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地盤沈下に見る日本の土木学会の惨状と原発
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投稿者 taked4700 日時 2013 年 11 月 11 日 03:47:54: 9XFNe/BiX575U
 

地盤沈下に見る日本の土木学会の惨状と原発

 2007年の中越沖地震(M6.8)では震央距離:16q、震源距離:23qの地点に柏崎刈羽原発が立地していたのですが、揺れによる被害のほか、地盤沈下による被害を大きく受けました。テレビで数時間にわたって報道されて有名になった変圧器火災は3号機建屋に併設されている「3号機所内変圧器」というものでhttp://www.meti.go.jp/committee/materials/downloadfiles/g70813a03j.pdfの23ページに写真が載っています。この写真でははっきりしませんが、「震度6強が原発を襲った」朝日新聞取材班 の60ページに「3号機の変圧器の周辺では地面が約30cmも地盤沈下し、脇にあるコンクリートの路面がめくれ上がっていた。」と書かれています。

 柏崎刈羽原発はウィキペディアのそのページ(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%9F%8F%E5%B4%8E%E5%88%88%E7%BE%BD%E5%8E%9F%E5%AD%90%E5%8A%9B%E7%99%BA%E9%9B%BB%E6%89%80)に、「運転開始1984年11月」と書かれていて、これが1号機の運転開始日です。3号炉はずっと遅く、「1987年7月:3号機着工」で「1993年8月:3号機営業運転開始」でした。

 311の地震で関東地方も地盤沈下被害を受けましたが、浦安にある東京ディズニーランドはほとんど地盤沈下被害がなかった様子です。その理由としてサンドコンパクション工法で地盤改良をやっておいたからという説明がされています。ところで、東京ディズニーランドは一応1984年オープンです。まあ、全部のアトラクションが開園の時に完成していたわけではなく、その後順次できていったのでしょうが、ほぼ同時期に完成したはずの一方で地盤沈下がほとんどなく、一方は地盤沈下があったということは何を意味しているのでしょうか。

「震度6強が原発を襲った」の同じページには「地盤沈下は構内の至る所で見られた。1号機の軽油タンクそばでは、道路が大きく陥没していた。約1メートル60センチもの段差が生じ、まるで壁のようになっていた。電柱は倒れ、主排気筒とつながる排気ダクトはゆがみ、大型タンクからは水が流れていた。」と述べられているのです。

 地盤の状況の違いや揺れの違いもあるでしょう。しかし、それにしても、原発の地盤沈下対策はどのようにされていたのでしょうか。

 311の地震で福島第一原発は大きく損傷しましたが、地盤沈下に関する調査はあまりされていない様子です。地盤沈下による被害がどの程度なのかもはっきりしていないと思います。しかし、例えば、立坑が壊れてそこから汚染水が地下水と混ざり合っているということが起こっていて、地盤沈下はかなりの規模で起こったはずです。

 そもそも、地盤沈下は太古から、地震に伴って起こってきました。古墳の発掘も地盤の流動化による噴砂の跡を見て、年代確認をすることが行われています。日本では1964年の新潟地震での鉄筋コンクリート4階建てのアパートが液状化で丸々沈み込む事例から液状化による地盤沈下が知られるようになったとされていますが、アメリカでは既に1920年には液状化被害を指摘する論文が書かれていました。英語のウィキペディアの「液状化現象」のページ(http://en.wikipedia.org/wiki/Soil_liquefaction)には、”In soil mechanics the term "liquefied" was first used by Hazen[1] in reference to the 1918 failure of the Calaveras Dam in California.”という記述があり、彼が書いたとされる液状化メカニズムについての説明文も載っています。この説明文の出典は Hazen, A. (1920). Transactions of the American Society of Civil Engineers 83: 1717?1745と書かれていて、1920年の論文であるとされているのです。

 考えてみると、1923年の関東大震災では液状化は起こらなかったのでしょうか。火災被害ばかりが強調されますが、液状化が起こっていたのは確実です。当然、建物被害もあったはずなのです。

 日本にある原発は全てアメリカからの技術援助を受け、それなりにアメリカメーカーも工事に関わっています。アメリカメーカーは地盤の液状化、地盤沈下についてなんと言っていたのでしょうか。

 まさか、日本の土木学会は原発に関しては発言権を持っていないということもありますまい。それとも、原発に関してはわざわざ地盤沈下対策をしないというゼネコンの意思でもあったのでしょうか。

 地震に対する安全性として建物の耐震性や原発の配管などの設備の耐震性が言われていますが、地盤が傷めば、地中を通る配管は壊れますし、地上設備も傾くのです。その結果、設備と設備の間をつなぐ部分が破壊されます。これらの実例は「新潟県中越沖地震の影響について」http://www.meti.go.jp/committee/materials/downloadfiles/g70813a03j.pdf の13・14ページに写真として示されています。

 今までは地盤沈下が直接大規模な放射能漏れにつながってきませんでしたが、今後、そういった例が起こらないは限りません。原発の直下で地震が起こった場合、どの程度の地盤沈下が起こるかはまだ未知の問題なのです。道路が陥没すれば電源車がいくらあっても意味がありません。非常用ディーゼル発電機が用意されていても、ケーブルが地盤沈下で切断されてしまうことがあり得ます。外部からの送電網も鉄塔などが転倒してしまうことがあるのは福島第一原発事故で現実に起こりました。

 なにより怖いのは、地震国日本で液状化被害があると分かったのは1964年の新潟地震だとされていて、それに何の疑問も呈されていないことです。

2013年11月11日03時25分 武田信弘 ジオログのカウンターの値:38517  

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コメント
 
01. 2013年11月12日 00:08:12 : xbFGNYrYmk
原発は地盤条件がよいところに建設するわけではない。

立地に賛成する首長、市会議員、地元関係者が多いところに建設する。
反対者をつぶすことができる場所に建設する。


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