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原子力発祥の地・東海村の退任村長が今、語ること 投稿者 tvpickup
BS-TBS 報道部 2013.9.29.
4期16年にわたって茨城県東海村の村長を務めた村上達也氏が今月20日退任しました。
原子力の村の村長として訴え続けてきた「脱原発」。
原発政策と街づくりの在り方とは。
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【茨城】
「この遺言が最後の仕事」 東海村・村上村長が退任
東京新聞 2013年9月21日
http://www.tokyo-np.co.jp/article/ibaraki/20130921/CK2013092102000156.html
「原発に依存しないまちづくりを考えていく時が、既に来ている」「金のために魂を売ってはならない」。二十日に任期満了を迎えた東海村の村上達也村長(70)。退任式で「遺言」として、集まった職員約百五十人に思いをとつとつと語った。声を詰まらせる場面もあったが、最後は米陸軍元帥だったダグラス・マッカーサーの退任演説の一節を引用し、村民と職員に別れを告げた。要約を掲載する。 (林容史)
◆あいさつ要旨
東海村の職員の皆さんと過ごした(四期)十六年間が、私のすべてだったと言っても言い過ぎではない。
私が村長になった一九九七年、中央集権から地方分権への流れが全国で表面化した。私も「東海村で実験してやるぞ」と大いに希望を持った。
地方自治の根源は住民自治だが、政策立案、事業遂行は実行部隊である役場職員の力量いかん。分権時代にあって東海村は、立派に生き残る力量を持った実行部隊ができあがったと思っている。「役場職員は変わった」「良くなった」という村民の言葉を耳にする時が何よりもうれしく、村長になって良かったと思う瞬間だった。
戦後、日本は欧米の生活水準に追い付くこと、経済発展することが至上の目的だった。地方的なもの、農村的なものは非効率、非経済、時代遅れとされ排除されてきた。経済が発展すれば今度は地域間競争といって、さらなる闘争を強いられた。その揚げ句、農林業などの一次産業、地方産業が衰退し、借金漬けの財政を招いた。
村長就任時から開発発展思考からの脱却、人と環境を優先する村政の旗を掲げてきた。それが福祉、教育、環境、農業の四本柱。その根底にあるのは自然と命への畏敬を取り戻すことだ。
原発問題は、村の財源、利害関係者のことを考えると悩みは深い。東京電力福島第一原発事故が起こってしまった以上、早晩、村の方向を決めるときが確実にやってくる。広く知識を求め、そのときのために準備しておかねばならない。
私は「金のために魂を売ってはならない」と皆さんに言ってきたが、原発の安全神話が崩れ、原発事故によって住民にもたらされた被害の過酷さを知った今、地域住民の命と健康、そして将来にわたる生活を守ることが何にも増して優先されるべきだ。政府の決定を待つことなく、原発に依存しないまちづくりを考えていく時が、既に来ている。それが地方自立、人と環境重視の当然の帰結。
去るべきときがきた。この遺言を私の最後の仕事にしたい。村民のみなさん、職員諸君、ご支援、ご協力ありがとうございました。今ここに私は大いなる達成感と充足感を持って満足して去ることができる。『オールド・ソルジャーズ・ネバー・ダイ、ジャスト・フェイドアウェイ』。老兵は死なず、ただ去るのみ。万感の思いを込めてありがとう。お元気で。
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