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こっそり公表 福島第1原発「破損燃料80体!」の衝撃
http://ch.nicovideo.jp/nk-gendai/blomaga/ar393466
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2013/11/18 日刊ゲンダイ
福島第1原発4号機で、きょう(18日)午後、使用済み燃料プールからの「核燃料棒」の取り出し作業が始まった。使用済み燃料1331体と未使用燃料202体の計1533体を輸送容器(キャスク)に移し、敷地内の共用プールに運ぶ計画。東電は「万全の対策を講じた」と自信マンマンだが、公表された作業資料にはゾッとする“新事実”が書かれている。
〈漏えい等を確認した燃料の取扱い〉――。15日に明らかになった燃料取り出し作業をめぐる「安全対策」資料にはこんな文言が出てくる。“漏えい等を確認した燃料”とは、過去の作業で変形や破損が確認された破損燃料のこと。これがナント、1号機で70体、2号機は3体、3号機は4体、4号機は3体と記されているのだ。
破損燃料がどれほど危険なのかは、02年に福島第1原発運転開始30周年を記念して作られた文集を見れば分かる。
「作業員の証言として、『燃料破損は、放射能の高い核分裂生成物が、原子炉水中に漏れ出て(るため)原子炉まわりの保守点検作業時に(の)被曝が大きく、作業が困難』とあります。つまり、破損燃料は1体でも、取り扱いが難しい。それが福島第1原発では、80体もあるというワケです」(経産省担当記者)
こんな重要な事実が取り出し作業の開始直前になってシレッと公表されるとは呆れた話だ。しかも、破損燃料をどうやって取り出し、運ぶかはまったく不明。原子力安全基盤機構が「輸送技術調査」の入札を公告したのは15日だ。今ごろ調査するというのだから、お粗末過ぎる。
原子炉格納容器の設計に携わっていた元東芝技術者の後藤政志氏はこう言う。
「一般論でいえば、破損燃料は破損した箇所から放射能が漏れるため、ほかの燃料と同じ扱いはできません。当然、通常のキャスクに納めることは難しいでしょう。まずは破損の状態を確認し、場合によっては専用のキャスクが必要になるかもしれない。いずれにしても工程通りに作業を進めるのは難しいでしょう」
燃料の取り出し作業は、政府・東電が「廃炉作業の一歩目」と位置づける重大な工程だ。ドロ縄式でやり過ごせるとは思えない。ここがつまずけば、日本は暴走を続ける原発と心中だ。
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