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長崎大教授、山下俊一さん
「ぜひ逃げ出すことのないように。事故による被曝は地震国で原発立国を進めてきた日本の宿命です」山下俊一
http://akiba1.blogspot.jp/2013/11/blog-post_7.html
2013年11月7日 秋場龍一のねごと
「ぜひ逃げ出すことのないように。事故による被曝は地震国で原発立国を進めてきた日本の宿命です」山下俊一
2011年3月18日といえば、原発が爆発し、日本中が放射能の恐怖に慄いていた渦中だ。
その日、福島県立医大の大会議室で、ある講演会が開かれた。
集まったのは、被曝医療に携わる300人の職員。
テーマは、火急に選択が迫られた「安定ヨウ素剤の必要性」である。
講演者は山下俊一長崎大教授。
そして彼は、ヨウ素剤の摂取は必要でないと、その使用を否定する。
さらに、こう付け加えた。
「ぜひ逃げ出すことのないように。事故による被曝は地震国で原発立国を進めてきた日本の宿命です」
いったいいつ、日本は「原発立国」になり、ぼくたちはこんな「宿命」を背負わされたのだろうか。
この言葉に、山下俊一という人の全人格が表現されているのではないか。
そして、そんなパーソナリティを有した者が、この日以降、福島の人たちの被曝医療の中枢を担うことになる。
(参考資料・引用『朝日新聞』プロメテウスの罠、医師、前線へ20「ヨウ素剤信仰だ」2013年11月7日)
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(プロメテウスの罠)医師、前線へ:20 「ヨウ素剤信仰だ」
http://www.asahi.com/articles/TKY201311060676.html
2013年11月7日05時00分
福島県立医大の学長兼理事長、菊地臣一(きくちしんいち)(66)は、長崎大教授の山下俊一(61)が福島入りした経緯をこう記憶している。
2011年3月14日朝、県立医大内で放射線の危険性を話せる人物の人選を始めた。職員の放射能への恐怖心が強かったためだ。
乳腺・内分泌・甲状腺外科教授の鈴木真一(すずきしんいち)(57)に意見を求めると、鈴木は「わかりやすく、科学的に話ができるのは山下先生だけだ」と山下を推した。ほかの医師も山下の名をあげたため、決めた。
17日。菊地は面識のある長崎大学長の片峰茂(かたみねしげる)(63)に電話をし、山下の携帯番号を聞いた。菊地は山下の携帯に電話し、こう依頼した。
「福島に来て、みんなに正しい科学的知識を提示してくれないか」
長崎大は山下派遣を内々で決定。福島県側に知事名の要請書を求め、福島県庁からファクスで送ってもらう。福島県知事の依頼を受けた上で長崎大は正式に山下を派遣した。
大阪空港経由で山下が福島に入ったのは18日午後。午後6時からの県立医大の職員向け講演会に登壇した。同僚教授の松田尚樹(56)、高村昇(たかむらのぼる)(45)も一緒だった。
大会議室で行われたこの講演会には300人の職員が集まった。多くの職員が放射能対策のマスクをつけたまま、話に耳を傾けた。
山下は最後にマイクを握った。
話の要点は安定ヨウ素剤が必要か否か。山下はチェルノブイリ事故も例に出し、不要論を展開した。
(1)安定ヨウ素剤で甲状腺がんが防げるという誤解が広がっているが、「ヨウ素剤信仰」にすぎない。日本人が放射性ヨウ素を取り込む率は15〜25%。4、5割を取り込むベラルーシとはわけがちがう。
(2)20キロ圏、30キロ圏以西の被曝(ひばく)量はおそらく1ミリシーベルト以下。チェルノブイリと比べて被曝量が微量なので、日本政府も安定ヨウ素剤服用の指示を出さない。
(3)服用マニュアルは数々の欠点がある。使われないことを祈る。
最後、こう職員を鼓舞した。
「ぜひ逃げ出すことのないように。事故による被曝は地震国で原発立国を進めてきた日本の宿命です」
講演は約1時間。山下は終始、自信に満ちた表情だった。
だが、話がすんなり受け入れられたわけではない。講演会後、長崎大助教の熊谷敦史(40)は「上層部が院内を鎮めるために話をさせた」と怒る医師の姿を見た。
(麻田真衣)
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