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「秋場龍一のねごと」ブログ
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「公園の利用は1時間以内」と市の立て看板。これが福島の現実……
きのう22日の朝刊の読者投稿欄に胸を痛くした。
それは「福島県53歳・主婦」からのもの。見出しは「孫の公園遊びに放射能の影」。1歳9カ月の女の子の孫と出掛けたときのようすを述べている。一部を引用する。
除染したばかりの公園へ、線量計で放射線量を測りながらのお散歩です。孫は素手で遊具やベンチを触ります。少しでも触れたら水道水で洗うように注意しています。
公園の入り口には「公園の利用は1時間以内」「公園利用後は手、顔を洗い、うがいをする」「土や砂を口に入れない」などと、注意を呼びかける市の看板が立てられています。
(中略)
娘夫婦は転勤もかなわない状況です。なぜなら代わりに福島へ来る人がいないから。これが福島の現実なのです。
(『朝日新聞』「声」2013年9月22日)
以下のことは常識だけど、今一度確認しておこう。
放射能の身体への影響は、被曝の量と時間の「足し算」できまる。たとえ低線量でも、自然放射能でも、被曝する時間が長いほど、リスクはたかまるのだ。
また幼児ほど、放射能影響の感受性が強い。だから幼児や子供の利用が多い公園で、「利用は1時間以内」と注意勧告するわけだ。
さて、福島のこの「現実」に、政府も地方自治体も、そしてぼくたち市民ももっと目を向けて、全力でなんとかしないといけない。
公園で1時間以上遊んだら危険だ、と子供に思わせるなんて、ぼくたちはなんてひどい社会をつくってしまったのだろう。
また、福島から離れようにも、経済的にどうしようもない現実。福島に住めば放射能が怖い、でも福島を離れたら食べていけない。この状況を早くかえる必要がある。
そのためには、福島から移住したい人がいつでも移住できるための補償が必要だ。
政府は企業減税をするというが、この減税分を福島にまわしたらどうか? それに東京五輪の施設整備費用も。あと民間でも、移住のための募金や住まいの提供、就職・新規開業斡旋などの活動が必要だろう。
この「現実」なんとかしないと、このままでいいわけがない。
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