01. 2013年10月02日 10:48:22
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小泉元首相 発言要旨 ◆脱原発 今がチャンス 政治が方向性示せ
小泉純一郎元首相の脱原発をめぐる発言要旨は次の通り。 経済界の人と話をしていると、原発ゼロなんて無責任だと憤る声が多い。私はそんな中で原発ゼロを主張しています。
放射性廃棄物、核のごみをどう処分するか、あてもないのに原発を進めていくのは無責任ではないか。先日、フィンランドのオンカロという最終処分場を視察したが、400メートルの固い岩盤をくりぬいた地下に埋める。それでも原発4基のうち2基分しか容量がない。そもそも今、ごみを埋めても10万年後まで人類がきちんと管理できるのか。 日本では野田佳彦前首相が一昨年暮れに事故の収束を宣言したがとんでもない。原発は事故が起きれば人の健康や農水産物、地域への影響が計り知れない。民間会社では負担しきれない。 原発を立地してもいいという自治体のためにどれだけの税金を使ってきたか。汚染水対策も廃炉も税金を使わなきゃできない。事故の賠償にこれからどれぐらいかかるのか。原発のコストほど高いものはない。 第二次世界大戦で日本は無謀な戦争をして300万人以上が命を落とした。満州(現中国東北部)から撤退していれば戦争は防げたが「満州は生命線だ」と撤退を拒否し、結局は国を焦土にした。経済成長のために原発は必要だという意見があるが、そんなことはない。戦争で満州を失っても、日本は発展したじゃないか。 原発の代案はない、今すぐ全廃は無謀だという声も聞くが、政治がはっきりと方向性を示せば代案は必ず出てくる。 日本人は焦土からでも立ち上がった。これという目標ができれば、官民が協力し、ピンチをチャンスに変える特性を持っている。今、原発をゼロにするという方針を自民党が打ち出せば、一挙に(脱原発の)機運が盛り上がる。(太陽光など)再生可能エネルギーを資源にした循環型社会をつくるという夢に向かって結束できる。 世界が必要とする安全な社会をつくるため、今はピンチではなくチャンスなんだ。 2013年10月2日 東京新聞 2面より http://magicmemo.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/237-51fb.html |