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本当の困難はこれから始まる – 福島の事故収束・廃炉作業
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2013年9月23日 星の金貨プロジェクト
汚染水問題は立ちはだかる困難な作業の、ごく一部に過ぎない
スリーマイルより「遥かに悪く、複雑な」福島第一原発の事故現場
これから始まる本格的な事故収束・廃炉作業、その方がはるかに困難で危険
山口まり / AP通信 / アメリカNBCニュース 9月13日
元アメリカ原子力規制委員会のメンバーで、スリーマイル島事故の際は収束作業を率いた経験を持つ専門家は、福島第一原発の事故収束・廃炉作業はスリーマイル島事故の際の作業を上回る困難さが伴い、現在大きく取り上げられている汚染水の問題は、その一部分を構成しているに過ぎないと語りました。
元米国原子力規制委員会のメンバー、レイク・バレット氏は今月、福島第一原発を運営する東京電力によって、これから数十年の月日を要する事故収束・廃炉作業の外部アドバイザーを委嘱されました。
バレット氏は原子力規制委員会の一員として、10年間スリーマイル島事故収束作業を率いた経験を持っています。
バレット氏は、3基の原子炉のメルトダウン、大規模な放射能漏れ、そして莫大な量の高濃度汚染水が貯まっているという事実が、これから行われる東北太平洋岸にある福島第一原子力発電所の事故収束・廃炉作業を、非常に複雑で困難なものにしていると語りました。
「スリーマイル島と比較した場合、福島第一原発の事故現場の方が状況はより一層悪く、複雑な様相を呈しています。」
東京における記者会見で、バレット氏はこのように語りました。
金曜日遅くにAP通信が行った独占インタビューでバレット氏は、今問題になっている福島第一原発の汚染水漏れは、これから取り組まなければならない著しく困難な作業と比較すれば、「人間の健康に与える脅威は小さく、懸念するには及ばない。」と語りました。
そして現在起きている汚染水問題は『過剰なほど大きく』取り上げられ、その事によってかえって事故収束・廃炉作業の全体の進行を遅らせてしまう結果につながっていると語りました。
1979年、原子炉の炉心がメルトダウンを起こしたペンシルベニア州スリーマイル島の事故では、対処しなければならなかった原子炉は1基だけでした。
そして放出された放射性物質は一棟の建物に閉じ込められ、処理すべき汚染水の量は8,000トンでした。
しかし巨大地震と津波によって壊滅的な破壊を受けてしまった福島第一原発では、メルトダウンした3基の原子炉の事故収束・廃炉作業はなお一層複雑で困難なものとならざるを得ません。
それに加えて大量の放射性物質を環境中と海洋に放出した複数回の水素爆発による破壊によって、原子炉建屋などの建造物は著しい損傷を受けています。
日本の当局者たちは、事故直後から放射能に汚染された地下水が福島第一原発の敷地外に漏出している事実を把握していました。
それに加え貯蔵タンクからも高濃度の汚染水が漏れていることが明らかとなり、懸念は一層深まることになりました。
メルトダウンした原子炉の核燃料を冷却し続けるためには莫大な量の水を必要とし、それが高濃度に汚染されてしまっているにもかかわらず、それによって一般市民が被ばくする可能性は極めて低いと、バレット氏が語りました。
これらの汚染水は法律で定められた限度以下にまで放射線量が下がるよう浄化作業が行われ、その上で太平洋に放出されることになっており、その事の周知を徹底することにより、長く続いてきた懸念を軽減することが出来るだろうとバレット氏は語ります。
しかし東京電力は大規模な漏出事故が先月発生したタンクの近くで採取した地下水のサンプルから、高濃度の放射性トリチウムが検出されたことを12日木曜日に認めました。
大量の汚染水は、破壊された3基の原子炉の溶け落ちた核燃料を冷却するため、絶えず水を注ぎ続けなければならない、そしてタービン建屋の地下部分に大量の地下水が流れ込む、その両方の原因によって作りだされ、太平洋への漏出が懸念されているのです。
最も高濃度の汚染水はタービン建屋の地下部分に溜まっていますが、その『管理は適切に行われている』とバレット氏が語りました。
原子力規制委員会はこの汚染水の量はやく最大90,000トンと見積もっており、12日木曜日東京電力に対し、漏出の危険性を最小限にするための対策を早急に実施するよう求めました。
9月7日、2020年の夏の大会の東京への招致が決定した国際オリンピック委員会の席上、投票に先立ち安倍晋三首相は、福島第一原発の汚染水漏れの問題はコントロール下にあると、きっぱりと断言しました。
この汚染水問題に対処するため、日本政府が直接対応すると公約し、高額な費用を要する福島第一原発の原子炉付近の地下を凍結させる凍土対策に、政府の資金を拠出すると公約しました。
この凍土対策は原子炉建屋とタービン建屋の基礎部分に地下水が流れ込んで汚染されてしまうのを防ぐため、冷却剤を流し込むための配管を縦横にめぐらし、建屋周辺を凍結させてしまおうというものです。
さらに最新の浄化装置を稼働させ、太平洋に放出しても環境に影響を及ぼさないレベルにまで、汚染水から放射性物質を取り除いてしまう対策を同時に行います。
同じく東京電力の外部アドバイザーに就任した、アメリカ原子力規制委員会の元委員長のデール・クライン氏は、この汚染水処理の問題について、絶えず冷却を続けなければならない溶け落ちた核燃料を取り除かない限り、この問題の根本的な解決は無いと語りました。
「少なくとも10年間は続くことになります。」
13日、クライン氏がこう語りました。
「汚染水、それは東京電力がこれから長期にわたり取り組まなければならない問題なのです。」
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