http://tanakaryusaku.jp/2013/10/0008064

新潟報告 泉田知事　「田中委員長、公開質問します」
2013年10月18日 19:17

　原発再稼働の大前提となる原子力規制委員会の安全審査は、原子炉設備に偏り、「住民避難」は二の次となっている。これに疑問を唱える新潟県の泉田裕彦知事が16日、インターネット中継を通じて原子力規制委員会の田中俊一委員長に公開質問した。
　泉田知事は自らが経験した中越沖地震と福島原発事故を教訓に、住民の安全が確保されないとして規制庁がまとめた「原子力災害対策指針」を批判してきた。

　原子力規制委員会が発足した翌月の昨年10月29日に、泉田知事は１回目の質問状を送付した。最初の規制委員会の回答は今年2月に届いたが、わずか２ページ（内容は１ページ）の薄い内容のものだった。

　4月22日、池田克彦原子力規制庁長官に会った時、泉田知事は再度、田中委員長への質問状を渡し田中委員長との面談を求めた。回答は7月末に届き、今度は4ページに増えていた。しかしまだ内容が不十分と考える知事は委員長との面談を毎月のように申し入れているが、一向に実現する気配はない。

　田中委員長は「他の自治体の首長が納得しているなか、かなり個性的な発言をしている」と述べ、面会するつもりがないことを強調している。

　“個性的な” の部分は原発推進勢力が泉田変人説を流布するのに利用している。

　こうした経緯を踏まえ筆者は16日、新潟県庁で開かれたメディア懇談会で泉田知事に質問した。「田中委員長に公開質問状を出すとかIWJの画面を通じで公開質問するとかのお考えはないのですか？」と。

　泉田知事は「今やりましょうか？」とやる気満々で応じ、次のように公開質問した―「田中委員長、ぜひですね、設備の基準を、運用する側の観点で審査するのか。住民の被曝を避けるという観点で審査されるのか。どちらか、まずお答え頂けないでしょうか？ ここ重要な所だと思うんです」。

　筆者「ハードに偏ってますからね」。

　泉田知事「断層を分析する班と設備班しかないんですよ。それでどう住民の安全を守るつもりなのか、ぜひご説明頂きたい」。

田中委員長はひょうひょうとしていて柔和な感じだが、頑として泉田知事に会おうとしない。＝写真：筆者＝
田中委員長はひょうひょうとしていて柔和な感じだが、頑として泉田知事に会おうとしない。＝写真：筆者＝

　泉田知事は設備の安全審査についても疑問を投げかけた―
「世界はメルトダウン事故があると考えて対策を講じているのに、日本はメルトダウン事故が起きないという形でやる。これでは“世界の基準に合わせます”の答えになっていない（田中委員長は“世界一厳しい規制基準”と豪語している）」。

　“メルトダウンは起きませんよ”というのは第二の安全神話である、と泉田氏は指摘したうえで、次のように話した―

　「メルトダウン事故が起きた時にどう対応するか？ ヨーロッパではコアキャッチャー（※）だし、アメリカは（軍の）冷却部隊ということになっている。日本は両方やらないことになっている」。

　住民の避難対策はまともに検討されず、メルトダウンはしないことが前提。第二の安全神話を作り出そうとしている原子力規制委員会に異を唱えるのは、3.11以降、原発を抱える自治体の長であれば当然のことだ。

　泉田知事に会おうとしない田中委員長こそ、世界標準から見た場合“個性的”なのではないだろうか。

　◇
※コアキャッチャー：
原子炉格納容器の底部に設けられる装置。溶融（メルトダウン）したデブリ（堆積物）が冷却設備に導かれる仕組みになっている。

＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊＊

＞メルトダウン事故が起きた時にどう対応するか？ ヨーロッパではコアキャッチャーだし、アメリカは（軍の）冷却部隊ということになっている

アメリカは軍の冷却部隊というのはどういう意味なのでしょうか。実際に何かソースがあるのでしょうか？ 　

コメント
01. 不眠症 2013年10月20日 18:45:08 : nYRH.ca0zYtKk : mBqEoVAF7k 魚沼汚染で怒りが収まらない泉田新潟県知事の叫びに電力利権村はどうでるか？ 『けものみちの影の軍団』に御用心してほしい。
02. 2013年10月20日 20:32:10 : PUaybKt0gE 泉田知事を原子力ムラの魔の手から守るのはあくまでも国民大衆です。 国民大衆は、マスメディアの動きを常に監視している必要があります。 >>01. 不眠症さんのおっしゃる「けものみちの影の軍団」の動きは、一見関係ないような報道内容となって現れてきます。 それを見逃さずに、どんな手を打ってくるのかを想像力を働かせて予測するのです。 そして、遅れることなくこちらから警告を発するのです。 幸い現在はネットというものがあり、国民大衆にも簡単に情報発信することができます。 我々国民大衆にとって、泉田知事を魔手から守る方法はそれしかないと思います。 今も昔も、国民が自らの命を守るには、自らが闘うより他ないのだと思います。
03. 2013年10月21日 01:14:49 : 1ioo7h1uY6 ■泉田知事　貴方のお考えは間違っていません 　正しい判断・行動です 　原発は住民国民にとって 　リスクのみで何のメリットも有りません 　そのリスクの大きさたるや測りきれない大きさで 　しかも　電力会社はそのリスクの責任も取りません 　こんなのありかよって思います 　ただ田中程度の雑魚・こわっぱじゃなく 　最高責任者と勝負せにゃ 　この問題埒があかんのではと思います 　要は糞安倍をいかにして葬るかであり 　住民のむしろ旗がなけりゃ 　かなり厳しい戦いである 　かって工場排水が海を汚したとき 　漁民が工場排水口を土嚢で封鎖したように！ 　泉田さん　応援しています 　新潟県民の皆さん　知事を孤立させないで・・・
04. 2013年10月21日 11:46:38 : F6WAWXkNTU ------田中委員長は「他の自治体の首長が納得しているなか、かなり個性的な発言をしている」と述べ、面会するつもりがないことを強調している。 田中委員長の人柄がわかる話だ。この一事でこいつを信用してはいけないことがわかる。 原発推進をうまく隠したペテン師なのだろう。 -----設備の基準を、運用する側の観点で審査するのか。住民の被曝を避けるという観点で審査されるのか（泉田知事）。 原発事故には設備の面と被曝の面と２つの局面がある。これは原子炉技術者と放射線防護の専門家と２様の 専門家がいることに対応している。日本でなおざりになっているのはこの住民の放射線防護の観点なので これは規制委員会もはっきりしてもらいたい。 -----“メルトダウンは起きませんよ”というのは第二の安全神話である（泉田知事） 子どもなみの幼稚さなのか、規制委は。 ------アメリカは軍の冷却部隊というのはどういう意味なのでしょうか。 これはNHKのドキュメンタリーでやっていた。事故でどんな事態になっても冷却作業から逃げ出さないと 誓った部隊のことだ。
05. 2013年10月21日 21:13:49 : Xwlemfst1A 泉田県知事がまともな感覚の持ち主であることは明らかです。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　非常に個性的な性格をしていらっしゃるのは田中委員長でありますね。　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　何故、泉田県知事からお逃げになるのでしょうか？　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　もちろん田中委員長が個性的な性格で、ご自分に　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　自信がないからでしょうね。分かりやすいですね。
06. 2013年10月22日 12:11:18 : sy9aFtnJag 所詮、田中委員長は原発ムラの仲間です。原発をいかに残していくかしか頭にありません。原発機関関係はどんどん減らしていくべきで、処理する為の物だけあればいい、今まで原発にどれだけの無駄な税をつぎ込んで来たか、少しは反省すべき。

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