http://www.asyura2.com/13/genpatu33/msg/878.html
Tweet |
http://sun.ap.teacup.com/souun/12219.html
2013/10/4 晴耕雨読
https://twitter.com/iwakamiyasumi
10月3日(木)「岩上安身による小出裕章氏インタビュー」の模様を実況します。
岩上「福島第一の事故後、すぐに小出先生にインタビューしました。そのときに、もうすでに汚染水の話をしました。小出先生は、とにかく冷やすこと、そして汚染水を柏崎刈羽にタンカーで持っていくとお話されました。私は東電にぶつけましたが、できませんと」
岩上「立命館大学の山田廣成先生にインタビューしました。水ではなく鉛で冷やすべきだと」
小出氏「事故後、福島第一の炉心はすべて溶け落ちてしましまいた。そしてひたすら冷却するしかなくなった」
小出氏「一番いいのは水です。海水でもいいので、とにかく水を入れてくれといいました。しかし、溶けた炉心に水をかければ汚染水が生まれるのは当然のことです。そこで私はタンカーで運び出すべきだ、タンクを作っていては間に合わないと主張しました」
小出氏「タンクを溶接することは非常に難しい。現場は大変な被曝環境だからです。だから東電は簡易型のタンクを作った。しかしそんなものを作れば、漏れるのは当然のことです」
小出氏「私は事故直後、ヨーロッパの研究者から金属で冷やせという提案を受けました。ただ、金属は崩壊熱が高いので、水のほうがよいのではと思いました。しかし2年半たって崩壊熱は数百分の一に減ったので、鉛や錫は有効」
小出氏「溶け落ちた炉心が原子炉格納容器に触れると、格納容器はすぐに穴があいてしまいます。国と東京電力は、格納容器の底にコンクリートがあり、まだ30a残っていると主張しています。しかし、それを誰も見ていないのです」
小出氏「格納容器の中は、大変な動的環境にあります。大量の水をかけ、大変な蒸発量になっています。溶け落ちた炉心が固まりになっているわけではないと思います。溶け落ちて分散し、散らばっているのだと思います」
小出氏「しかし、鉛などの金属を入れるということなど電力会社は考えたこともない。だから、そのためのポンプもないのです。既存の設備でやるしかありません」
小出氏「今のままでは、格納容器のフタを開けることがまずできない。大変な量の放射能が出るからです。そうなると、パイプを中に引きこむことが必要になる。しかしそうなると、作業員の大量の被曝は避けられない」
岩上「鉛ではなく錫がいいのでは、という話しもあります」
小出氏「融点が低く沸点が高い金属のほうがいい。だから、私は鉛よりも錫のほうがいいのではないかと思っています」
岩上「先日、生活の党の小沢一郎さんとお会いされましたね」
小出氏「お会いした後、記者の方々に『私は脱原発』とおっしゃられたので、大変ありがたいと思いました。今は自民党が力を持っている。自民党の議員さんは当然私の所には来ません」
小出氏「汚染水は最近問題になっているようですが、事故直後から問題なのです。2011年5月の段階で、汚染現場と地下水の接触を断つよう遮水壁を作るべきだと提案しました。しかし東電は株主総会を理由に遮水壁を見送りました」
小出氏「鋼鉄とコンクリートによるちゃんとした遮水壁を早く作るべきです。ただし、あらゆる作業には大量の被曝がともなうことも言い添えておかなければならない」
小出氏「今、東電はALPSという装置を作って汚染水の浄化をしようとしています。しかしすぐに故障してしまっている。本格的な設備を作ろうとしても、大量の被曝をしてしまうので現場で組み立ての作業ができない」
小出氏「ALPSがたとえ稼働したとしても、海に流せるだけストロンチウムが浄化できないかもしれない。仮にできたとしても、トリチウムに関してはALPSはまったくの無力です」
岩上「先日、商工会議所で池田信夫さんと対談されましたね」
小出氏「池田さんのお話の立脚点は経済です。原発を再稼働しないと、今、電気代が4割上がると。さらに放射能で死んだ人間はいない、石炭のほうが怖いとおっしゃりました」
小出氏「しかし、放射能には急性の障害と晩発性の障害があります。私は放射能には必ず害があると思っています」
小出氏「福島の事故ではストロンチウムはそれほど大気には出なかった。しかしその分が汚染水に入りこんでしまった。これまでの大気圏内核実験で放出された量以上のストロンチウムが福島の事故で汚染水に入り込んでいる」
岩上「安倍政権は政府が全面に出て解決すると言いました」
小出氏「前提として、東電に任せることはできません。東電は会社ですから。まずは東電を倒産させて、国が費用をすべて負担すると表明しなければいけない。しかし、今の国ができる状態にあるわけではない」
岩上「この中で東電は柏崎刈羽の再稼働をしようとしています」
小出氏「柏崎刈羽が安全に稼働できる道理がありません。いまだに福島第一事故の原因すら明らかになっていないのです。泉田さんは頑張っていますが、難しいと思います」
岩上「福一の4号機について。使用済み核燃料の取り出しがようやく始まろうとしています」
小出氏「4号機のプールには広島原爆1万4千発分の放射能が眠っている。東電は今年の11月からクレーンで吊り出す作業を始めます」
小出氏「しかし、使用済み燃料の回りには瓦礫が転がっていますし、燃料自体が破損しているかもしれない。1331本の燃料を一つひとつキャスクに入れて移動させるのです。大変困難な作業になります」
小出氏「使用済み燃料プールに鉛を入れるという案もあるかもしれない。しかし、私は不安です。入れた鉛ごと床が落ちてしまうかもしれない。燃料を取り出すほうがよいのではないでしょうか」
岩上「安倍政権は軍事国家化に突き進んでいるように思えます。秘密保護法、共謀罪、集団的自衛権の行使容認、日本版NSC。日米軍事演習ヤマサクラによれば若狭湾が戦闘地域に想定されています」
岩上「若狭湾には原発が並んでいます。原発を抱えたままで戦争をしようとしているのです」
小出氏「原発を抱えたまま戦争のシュミレーションをするなど馬鹿げています。軍事に関わっている人が原発を許す理由が分からない」
小出氏「日本はいまでに米国の属国です。米国の属国状態から抜けだそうとする政治家は抹殺されてきた。鳩山さんしかり小沢さんしかりそうでした。米国の属国のまま政治も経済もマスコミも動いています」
岩上「一昨日の総理会見で軍事演習『ヤマサクラ』について聞こうと思っていました。聞いたら秘密保護法で懲役になるのか?とも。手をあげつつけていましたが当たりませんでした。次は聞きますよ」
以上で実況を終了します。アーカイブはこちらからご覧ください。→http://bit.ly/cUKsLS @iwakamiyasumi
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。