★阿修羅♪ > 原発・フッ素34 > 818.html
 ★阿修羅♪  
▲コメTop ▼コメBtm 次へ 前へ
原発は無限に被曝者を生む (鎌田慧ブログ) 
http://www.asyura2.com/13/genpatu34/msg/818.html
投稿者 赤かぶ 日時 2013 年 11 月 23 日 09:40:00: igsppGRN/E9PQ
 

原発は無限に被曝者を生む
http://nomorewar77.blog.fc2.com/blog-entry-1013.html
2013年11月23日 鎌田慧ブログ〜その仲間たちが作る


■被曝量までウソ

 1999年9月30日、茨城県東海村の核燃料加工会社「ジェー・シー・オー(JCO)東海事業所」で、核分裂反応が連続する臨界事故が発生した。 
 青い閃光が走った、という。 

 この事故で2人の労働者が放射能被曝で死亡した。 
 被曝したのは従業員だけではない。この事故による被曝者を、国は周辺住民も含めて667人と認定した。ただ住民らの健康被害については、「急性の身体的な影響はなく、発ガンなどの長期的な影響も検出されない」と、国の健康管理検討委員会は結論づけた。 

 ところが大阪府松原市の阪南中央病院が独自に220人を調査した結果、国の調査より高い線量が検出されたことがわかった。その値は最大で181ミリシーベルト、50ミリシーベルトを上回る人も5人いた。
 181ミリシーベルトとなれば、福島原発の事故前の作業員の被曝線量上限である、100ミリシーベルトを上回っている。 
 検査した医師は朝日新聞の取材に「国の調査は被曝を意図的に過小評価している。心的外傷後ストレス障害(PTSD)なども含め、住民らは明確な被害者だ」(02年9月2日)と答えている。実際に原因不明の健康被害に悩む地域住民がいるのだ。 

 そもそも、これだけの人数の被曝者を出したのは、国や地方自治体が住民への避難指示を出さなかったからだ。施設から350メートルの住民に避難の指示がでたのは、事故が起こってから約4時間半後。半径10キロ以内の住民に、自主的な屋内待避を求めたのも、事故後12時間を経過してからだった。 
 しかも、この事故から10年目の09年5月、被曝による健康被害を受けたとしてJCOを訴えた夫婦に、東京高裁は、「被曝により悪化したという高度の蓋然性はない」と、下痢や口内炎などの身体不調はもちろん、PTSDまで一切を認めなかった。 
 その4ヵ月後の10年5月には、最高裁が上告を棄却して判決が確定した。 
 住民への避難指示の遅れ、被曝量の測定の操作、健康被害を認めない裁判など、福島原発の事故でも繰り返される可能性は高い。この国家の姿勢は許せない。

 このJCO事故で大量被曝した労働者の大内久さんは、99年暮れに、ついに多臓器不全で死亡した。この報道を子細に読むと、大内さんは苦痛を和らげるために鎮静剤で意識をもうろうとさせられていたことがわかる。熱で傷をうけた皮膚からは大量に体液が流れだし、そのために輸血や輸液、さらに弱った心臓の機能を維持するための処置をつづけながら、かろうじて生命を維持していた。 
 そして、ついに被曝から83日目、12月21日に死亡した。 

 旧ソ連のチェルノブイリ原発事故の治療にあたった医師など、各国の医師を集めた医師団による世界的規模の治療は、事故のほとぼりがさめるまで、大内さんの死の瞬間をただ先延ばしにしていたようなものだった。しかもそれは被曝者の治療の実験場でもあった。(注) 

 45年のヒロシマ・ナガサキへの原爆投下、54年の第五福竜丸事件と、核兵器のおそろしさを日本人はイヤというほど味わった。
 そのあとに「平和利用」といわれて登場した原発だが、ついに日本の原発でも死亡事故が「公式」に発生、さらに04年8月、福井県美浜原発3号炉の復水管が破断、熱蒸気噴出で5名死亡、6名重大傷、そしてフクシマですでに2名死亡、3名重傷、これからの被曝労働者はどれほどになるか、まったく不明である。

 もちろん原発関連の死者は、大内さんがはじめてではない。慢性被曝によって、これまでも原子炉の定期点検に従事した下請け労働者が大量に被曝し、その因果関係を明確にできないまま死亡している。 
 おそらく、これからフクシマでは、多くの被曝労働者が、労働災害認定の訴えを起こすことになるだろう。

『原発暴走列島』ASTRA,2011年5月

写真= 日本原子力研究開発機構の大洗研究開発センターにある「常陽」Copyright © 国土画像情報(カラー空中写真) 国土交通省
(注)……大内さんの治療にかんしては、以下のアドレスを参照してください。
   http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-649.html


 

  拍手はせず、拍手一覧を見る

コメント
 
01. 2013年11月23日 20:43:19 : d0FNn9S7Ms
「原発」は、あまりにも残酷すぎます。。
▼被爆治療83日間の記録 NHK取材班(岩波書店)
8シーベルト以上の放射線を浴びた場合の死亡率は100%だ。しかし、この時点での大内は非常に元気で、どこから見ても高線量の被爆をした患者には見えなかった。
http://www8.plala.or.jp/grasia/dokushyo/JCO/Hibaku2.pdf
▼被曝治療83日間の記録−東海村臨界事故−
右手だけ少し赤くはれていたという。(画像)
http://blog.goo.ne.jp/ryuzou42/e/568cace204de5495bd8dda3d187ab417
●放射能で作業員の全身の遺伝子がバラバラに……ドキュメンタリー「被曝治療83日間の記録〜東海村臨界事故〜」【動画&文字おこし1】
第一回目は、作業員の全身の遺伝子が破壊され、皮膚の再生ができなくなった様子、苦しんでいる様子、治療に当たっている看護師や医者の記憶を、生々しく描いている。
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65743348.html
●白血球細胞が定着も再び染色体損傷。皮膚がなくなり全身から血液が染み出す……ドキュメンタリー「被曝治療83日間の記録〜東海村臨界事故〜」【動画&文字おこし2】
第2回目は、前回移植した、妹の、白血球を作る細胞が、定着。だが、すぐに、その遺伝子に損傷が発見された。これは医者たちにとって経験したことがないことだった。医者たちに打つ手はなかった。作業員の皮膚、内蔵の粘膜はなくなり、血液、水分が大量に染み出し続けた。
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65743782.html
●全身皮膚移植失敗。心臓停止、再開の繰り返し……ドキュメンタリー「被曝治療83日間の記録〜東海村臨界事故〜」【動画&文字おこし3】
第3回目は、全身の皮膚が亡くなった大内さんに皮膚の移植をするも全て失敗に終わり、心臓停止、復活の繰り返しの様子を伝えている。
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65744254.html
●免疫細胞が正常な白血球を襲う異常。治療打つ手なし、蘇生措置やめる提案……ドキュメンタリー「被曝治療83日間の記録〜東海村臨界事故〜」【動画&文字おこし4・最終回】
第4回目の最終回は、治療終了の83日目を迎えた一幕。免疫細胞が異常をきたし白血球を攻撃するようになり、白血球の数値がゼロになり、治療の打つ手がなくなった。そして心肺停止の蘇生措置をしないことを医師たちは家族に伝えた。
http://blog.livedoor.jp/amenohimoharenohimo/archives/65744284.html

02. 不乱坊 2013年11月24日 08:02:06 : kbTBOGSw0930o : fkjd4AoBNo
>「国の調査は被曝を意図的に過小評価している。(略)」
>国や地方自治体が住民への避難指示を出さなかったからだ。
>東京高裁は、「被曝により悪化したという高度の蓋然性はない」
危険を知らせず、被曝なしなら結果オーライで、被曝あっても過小評価、
いよいよ裁判となれば因果関係なし、とはねのける。それが国の原発の進め方。
>福島原発の事故でも繰り返される可能性は高い。この国家の姿勢は許せない。
国家が人民を守るなんて幻想に過ぎない。軍隊だって外国の侵略より、人民の
反乱を防ぐのが主眼なのだ。今の政権はそれがほとんどむき出しにしている。
政府が国民にひどいことをするはずがない、と思い込んでいる人はお人よしだ。
しょっちゅう同じことを書いて恐縮だが、指をくわえて政府の横暴を許し、いざ重大事が
発生した時にはパニックになってペットボトルを買い占めに走るくらいなら、今ここで声を上げ、
原発などいらないという意思を国政に反映させる行動をとるべきではないのか。
核廃棄物のことを思うと、手遅れかも知れないと不安だが、それでも最善の選択をしたいもの。

03. 2013年11月24日 11:15:40 : r2fFWrEG7o
原発の放射性廃棄物は維持管理していかなくてはならない。大量に拡散すれば日本の
滅亡、さらには世界の滅亡も待っていることになるからだ。

だが、この管理自体被曝者を生む。さらに廃棄物も増えていく。ネズミ算式に増えて
いくのだ。廃棄物が廃棄物を生んで。

医師が被爆者の診察を拒否することもよくある。被爆者から医師が被曝するから。
かわいそうとはおもったが、被曝した福島の子が避難先で差別された。「放射能が
うつる」といわれたそうだ。しかし差別した子達の判断はあながち間違っていたと
もいえないのだ。そこに、放射能の本当の怖さがある。


04. taked4700 2013年11月24日 13:54:08 : 9XFNe/BiX575U : eZ5Kqr4kpE
>>01

>前回移植した、妹の、白血球を作る細胞が、定着。だが、すぐに、その遺伝子に損傷が発見された。

大内さんは確か中性子線を浴びただけで内部被ばくはないのですよね。ということは、一度遺伝子などをある程度大規模に壊されると、それが正常な細胞にも影響して行き、正常な細胞がおかしくなるということのはず。

こういった現象は内部被ばくも外部被ばくも変わりはないだろうから、福島第一原発事故で初期の希ガス・ヨウ素などでの被曝をされた方たちは、やはり影響が出ますね。半減期が短く、既に体内からほぼ消えてしまっていても、その影響は残り、正常な細胞にまで悪影響を与え続ける。これは、遺伝性があると言ってもいいかもしれない。

恐ろしい。


05. taked4700 2013年11月24日 15:20:21 : 9XFNe/BiX575U : eZ5Kqr4kpE
04です。

>大内さんの治療にかんしては、以下のアドレスを参照してください。
http://kiikochan.blog136.fc2.com/blog-entry-649.html

を見ました。移植した妹さんの造血細胞からできた白血球が影響を受けたのは大内さんが受けた外部被ばくによって体内の物質、多分水分なのでしょうが、ともかく体内の物質が新たに放射化して放射能を発するようになり、それが妹さんから移植された造血幹細胞からの新しい白血球を傷つけたという見方のようでした。

もう一つ印象的であったのは被曝後80日以上生存されてから亡くなったわけですが、その時でさえ心臓の細胞が無事というか傷んでいなかったということです。普通の筋肉細胞は放射線で筋組織が無くなっていたのに、心臓細胞は大丈夫だったということ。


  拍手はせず、拍手一覧を見る

フォローアップ:

この記事を読んだ人はこんな記事も読んでいます(表示まで20秒程度時間がかかります。)
★登録無しでコメント可能。今すぐ反映 通常 |動画・ツイッター等 |htmltag可(熟練者向)
タグCheck |タグに'だけを使っている場合のcheck |checkしない)(各説明

←ペンネーム新規登録ならチェック)
↓ペンネーム(2023/11/26から必須)

↓パスワード(ペンネームに必須)

(ペンネームとパスワードは初回使用で記録、次回以降にチェック。パスワードはメモすべし。)
↓画像認証
( 上画像文字を入力)
ルール確認&失敗対策
画像の URL (任意):
  削除対象コメントを見つけたら「管理人に報告する?」をクリックお願いします。24時間程度で確認し違反が確認できたものは全て削除します。 最新投稿・コメント全文リスト

▲上へ      ★阿修羅♪ > 原発・フッ素34掲示板 次へ  前へ

★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/ since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
 
▲上へ       
★阿修羅♪  
この板投稿一覧