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【原発】震度6でフクイチが崩壊する日 〜液状化〜
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2013年10月08日 語られる言葉の河へ
(1)3・11の地震発生時、1号機はすでに運転開始から40年経っていて、老朽化は甚だしかった。重要器具は定期検査で交換するが、周辺の装置はそのままだ。追加、追加でどんどん配管を増やし、耐火構造にするために防火剤を塗りつけるから、重量は半端ではなかった。設計基準を大幅に超えていたはずだ。
(2)建物の老朽化よりもっと深刻なのは、地盤の緩みだ。
今のフクイチの建屋は、「地下水の海に浮いたコンクリートのハコ」のようなものだ。山側から押し寄せる800トン/日の地下水が、地表1mまで上がっていて、建屋が浮く可能瀬性がある。すでに建屋が傾いているのではないか、と恐れたくなる状況だ。
フクイチの敷地は、もともと地下水が豊富で、幾つもの沢が海に注ぎ、地面を少し掘れば水がしみ出す切り立った崖地(高さ35m)だった。それを高さ10mに削り取り、原子炉建屋とタービン建屋を建てた。
その結果、地下水は高さ35mの山側地層から高さ10mの敷地の地下になだれ込み、原子炉建屋の基礎にぶつかる。
周囲が地下水だらけになると、浮力が働いて建屋が船のように浮き上がる。
(3)東電は、建屋が浮き上がるのを避けるため、サブドレイン(井戸)を約60本掘り、800トン/日の地下水を汲み上げて水位を下げ、建屋基礎の下を地下水が通るようにしていた。
だが、サブドレインは3・11後、放射性物質まみれの瓦礫で埋まり、使えなくなった。
このため、地下水の水位は地下1mに上がり、半分の400トンは建屋地下に流入し、溶け落ちた核燃料を冷やした後の高濃度汚染水と混じり、汚染水の量を増やしている。残りの400トンは、護岸周辺から海へ抜けている。
(4)そんな状態で震度6の地震に襲われたら、液状化が発生する。
液状化が起こる要因は、次の3つ。3要因が重なると、液状化の可能性が高くなる。
(a)N値(地盤の堅さ示す)が20以下で、土の粒子の大きさが0.03〜0.5mmの砂地盤。
(b)地下水位が地表面から10m以内。
(c)震度5以上の大きな揺れ。
(5)地震で倒壊したフクイチの鉄塔の地盤を東電が調査したところ、地下25mまでの地層のN値は20〜10以下だった。
地下水の水位は高い。
実態は、液状化だった。
(6)震度6の地震が襲った場合、仮に4号機の燃料プールが無事だったとしても、液状化で、建屋の地下に溜まった7万トンの高濃度汚染水が土砂とともに噴き出したら、建屋周辺に誰も近づけなくなる。当然、1〜3号機の冷却も難しくなる。
サブドレインの復旧に、あと1年以上、建屋を囲む遮水壁の設置に、あと2年はかかる。
□魚住昭「わが家とフクイチの危機 〜魚住昭の誌上デモ 第52回〜」(「週刊現代」2013年10月12日号)
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原子炉建屋を建設するにあたり、東電は切り土をした。フクイチの場合、海までの岸壁を20〜25mも切り土して建てている。通常、地下水位は地下10〜15mに砂層があり、そこに地下水が流れる。
これほどの切り土をしたのは、東電がフクイチ建設当時から地下水の危険を知っていたからだ。
事実、3・11以前にも、フクイチ1〜4号機の原子炉建屋に地下水が漏出していた。工事の許可を出す保安院の文書によれば、1971年以降、建屋に地下水が何度も入り込み、止水工事を繰り返し行っていた。
□森功「東電は地下水の危険を原発建設時から知っていた これが「動かぬ証拠」だ 〜ジャーナリストの目 第177回〜」(「週刊現代」2013年10月12日号)
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