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http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpower/46186.html
2013年10月7日午後8時18分
福井県は7日、国際原子力機関(IAEA)と、原発や原子力安全、放射線利用分野の人材育成で協力して推進する覚書を締結した。西川知事と天野之弥事務局長が県庁で署名した。本県が持つ専門知識や人材を世界的な原子力の平和利用に生かすことになる。天野氏は「原発を導入する国は日本を頼りにする。福井県は原発だけでなく、医療機関での民生利用で大きな実績を残している」と覚書締結の意義を強調した。
県によると、IAEAと国内の自治体が覚書を締結するのは昨年12月の福島県に続いて2例目で、人材育成分野では初めて。本県に対する信頼が高まり、原子力人材育成の国際的な拠点を目指す県エネルギー研究開発拠点化計画の一層の推進が期待される。
▽IAEA主催の研修や国際会議の県内開催▽研修生、研究者の受け入れ拡大▽福井主催の研修や会議へのIAEA専門家招へい▽IAEA共同研究事業への県内の研究者参画―などに取り組む。
具体的には原発を導入し運営する際の地域住民とのかかわり方や、放射性物質の環境モニタリング、放射線がん治療技術、陽子線加速器を用いた植物の品種改良などの分野における研修や研究で協力していく。本県の研修生の受け入れ先はアジア中心の現状から中東諸国まで広がる見通し。
県庁を訪れた天野氏は「アジア各国は原発はもちろん、(放射線を活用した)がん治療や農業への応用などで福井県から学ぶことは非常に多いと思う」と期待した。
西川知事は「IAEAとさまざまなプロジェクトを実行し、拠点化計画などの事業をレベルアップさせたい」と強調。記者団には「原子力の安全やエネルギー問題は日本だけの問題ではない。国際貢献はわれわれの義務でもある」と力説した。
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