http://www.asyura2.com/13/genpatu34/msg/744.html
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3号機の爆発は水素爆発だとか、最上階で水蒸気爆発が起きたとか、
未だにデタラメがまかり通っているが、今一度検証してみよう。
まず水素爆発ではオレンジ色の炎は出ないから、あの爆発は説明できない。
自衛隊機の近赤外映像でブローアウト・パネルが開いていることも確認されている。
水素が滞留するわけはない。
水蒸気爆発は水が非常に高温の物質に接触して気化して爆発する現象だが、
最上階にそのような高温の物質はない。これも有り得ない。
では何が起きたのか。あのオレンジ色の炎はどこから出たのか。
まずは、3号機爆発の映像をもう一度見ていただきたい。
http://www.youtube.com/watch?v=9k3Ofs6R9cg
1分23秒当たりからのスロー・モーションに注目。
オレンジ色の炎が南側、斜め上方、というより水平に近い方向に吹き出している。
この吹き出した方向が非常に重要である。
爆発の火種は、原子炉と使用済み燃料プールの2つにしかない。
どちらも丈が長く深い構造物でまわりはコンクリートで囲まれている。
内部で爆発があれば、炎も煙も破片も上方へ飛び出すはずである。
事実、炎の後にキノコ雲と一緒に破片が真上に吹き飛んでいるが、
これは燃料プール内で起きた爆発だと思ってよいだろう。
しかしプール内の爆発で炎が出たとすれば、同じく垂直方向に上がるはずだ。
水平方向に出たオレンジ色の炎は燃料プールから出たものではなく、別の爆発であることは明らかだ。
燃料プール内の閃光が煙に反射して見えたという主張もあるが無理がある。
何度見ても炎そのものが建屋の外へ吹き出している。
あの炎はどこから出たか。答えは一つ、「原子炉」しかない。
ではなぜ水平方向に吹き出したか。
それは垂直上方へ吹き出ようとした圧力が、格納容器ヘッド(上蓋)と最上階床面にある
トップヘッド・マンホールの蓋に邪魔され、その隙間から漏れたからである。
ここで、2011年3月24日に無人機が撮影した例の高精細画像をもう一度見ていただきたい。
http://photos.oregonlive.com/photo-essay/2011/03/fukushima_dai-ichi_aerials.html
最後(12枚目)の3号機の写真だが、損傷のひどい部分に注目してほしい。
一番ひどいのは言うまでもなく炎が吹き出した南東(4号機側)だが、原子炉をはさんでその反対側、
北西方向の破壊もひどい。黒焦げ状態で屋根骨材も吹き飛んでいる。
そして東方向(海側)の外壁が激しく焦げていることにも注目されたい。(10枚目の写真)
燃料プール内での爆発だけでは、これらの激しい損傷を説明することは不可能である。
格納容器から南東、北西、東の3方向に炎が吹き出したと考えるのが自然であり、
それ以外の説明は思いつかない。(あれば教えていただきたい)
北西方向に出た炎はおそらくそれほど大きくなく、建屋内に留まり、あるいは煙に隠れて
この動画には映らなかったのだろう。
数ヶ月前に格納容器から水蒸気が上がっていることが報道されたが、
それも北西方向の位置からであった。その位置に穴が開いているのだろう。
イアン・ゴダード氏は、3号機燃料プールの映像を検証し、例の燃料集合体のハンドルを見つけた人である。
http://www.youtube.com/watch?v=aDbYj0rcyH8
彼も格納容器から3方向に吹き出したと主張している。
http://blog.livedoor.jp/pph2tm-ikenobu/archives/cat_10118083.html
原文はこちら。
http://iangoddard.com/fukushima01.html
格納容器のヘッドはフランジで頑丈にボルト締めされているから、そう簡単には吹き飛ばない。
内部の圧力が上がってヘッドを押し上げ、フランジに隙間ができて、そこから炎が噴出したのだろう。
その下の胴部分に亀裂ができたと言う説もある。
そしてその上のマンホール蓋の隙間から3方向に炎が吹き出した。
よくできているアニメだが、この通りのことが起きたのだろう。
アニメでは煙が吹き出ているが、もちろん高温の炎も一緒に出たはずだ。
ただゴダード氏の説明にも納得のできない点がある。
キノコ雲が原子炉から上がったと説明しているが、これには無理がある。
上の動画を見ると、煙とともに大きな破片が真上に吹き飛んでいるが、原子炉上部の屋根材は残っている。
あんなに大きな破片が吹き飛んだのに、屋根材が残っているわけはない。
これに対して燃料プールの上部は完全に吹き飛んでなくなっている。
燃料プールで別の爆発があり、そこからあの破片が飛び出したと考えるのが自然であろう。
また屋根の鉄骨がぐにゃりと曲がっているが、炉内の水蒸気爆発だけで、
あれほど高温になるとは考えられない。
あのオレンジ色の炎は臨界爆発によるもので、極めて高温であったと考えるべきだ。
もちろん水素爆発、水蒸気爆発も格納容器内で同時に起きたのかも知れない。
しかしここで一番重要なのは、格納容器内でどういうメカニズムで爆発が起きたかではないし、
臨界爆発が起きたのか否かということでもない。細かい解析は専門家にまかせておけばよい。
問題は、格納容器が火を吹くという、絶対に起きてはならないことが起きてしまったという事実、
爆発で格納容器に穴が開いて、放射性物質が外界に撒き散らかされたという事実である。
だからこそ、今もって線量が高くて3号機には近寄ることができないのだ。
地震でちょっと揺すられれば燃料が溶融して格納容器が火を吹き、中味が外界に撒き散らかされる。
残念ながら、これが原発というものの正体だ。欠陥品以外の何物でもない。
何が「放射能を閉じ込める5重の壁」だ。お笑いである。
格納容器が簡単に壊れて火を吹くと知られたら、二度と原発は再稼動できなくなる。
だから東電は隠蔽に必死である。マスコミも絶対に追及しない。
反原発側の専門家さえ脅迫・殺害を恐れて口をつぐむ。
だが真実は隠しようがない。
東電よ、観念して3号機格納容器が火を吹いた事実を認めなさい。
潔く再稼動を断念し、ただちにすべての原発を廃炉にしなさい。
(参考リンク)
「東電よ、観念して4号機爆発の原因を公表しなさい」
http://www.asyura2.com/13/genpatu32/msg/365.html
「東電よ、観念して溶融燃料のメルトアウト・沈下を認めなさい」
http://www.asyura2.com/13/genpatu32/msg/522.html
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