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【 ついに開始、危険が待ち受ける困難な作業 – 福島第一原発 】
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2013年11月20日 星の金貨プロジェクト
場当たり的な対応に終始してきた東京電力、わずかなミスも許されない作業に着手
緊急の対応をしなければならない段階を過ぎた今も、東京電力は事故収束・廃炉作業を進めるための長期的な展望を明らかにしようとしない
ポール・アームストロング、ケヴィン・ボイト /米国CNNニュース 11月18日
破壊された福島第一原子力発電所を管理する東京電力は18日月曜日、破壊された原子炉建屋内の設備から、核燃料を取り出すという危険な作業に着手すると発表しました。
今回の工程は、巨大地震と巨大津波によって壊滅的被害を被ってから2年以上が経つ福島第一原発において、5兆円かかると見られている廃炉作業の第一段階の礎石を築くものであるとされています。
2011年3月に津波に襲われた時、東京の北約240キロの東北太平洋岸にある福島第一原発では、3基の原子炉の安全確保に欠かせない冷却装置が稼働不能となりました。
その結果3基の原子炉で炉心がメルトダウンするという、1986年のチェルノブイリ以来、最悪の原子力発電所事故が発生したのです。
18日月曜日、東京電力は原子炉4号機において、遠隔操作のクレーンを使った準備作業がすでに開始されていることを明らかにしました。
この後、約1,500個の使用済み核燃料アセンブリが、今回の作業のために特別に作られた密閉容器(キャスク)に入れられ、より安全な保管場所に移すために冷却用のプールから取り出されることになります。
この最高度の危険を伴う取り出し・移送作業が、どれ程の期間を必要とするかについてはすぐには明らかになりません。
▽ その場しのぎの対応
福島第一原発における事故収束・廃炉作業ではこれまで次々と問題が発生し、東京電力の対応が繰り返し批判されてきました。
今年初め、日本の茂木経済産業大臣は東京電力の「その場しのぎの対応」を『もぐら叩きゲーム』に例えました。
その後政府は福島第一原発の汚染水漏れ対策の実施に直接介入し、これまで実施されることのなかった、ただしその効果も検証されてはいない対策に、470億円の国家予算を投入することを表明しました。
東京電力はかつてはこの発電所の要として稼働していた原子炉が破壊され、溶け落ちた核燃料が再加熱しないよう、毎日数百トンという水を注ぎこみ続けてきました。
しかしいったん核燃料に触れた水は高濃度に汚染され、東京電力はその汚染水をにわか作りの、構造上も問題の多いタンクに貯蔵しています。
一日にこのタンクに移される高濃度汚染水の量は400トンになり、現在までに1,000基以上のタンクが増設に増設を重ね、収納されている高濃度の汚染水の量はオリンピック・サイズのプール160杯分という量になっています。
▽ 汚染水漏れは止まっていない
放射線濃度を東北沿岸で調査し続けている科学者は、一年以上汚染水漏れが続いている証拠があると語っていますが、東京電力は最近になってやっとその事実を認めました。
10月に東京電力は高濃度の汚染水を貯蔵しているタンクから300トンの汚染水漏れがあったと報告し、事態を重く見た原子力規制委員会は事故尺度レベル3の認定を行いました。
これは2011年3月以来、最も重大な事態が発生したことを意味します。
その後立て続けに、これら貯蔵タンクからの汚染水漏れが報告される事態となっています。
原子力技術者でアメリカの原子力発電所職員であったマイケル・フリードレランダー氏は、9月にCNNの取材に対し、東京電力が2年以上問題に取り組んできたにもかかわらず、結局は汚染水問題の解決に失敗した理由は、対応が常に緊急事態へのその場限りのものであり、事故全体を見通した抜本的なものでなかったためだろうと語りました。
「あの危機的状況の中では、できることと言えばとりあえず重油タンクのような貯蔵施設を急増しし、そこにため込む以外の方法はあり得なかったと思います。その点については、批判するつもりはありません。」
しかし、緊急の対応をしなければならない段階を過ぎた今も、東京電力は事故収束・廃炉作業を進めるための長期的な展望を明らかにしようとしない、フリードレランダー氏は最後にこう指摘しました。
http://edition.cnn.com/2013/11/18/world/asia/japan-fukushima-fuel-rods/index.html?iref=allsearch
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今週はどうやら世界の代表的メディアの、4号機からの核燃料取り出しに関する記事の翻訳に終始しそうです。
その分、お読みいただく皆さんには、「また同内容の記事か…中身は大同小異じゃないか?」と言われてしまいそうです。
翻訳している私自身、今、全てに目を通していただく必要は無いとも考えています。
私が考える【星の金貨】の目的のひとつは、福島第一原発に関する世界の一流メディアの報道を可能な限り多く翻訳・掲載し、記録性を高めることです。
その時々にあってはわずかな違いしか感じなかった記事に、後になってそれぞれ重要な示唆が含まれていた、ということがこれまでもありました。
今回がそれに該当するのかどうか、現時点ではわかりません。
しかし脱原発、原発廃止のための理論を可能な限り堅牢なものにするためには、網羅性もまたひとつの材料だと考え、今週の作業を続けることにします。
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