。
言い換えれば、現在行われている事だけが、今現実に起きている事なのです。
原子炉4号機の核燃料プールは地震と津波によって破壊され、そこに爆発による破壊が加わり、今度は大量の水が注ぎ込まれ続けました。
福島第一原発の作業員は、この一連の出来事の後、原子炉4号機の核燃料プールの状況を検証しました。
その結果、核燃料プールのある原子炉建屋の崩壊を防ぐため、足場にも似た巨大な鉄骨構造のフレームが建設されました。
これは大きな余震、あるいはこれまでの破壊によって、原子炉建屋が倒壊してしまうのを防ぐ事が目的でした。
そして作業員が核燃プールのある原子炉建屋の上層階からがれきや破片を取り除く作業を行いました。
この作業は核燃料の取り出しに備え、2つの目的から行われました。
ひとつは取り出し作業の際、障害となるがれきを取り除く
もうひとつは、放射能に汚染されたがれきを取り除く事で、作業現場の放射線量を下げる
昨年の秋、現場では放射性物質の放出の心配の無い未使用の核燃料を、使用済み核燃料プールから取り出す作業が行われました。
この燃料は4号機を再び稼働させる際に、燃料として挿入される予定の物でした。
現場ではこの作業を行う事により、フレームの上部に設置されたクレーンがスペック通りに動作するかどうか、そして取り出し現場を支えるために作られた構造物の強度が充分かどうかを確認したのです。
もし問題があれば、この『安全な核燃料』の取り出し作業による検証によって、それを最小のものにしようと言うものです。
そして今、東京電力は放射性物質を放出する恐れがある核燃料の取り出しに着手しました。
現在のところ、東京電力の作業は慎重に練り上げられた計画の下に進められています。
通常の場合なら、遮蔽されていない空間で使用済み核燃料を取り扱う事も、充分に安全性が確認されてはいない機器で核燃料を移送する事も、許されない行為です。
だからといって東京電力が、安全よりもスケジュールを優先したという事ではありません。
確かに時間はかかりましたが、不当な程長くかかったという訳でもありません。
実際の作業に取りかかる前に、解決すべき問題点が明らかになりました。
さて国際社会はどのような支援を行うべきでしょうか?
東京電力が正しい事故収束・廃炉作業計画を持っているかどうか確認する以外、実際の作業を遅らせてもするべき事はあるでしょうか?
ありません。
当面は干渉する事無く、東京電力の作業を見守るべきだと思います。
来年1月、アメリカが財政破綻の危機に再び陥っても、まずは自力での解決を図るべきであるように。」
http://dotearth.blogs.nytimes.com/2013/11/18/on-global-terror-and-the-fukushima-fuel-move/?_r=1
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福島第一原発の問題については、[フェアウィンズ]のガンダーセン氏の見解をまず第一と考えている私としては、訳し終わって何だか微妙な感想を持っています。
しかし、確かにあるがままに現実を見つめ続ける事こそ大切なのだと思います。
問題は日本の原子力行政が、これまで『あるがままの現実』を隠し続けてきた事です。
原子力発電所が出す核のゴミ、高放射性核廃棄物もそのひとつ。
実際にはいくら金を積んでも、日本国内のどこにも「地層処分」を受け入れる場所など無く、したがってその費用は「天井知らず」のはずなのです。
多額の『持参金』をつけてモンゴルに持ち込もうとしましたが、「それだけは要りません」と断られてしまいました。
また、福島第一原発から100km内外で暮らす私たちとすれば、4号機の核燃の取り出しの失敗による大事故は、すなわち生死を分ける問題です。
果たして「干渉する事無く、見守ること」が政界なのかどうか、難しい問題だと思います。
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