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原子力規制員会の安全審査は単なるアリバイ作り
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2013-10-25 陽光堂主人の読書日記
昨日付の「日刊ゲンダイ」に、新潟県知事の泉田裕彦氏に対するインタビュー記事が掲載されています。先月末に柏崎刈羽原発6・7号機の安全審査の申請を条件付きで認めたので、泉田知事がひよったのではないかという懸念から行われた直撃インタビューです。
この遣り取りを見る限り、住民の命と安全と財産を守るという知事の信念は変わっていないようです。東電側が県の要請を受け入れたので、手続き上、安全審査の申請を断る理由がないとのことです。後は東電がどう出るかにかかっています。
インタビューの中で重要な指摘がなされていますので、以下その部分を引用します。原子力規制員会が行っている安全審査について、泉田知事は次のように批判しています。
(http://asumaken.blog41.fc2.com/blog-entry-10116.html)
「そもそもあれは安全審査じゃない。規制基準適合審査なんです。そしてその規制基準は、一定の確率で事故が起きるという基準です。事故が起きても『我々は起きる前提でご説明していましたから、基準には合ってたんです。責任はありません』と言うために審査をやっているとしか言いようがありません。規制委員会には設備班と断層班しかないんです。世界の標準は『住民の命と健康をどう守るか』なのに、田中委員長は『そこは私たちの仕事ではない』と言う。無責任以外の何ものでもありません」
要するに、原子力規制員会の安全審査は、責任逃れためのアリバイ作りに外ならないわけです。あれだけの大事故を引き起こしても、原子力ムラの住人は誰一人責任を取っていませんが、その同じ連中が厚顔にも「安全審査」しようというのですから、国民をバカにしています。
原子力ムラの住人たちは原発から遠く離れた場所に住んでいるので無責任で、当事者感覚がありません。「住民の命と健康を守る」という世界標準に近づけるためには、原発内か直ぐ近隣に彼らを住まわせる必要があります。そうすれば直ぐ対策が打てますから一石二鳥です。それが嫌なら原発推進の旗など振るべきではありません。
泉田知事は、自己の責務について次のように述べています。
「知事としてやらないといけないことは、住民のみなさんの安全と生命と財産を守ること。07年の中越沖地震の時、柏崎刈羽原発の東電のサイトと連絡が取れなくなりました。ホットラインのある建物が地震で歪んでドアが開かず、入れなかったというのですが、地震の際、事故は複合で起きるわけだから、ホットラインが使えないと困ると、かなり言ったんです。もう知事、そろそろいいんじゃないかという話も多々ありましたけど、断固としてやってくれと言った。そうしたら造ってくれたのが免震重要棟なんです。あわせて、福島にも免震重要棟を造った。完成したのが、東日本大震災の8カ月前でした。だからあの時、私がひよって、言うべきことを言わなかったら、あの福島に免震重要棟はなかったんですよ。免震重要棟がなかったら、いま東京に住めないんじゃないですか。口をつぐんでしまえば、同じ事故が起きたときに不作為の責務を負ってしまう。『変人』と言われようと、言うべきことは言っていきます」
泉田知事が頑張ったお陰で福島第1原発に免震重要棟が出来たそうです。確かにこれがなかったら東京は大変なことになっていたでしょう。震災の8カ月前ということですから、結構ギリギリのタイミングで、危ないところでした。
知事は利権屋から変人扱いされていて、原子力規制委員会の田中委員長も「個性的な人」と嫌らしい言葉を投げ付けています。泉田知事のお陰で最悪の事態を避けることが出来たのに、田中氏の方が余程変人です。知事には、今の調子で頑張ってもらいたいものです。
変人かつ無責任な田中委員長ですが、どういう訳か汚染水問題に関しては正直で、「事態は益々悪くなっている」と安倍政権の意に沿わない発言をしています。それほど状況は悪化しているわけですが、国際的な動きを見据えて早くも保身に走っているのかも知れません。
ロシアは福島第1原発の状況を危惧しており、国際管理下に置いて解決することを提案しています。(23日付「The Voice of Russia」) そうなったら安倍内閣は真っ青で、政権の座から降りなければなりません。現状のままでは政府や東電の任せていても解決不能ですから、決断するなら早い方がよいでしょう。
福島での状況 国際コントロール下に
http://japanese.ruvr.ru/2013_10_23/123291094/
23.10.2013, 15:43 The Voice of Russia
IAEA(国際原子力機関)の専門家グループは日本政府に対して、福島での汚染土壌の処理および浄化についてまとめた提言書を提出した。これは周辺2000万立法メートル以上の膨大な土壌を処理するという遠大な課題である。
しかし、福島第一原子力発電所では汚染水漏れが続いていることから、土壌の浄化については二の次になっている状況だ。10月初めには、約4万トンの汚染水が漏れ出した。またロシア地理学会の調査船は、太平洋上で汚染水の流れを発見し、これは福島と関連しているに違いない。ロシア議会下院(国家会議)のマクシム・シンガルキン議員はこの状況を受けて、最高の国際レベルで扱われなくてはならない問題だと指摘している。
−解決策に向けた道は一つ、チェルノブイリ事故の時のように国際協力が必要だということです。文明世界全体の力を合わせて、最高の技術を結集するのです。すでに今日明らかなのは、凍結土やコンクリート壁などでは問題は解決できないということです。この状況で唯一できるのは、崩壊寸前の福島原子力発電所を解体することです。そのあとで初めて、事故処理の話ができるのです。日本が独力でそれができないことが明らかになっています。ですから、世界中の原子力分野における知的リソースを結集しなくてはなりません。
しかし、日本は世界の協力を仰ぐことに必ずしも乗り気ではない。シンガルキン議員は次のように指摘している。
−今日、環境に放出される放射能の量および危険性に関する情報を隠ぺいするのは不可能です。しかし、ロシアや各国の専門家らがこの問題における協力を口にする時、日本側からの情報非公開に突き当たってしまいます。日本を応援する準備のある国際社会は、それを実際に現実のものにする可能性を奪われてしまっているのです。国際レベルで、ロシアは日本が支援を受け入れるよう説得することはできません。もし独立の専門家らがアセスメントを行えば、東京電力に対する熾烈な批判が行われることが目に見えているからかもしれません。
福島での事故はすでに国境を越えた、世界の海洋に関わる問題だ。それゆえに、この問題はIAEAのみならず、国連安保理が関与しなくてはならないものだ。
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注目の人直撃インタビュー 泉田裕彦・新潟県知事 (日刊ゲンダイ)
http://www.asyura2.com/13/senkyo155/msg/419.html
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