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きのこが教える汚染地図を読む 3
http://inventsolitude.sblo.jp/article/79957072.html
2013年11月05日 ずくなしの冷や水
青森県の野生キノコの強い汚染は、大きな謎だ。汚染地図を見ると、秋田県から鯵ヶ沢町の方向にかけて汚染がつながっているように見える。2013/11/4に作成した地図では、大館市のデータが入っていなかったので改めて探し出した。
収集した秋田県のデータは次のとおりで、羽後町を除けば全般的に汚染は少ないし、大館市では2件ともにセシウム134が検出限界未満となっている。他の市町村でも同様な例が見られる。秋田県は、検出限界を低くとり、丁寧に検査している印象を受ける。
http://inventsolitude.sakura.ne.jp/images/201311/201311052.gif
上の汚染地図からすれば、福島第一原発事故で秋田県に放射性物質が降下したことを疑う余地はない。キノコよりも湯沢市などのネマガリタケでより多くの汚染が見つかっている。
だが、セシウム134が検出されない例があることから考えると、検出されたセシウム137には、大気圏内核実験やチェルノブイリ事故によって放出されたセシウム137が含まれている可能性が大きい。
検出限界2ベクレルとして、福島第一原発事故でセシウム134、137ともに1.5ベクレル降下したとする。大気圏内核実験などによるセシウム134はごくわずかになっていて、セシウム137が1ベクレル残存していたとすると、セシウム137は合計2.5ベクレルで検出され、セシウム134は1.5ベクレルで検出されないというような例がありうるだろうし、秋田県ではそのような事例が少なくないように思えてくる。
このように見てくると、秋田県は県南の湯沢市や羽後町より北の地域での放射性物質の沈着量は相対的に少ないと推定できるだろう。
そして一方、湯沢市や羽後町よりも南の山形県は、常識的には両市町よりも汚染が強くなっている可能性が強いのに、汚染マップでは必ずしもそうなっていない。私が山形県のデータを拾いきれていないということもあろうが、山形県は検査に消極的な姿勢も垣間見える。
山形県の中でも県南には空白の市町村もあり、汚染地図の表示を安易に受け止めることはリスクがある。
青森県は、汚染が一部の市町村に集中している。青森市、十和田市、階上町、鯵ヶ沢町は野生キノコの出荷制限地域に指定されている。これらの市町以外では、東通村がハツタケで30Bq/kg、アミタケで12Bq/kg、八戸市がシモフリシメジで77Bq/kg、西目屋村がチャナメツムタケで11Bq/kg検出となっていて、それ以外には私はデータを集めきれていない。
これらの地域は、場所的に散在しており、青森市、十和田市、鯵ヶ沢町は、高い山の周りにあるという共通点があるが、階上町は八戸市の南にある海に面した町だ。青森県階上町と岩手県洋野町の境には、標高は739.6mの階上岳(はしかみだけ)があるが、八戸市と階上町の強い汚染は、この山の影響だろうか。
もし、そうであれば、青森県の汚染は山岳の影響を極めて強く受けているということになり、これはこれで新しい知見だ。下北半島にある東通村はどういう条件でキノコの汚染が生じたのかよく分からない。
汚染があれば、消費者は警戒するし、外国は輸入制限地域として指定する。汚染マップをじっと見つめていると、秋田県や青森県の農家の痛みが伝わってきてとてもつらい。
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