http://www.asyura2.com/13/genpatu33/msg/700.html
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小出裕章:汚染水問題:水冷却の断念と石棺方式を
http://www.youtube.com/watch?v=qxhHCP7Osqk
志葉玲・小出裕章:汚染水・原発輸出問題
http://www.youtube.com/watch?v=zP6MamPyoGc
(小出裕章)
汚染を拡散させないためには地下水と汚染を遮断させないといけないから
地下に遮水壁を張り巡らせるべきだという提案をしました。
東京電力もそれを受けて遮水壁を造るために
いくら掛かるかという計算をしたところ、一千億円掛かってしまうと
そんな多額のお金を払うというと
株主総会が乗り越えられなくなるということで、その計画を採らなかった。
今、この事態に立ち至ったのだから、
私は水以外の物質ということを考えた方がいいと思うようになりました。
金属で冷やすという方法は考えてみるべきだと、今は真剣にそう思っています。
ただし金属でやれば確実に上手くいくと言えるかというと
申し訳ありませんが、確信もありません。
それを炉心に届かせるため、溶け落ちてしまって、
今どこにあるか分からない炉心に届かせるためには、
どのようにしてそれを送り込めばいいかという
流体工学という専門家も必要だと思いますし、
様々な専門家のアイデアを集めて、事故に向き合うべきだと思います。
少なくとも水は止めるということを早めに決断しないと
汚染水問題がどうにもならなくなって、
海へ流すしかないということになってしまうと思います。
東京電力もアルプスという名前のストロンチウム除去装置を
造ってはいるのですが、まだ本格的に稼働もしていません。
もし本格的に稼働してストロンチウムを上手く取れたとしても
でもまだ取れない放射性物質というのもあって、
一番難しいのはトリチウムという放射性物質ですが、
どんな除去装置をつけてもトリチウムは除くことができません。
トリチウムというのは別の名前で言うと三重水素という名前なのですが、
名前通り水素なのです。
水素ですので環境に出てきてしまうと水になります。
トリチウム自身は水なんです。
ですからそこに含まれている汚染物質をどんなに取ったとしても
トリチウムは水そのものですから取れない。
トリチウムが出す放射線は大変エネルギーの低いベータ線ですので
放射線の毒性自身はそんなに高くはないのですが、
それでも水で支えられている生き物という世界の中では
トリチウムというのは大変な脅威になるだろうと思います。
国や東京電力は溶け落ちてしまった燃料を外につまみ出すということを
計画に書いてありますけれども、私は多分それはもうできないと思います。
そんなことをしようと思うと大変な被曝になってしまいますし、
やっても完璧に取り除くということは結局はできないと思いますので
むしろそれは諦めて、全体をチェルノブイリ原子力発電所でやったように
石棺というような構造物で埋め込むしかないだろうと思います。
でもその石棺を造るまでにもまた何年かかるのか、
何十年かかるのか、それすら分かりません。
できた石棺も完璧に上手くできたとしても、今、チェルノブイリで
なっているように30年も経てば石棺自身がボロボロになってきますので、
またその石棺の上に第二石棺という大きな石棺を造らなければならなくなる
という、そういう延々とした作業が今後、何十年、
あるいは何百年という時間をかけてやり続けなければいけない、
それも全てが被曝作業だということですね。
私からみるともうどうすれば、こんなことが成し遂げることができるのか、
一体そのためにどれだけの悲惨なことが起きるのか、
もう想像もできないほどのものなのであって、
何か皆さん、福島はもう終わったかのように思っている、
マスコミも何かそのような宣伝をしているということが、
正気の沙汰とは思えない。
汚染水問題にゆれる福島 作業員・漁師たちの声
http://www.bs11.jp/news/2143/
http://megalodon.jp/2013-0922-2028-26/www.bs11.jp/news/2143/
<参照>
"黒い物質"を追う:志葉玲・小出裕章
http://www.youtube.com/watch?v=msoteVTiguY
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